いちご歯科

Profile

院長

院長 廣田 和好

せんきゅ〜ひゃく〜ろくじゅうしちねん、しがつうまれ、
いま○○さい♪(ふる〜)
牡羊座のO型です。
短気な上に無愛想、
電話の応対も「怒っているようだ」とか「『はい』しか言わない」と評されるほどです。
無愛想で申し訳ない。

ひとり言が本になり出版(8月13日予定)されました。
書店には9月2日以降に並ぶそうです。
タイトルは「かけがえのない宝物 Treasure of Treasures」で、
定価は1,300円+税(65円)です。
いちご歯科クリニックの窓口には既に並んでいます。よろしければ、ご覧下さい。

11月27日  さらば!モリタ!!

いわゆる“ゲリラ豪雨”の被害に遭ったある地区で、プロパンガスの異臭騒ぎがありました。 「明らかにこのガスボンベからだ」と、特定されましたが、業者を呼んで点検させても、「どこにも異常がない」と、去って行きました。 近所のある方が台所用洗剤を水で溶いてそのボンベに塗ると、ボンベの溶接してある部分からシャボン玉のような泡が、 大きく膨らんだのだそうです。 業者は赤面、ガス管の継ぎ目などしか点検せず、肝心のガスボンベ本体からガス漏れすることはないと思い込んでいたようです。

このケースの場合は、たまたま床上浸水したほどの豪雨で、ガスボンベが何かにぶつかったから起こったことで、 通常はありえないかもしれません。では、ボンベを交換しても、また同じことを繰り返すようなことがあったら…。 業者に金など払いますか?

いちご歯科クリニックは“株式会社モリタ石巻ショールーム”といってもいいほど、歯科業界日本国内最大手、 歯科単独では世界一と自慢する株式会社モリタの器械であふれていました。 唯一導入を見送ったのは、レセコンと呼ばれる、カルテ(診療録)とレセプト(請求書)を管理するコンピューターでした。 仲介したディーラーの業者が、まともに保守点検してくれないから駄目だと、 断固としてDOC5というそのメーカーの器械を導入させなかったのです(メーカー側は好評だと言い張るその器械に関しては、悪評しか聞こえてきません。 名を変えていわゆるフルモデルチェンジするようですが、大差ないでしょう。 そもそも名前を変えること自体が、うさん臭いのです。 ディーラーはこの器械を売ってはいけないし、開業歯科医の先生方は買ってはいけません)。

開業直後に、ある先輩開業歯科医がモリタを酷評していて、ムッとしながら‘大人げない’と、感じたものでした。 「(ドイツの)K社と、あともう一つ、何だっけ?」「S社ですか?」「そうそうそれそれ、K社とS社はいい!モリタは駄目だ」。 今では、その先生と同調してしまうかもしれません。

3DXマルチイメージマイクロCTの不具合を何度訴えても、モリタ本社側は利益が確定したからとまともに対処しようとせず、 出来ず、今では開業の際に世話になった輩とも連絡がつかない状態です。 画像記録のハードディスク駆動装置に関しては、パソコンメーカー富士通が、「儲からないから」という理由で撤退。 この分野を他の会社へ売却することを、先日発表しました。今後も保守点検の信頼性は望めません。 家電量販店で、ビデオデッキなどのHDDという表示を見るだけで、ぞっとします。

モリタでは唯一、東北支店長と子会社のエンジニアがボランティアのような形で対応するだけ。 彼らを批判しても、誰も喜びません。 3DXの保守点検が(苦笑いするほどのレベルですが)出来るエンジニアは東北で一人だけなので (いちご歯科クリニックで全国で7番目、個人では2番目、もちろん東北では最初に3DXを導入してから6年余を経て、 今では東北だけでも10台ほどのこの器械が稼動しているのに、まだ一人だけ!)、責め続けて自殺でもされたら困ります。 何度やってもらっても結果は同じ。 何度、部品を交換してもらっても、パソコン本体を入れ替えてもらっても、スペック通りの画像が得られたと思うのは、ぬか喜び。 すぐにピンボケ写真のようになり、画像診断出来なくなることを繰り返し…。 「今度バージョンアップすれば大丈夫ですから」と言われても、聞く耳持ちません。 苦笑いするような保守点検しか出来ないならば、それに対する支払いも苦笑いされるように返報するだけ。虚しいですね。 誹謗中傷するわけではありませんが、事実は小説よりも…。 メーカーにだまされた、振り込め詐欺にあった気分です。 モリタに対する信用は皆無です。

うつというわけではありませんが、この数年は自殺を考え続ける日々でした。特にここ数ヵ月はその思いが強くなりました。 北京オリンピックの開会式があった夜、モリタ東北支店長や東北関連のモリタ幹部3名と面談しましたが、 そのうちの1名は開口一番「先生は導入当初1ヵ月画像診断が出来なかったとおっしゃいますが、 当社の記録では1ヵ月にみたないのですが…」。話すだけ無駄だと思いました。 報復として暴力に訴えても、法的に訴えても、何にもなりません。虚しさばかりが募り、負のスパイラルに陥るばかり。

3DXマルチイメージマイクロCTを扱ったディーラー・株式会社ウチヤマは、株式会社モリタ直営の子会社のようなものです。 倒産したことがあり、モリタの資本注入を経て、現在に至っている会社です。 担当の営業社員が涙ぐみながら頭を下げても、仕方がないのです。 「うちはディーラーで、メーカーではないので…」と、いわれても、ウチヤマの事実上の社長はモリタの常務が務めているわけですから、 屁理屈でしかありません。「目障りなので、もう二度と来ないで下さい」と、言いました。 ちなみに、開業の際に世話になったディーラーは、ウチヤマではありません。 3DXに関しては、モリタの担当者の強い薦めで、ウチヤマを介して導入しましたが、不覚でした。 その担当者はその後、東北支店長に出世しましたが、やがて大阪のモリタ本社に微妙な転勤。 先に記したように、今では連絡が取れません。もっとも、もう連絡するつもりもありませんが…。

被害が私個人にとどまるだけならば、何も申し上げませんが、患者さんや出入りしている他の業者の方々にも多大なご迷惑をおかけしたり、 その方々からの信用を失う結果を招いたことは、謝罪や損害賠償を求めて済む問題ではありません。 法的手続きで云々といった問題ではないのです。 患者さんの笑顔を引き出し、自身もスタッフも、出入りしている業者もみんなが笑顔になるためには、モリタの器械を使っていては不可能なようです。 「さらば!モリタ!!」。

業界最大手でさえそのザマですから、二番手以降も細かいことを言えばきりがありません。 実際に、歯科関連の会社で出入り禁止にしている会社が数社(消えてなくなった会社も含めて)あります。 消えてなくなるような会社ならば、それで終わり。では、自分自身はどうだと自問自答すると、また、負のスパイラル。

そんな中でも、自分自身では普通に対処していたつもりでも、「感動した」と、満面の笑みが広がり、治療した側もされた側も、 しあわせになる瞬間があります。 たしかに自分では普通に対処したつもりでも、‘他の人には出来ないし、 やらないな’と思うようなことにしか自身の存在意義を見出だし得ないのですが、そのようなしあわせは、求め続けたいと思います。

ユニット(診療台)やデンタル、パノラマといわれるX線診断のための通常の器械を全部入れ換えるためには、 約2000万円が必要です。 他のメーカーのものもほぼ出揃ったX線CTの器械もとなると、さらに2000万〜3000万円が必要になります。 容易なことではありませんが、今後は一刻でも早く、モリタの器械をK社やS社など他のメーカーの器械に置き換えるようにすることも、 目標の一つにします。

 

 

フクダさんが辞めた理由は、定かではありません。 2006年の8月に蟹カゴ漁船員が射殺され、返還を求めていた漁船も持っていかれたままなのに、 サミットの時にロシア首脳に何も言えずに、己の無能ぶりを実感したからというならばまだしも、無責任の一言。

いわゆる北方領土やサハリン沖では、花咲ガニもタラバガニも、ホタテやカキまでもが世界中の海に潜ってきたダイバーでさえ、 「他では見たことがない」と、感動するほどに、時に足の踏み場もないくらいに、一面に群れているそうです。 一方で、日本の従来の漁場では、花咲ガニなどの水揚げが年々減っているそうです。 「今年は毛ガニは大丈夫だけれども、タラバ(ガニ)はダメだ。花咲(ガニ)も。」

地球温暖化の影響で、水温が微妙に高くなってカニの群れも北上したのか、日本の漁船が取りつくしてしまったということか。 いずれにしても、漁船員は無駄死に?

アベさんが辞めたのは、相撲屋さんとケンカしている某週刊誌が、2億5千万円もの脱税をスクープしたからと認識しています。 もっとも、週刊誌側は真実を追求することを目的としているわけではなく、人の知りたいという低俗な欲求を満たし、 売れればいいわけで、相撲屋さんとの件もどこまで本気か定かではありません (おかげで、安馬あらため大関・日馬富士の誕生と白鵬の優勝にわいた九州場所の前売券は好調な売れ行きだったそうで)。 アベさんの件も、週刊誌側がしり込みをして、アベ事務所側が攻勢に出たところを某評論家が後押しして、 証拠を提示したところ、「何月何日何時に返答する」と。 その時間にテレビをつけると、辞任会見が行われていたということでした。 意味不明な突然の辞任を「テロだ」と、罵る人もいたのに、何の罪にも問われず、謝罪も反省もなく、国会議員を引退もせず、 某月刊誌に訳のわからない言い訳を投稿。 某評論家も病に倒れ(体調は回復したようですが)、脱税事件の真偽が問われることもなく、報道統制がされているかのように、 政治不正と言う以外は、新聞・テレビどこからも、誰も何も言わないし書きもしません。

新内閣が発足して、就任した内閣官房副長官の一人は前の警察庁長官。 思わず、「あっ、そう!もう、何も言えね〜」と、言いたくなります。元厚生事務次官とその家族に対する殺傷事件発生。 年金テロかと思いきや、何それ〜!

法律・制度が捻れてしまっている現代日本。法的に訴えても無意味かもしれません。 それでも、暴力に訴えることは、さらに愚かです。カネ? 道理を通しましょう。


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10月30日  デタラメは出たら目。世の中万事サイコロを転がすようなもの???

宮城県に隣接する東北地方のある温泉街。青い目をした名物女将が各メディアに引っ張りだこで、 その旅館だけではなく、温泉街全体も賑わっていたようです。その名物女将、最近はご無沙汰と思っていたら、 5億円もの借金を返済できなくなり、母国に帰ってしまったのだとか。 多額の投資は旅館の宿命のようなもので、憐れむ声は聞こえても、悪口は聞こえてきません。 むしろ、その元女将が広告塔のような役割を担ってくれたおかげで、温泉街は賑わいを取り戻したわけですから、 感謝の言葉があふれています。

さて、宮城県内のある温泉街。全国的にも有名なのですが、なぜだか評判がいまひとつ。 中でも屈指の名旅館の一つは、一般的な中小企業ならば、既に倒産している状態。融資している金額が多額で、 倒産、破産されるよりは、少しずつでも返済してくれた方がいいといった金融機関の思惑が、“延命”の理由です。 それだけではなく、さらに数億円の融資までされています。 経営者は平然といわゆる高級車を乗り回していますが、これは贅沢でも何でもなく、“経費”なのです。 資金繰りに窮して融資の申し込みをしても、「金融機関に断られた」といった中小企業経営者の愚痴が聞こえてきそうな、 皮肉な現実。何かをきっかけにして、右肩下がりが上がりに変わることを祈りつつ。

漁船には船長と漁労長がいます。 小さい船で、船長と漁労長を一人で兼務している場合は問題ないかもしれませんが、 大きい船では、船長と漁労長の意見が対立することもありえます。 感情論からか船長と漁労長の間で殺人事件になってしまったケースさえあるようです。 病院・診療所には病院長と事務長がいます。 小さい診療所で院長と事務長が兼務する場合、問題がないかというと、ちょっと微妙です。 医療行為と経営は必ずしも相入れないからです。 医療人としては自分の財産をなげうってでも、患者さんに手をさしのべ、手当てをしなければなりませんが、 それでは経営者としては失格の烙印を押されてしまいます。 健康保険がないからといって、無下に治療を拒否するのではなく、むしろタダで診てあげるのが医療人。 損して得をとれとばかりにそのようなことからずる賢く経営が成り立てば、経営者としても問題ありませんが…。

ある自動車評論家が自身の車の買い替えを思案。 下回りに合衆国の自動車メーカー技術が取り入れられたある車を、「コーナリング性能がアメリカナイズされていて…」と、 酷評したことがあるほどの人ですから、アメ車は真っ先に候補からハズレ。 コーナリング性能が云々は、実際にアメ車を運転してそれを実感してみて納得出来るもの。

格差社会が日本の比ではないかの国では、病院の待合室で急に意識を失い、 そのまま亡くなった方が一時間以上も放置されていたり、入院していた人がお金が払えなくなった瞬間に、 着替えさせもせず、そのままつまみ出された映像が流されています。

本来は合衆国外の貧困にあえぐ国々でボランティアの歯科治療をしている団体が、自国内で治療をしたことも放映されました。 止血のガーゼを噛んだ人が次々に「歯を5本抜いてもらった」、「私は7本抜いてもらった」と、 笑顔でインタビューに答えていたことが印象的でした。

「○△歯科で一度に歯を3本も抜かれた。これっておかしくないですか」と、不満げな方にはその話をしながら、 患者さんの感情に配慮しつつ、前医を擁護するように説明につとめています。 本来は、抜かざるを得ない状態になるまで自己管理や健診をおろそかにして放置していたことが問題なのに、 ありがたいとも何とも思わずに不満を爆発させるような方には困らされます。「抜歯したって感謝されることがないよね」と、 ある開業歯科医が愚痴をこぼしていました。 5年以上前のことだったと思いますが、いまだに「そんなことはない」と、 否定しきれないのは歯科医師として幸せなことではありません。

東南アジアのある産油国では、そのレベルはともかく、医療と教育が無料なのだそうです。 日本では、財政難にあえぐ国や地方公共団体で、乳幼児や高齢者を中心に、 公費によって窓口負担をなくす動きが拡大しつつあります。 このようなことが、誰も喜ばない結果を招かなければいいのですが…。 超高齢化社会にあって、居宅・在宅医療や介護の重要性は増すばかり、 自費治療ではこれに対処しきれないと痛感したことは、100%自費診療に移行してから、 保険診療を復活させた大きな理由の一つです。 9月2日に更新したときに歯科医師、歯科衛生士募集と載せたところ、 早速、次の日に「ホームページに歯科医師募集と出ていたけれども、 先生、辞めちゃうんですか?先生に診てもらいたいのに!」と、ある患者さんに泣かされました。 ふっと息をついて落ち着いてから、訪問歯科診療・往診を充実させたい意図からの求人で、 そのようなことに理解・協力をいただける歯科医師、歯科衛生士を募集したいことを説明しました。

今や鉄屑と罵ってはばからない歯科頭頸部用X線CT−3DXマルチイメージマイクロCT

たしかに、今や鉄屑と罵ってはばからない歯科頭頸部用X線CT−3DXマルチイメージマイクロCT (欧州ではアクイトモの愛称で知られるこの器械の導入を検討中の先生方、買ってはいけません! どうしても歯科用CTが必要な場合は信頼出来る他のメーカーのものにするべきです。 歯科用CTは多くのメーカーから出揃ってきています。 歯科業界最大手、歯科単独の企業としては世界一と自慢するこのメーカー側の保守点検は、 筆舌に尽くしがたいほど劣悪です。特にパソコン関連の器械については、売りっぱなしといっても過言ではありません。 3DXについては、パソコンのメーカーも、HDDハードディスク駆動装置からの撤退を「儲からないから」という理由で決定しています。 歯科業界二番手といわれるメーカーも、保守点検に関して悪評が絶えませんでしたが、最近は改善してきているといわれます。 ディーラー、ユーザーだけではなく、患者さんも安心できるような業務改善を願います。 誹謗中傷ではありませんので、悪しからず。)を維持管理しきれなくて、 悲鳴をあげたからということも保険診療復活の理由の一つです。 メーカー側の方に思わず感動するほどに配慮していただき、スペック通りの画像が得られたと思いきや、ぬか喜び。 すぐにピンボケ写真のような状態になり、画像診断不能になってしまうことを繰り返し、 月50万円ほどの維持管理費ばかりがかかりといったことでは、「オダズナヨ」。 仮に今まで支払った「約3000万円返せ!」と、訴えたとしても、勝算がないことは弁護士に相談するまでもなく明らか。 ただ、これに付随する損失やこれに類することは、もはや趣味の世界を超えており、「かけがえのない宝物」にも記したように、 国に損害賠償が許されるなら1億円ほどになってしまいます。 “鉄屑”3DXをよく開発したものだと、メーカーは国から表彰されているのですから。

振り込め詐欺に全国的な警戒がしかれた10月15日、被害を0円に!という願いはむなしく、 3件の被害が発生(うち1件は宮城県。宮城県は振り込め詐欺の被害が多いのだそうでご用心)。 同じ日、「2月に1ヵ月間無料のサイトにアクセスして、その後解約しなかったので請求が発生し、 当社の上限の6万円に達したので、明日までに手続きしないと法的手段に訴える」と、身に覚えがない請求の連絡がありました。 某コンビニか某々コンビニから手続きしろと言いますが、二つのコンビニチェーン店は近くにない旨を告げると、 郵便局のEXPACK500で送れと言ってきました。 それでは違法な送金で、なぜ現金書留ではダメなのか問うと、弁護士をたてられて我々の口座を止められたことがあるからだとの返事。 思わず大爆笑して、無視決定。

国民皆保険制度が崩壊しつつある状況の中で、「医師と患者で築く医療の未来」という本が出版されました。 出版社、発行者、編集者、イラストレーター、ページ数、定価も刊行の日も拙著「かけがえのない宝物」と同じです。 タイトルが反映されるような世の中は、「カップラーメンは1個400円くらい?」と、 答弁して苦笑をかうような方が導くものではないし、かといって与野党逆転して、 自由がない政党が単独で築けるはずがないことも、誰しもがわかっているはずです。

東京駅のホームで新幹線待ち。私の前にいた女性が突然振り返って、 「フクヤマッテ、ナニケンデスカ?ナニガオモシロイデスカ?」と聞いてきました。 一人旅の彼女は当然日本人だと思い込んでいたことと、東京から名古屋までの切符を持っていたのがちらっと見えたのに何で福山? という疑問から、ちょっと戸惑いながら、「広島県だと思います」と、答えました。 さらに、今回は名古屋に行くのだけれども、電光掲示板に示された停車駅、 品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪、新神戸、岡山、福山、広島、小倉、博多のうち福山以外は全部行ったことがあると言って、 「フクヤマハナニガオモシロイデスカ?」と、また聞いてきました。 「福山はバラが有名です。でも、バラの季節は5月くらいだと思います」。 歩く地図帳を自負する輩の迷答に、彼女は笑顔で「バラね」と、答えてくれました。

実は、47都道府県の中で、広島、島根、鳥取、和歌山、沖縄の5県は、2008年10月現在、私にとって未踏の地なのです。 他の4県はともかく、親戚がいて友人も多い広島県に行ったことがないのは、避けているのかもしれません。 特に、あの象徴的建物を目の当たりにすることから。

長崎は学生の頃に行きました。当初、保存するはずだった天主堂はなぜか取り壊され、新たに建て直されました。 当時の面影は誰も気がつかないほどにひっそりと一部が残されているだけです。 キリスト教徒が多い長崎を、教会も含めてめちゃくちゃにした事実が、そこを訪れる誰の目にも焼きつくのでは、 合衆国内の世論がコントロール不能になることを恐れたのか定かではありませんが、作為的なものを感じます。

いずれにしても、日本国は60年余をかけて、人体に対する放射能の影響について、 人体実験のような形でデータを収集できたわけで、それを多くの人々に還元するべきなのに、 原爆症認定基準を緩和せずに、明らかに原爆によると診られる病気で苦しむ多くの人々に、手をさしのべようとしません。 かの地の人々、医療に従事している方々の思いは、必然的に国から一歩引いたようなものになっても何の不思議もありません。

原爆が云々といった記載は一切ありませんが、私の父親といってもおかしくない年齢の広島の耳鼻科医が 「医師と患者で築く医療の未来」といった本を著したことを称賛して、今後のご活躍をお祈り申し上げます。

京阪神へ土日に出張というときは、土曜日をあらかじめ休診にして、金曜日の夜に東京、品川まで移動して、 翌朝の新幹線を利用します。品川駅に横断歩道を渡ってすぐの老舗ホテルは、その立地が便利なので、二度利用しました。 背伸びをすると天井に手が届くほどで、バスルームは狭く、さらに頭を垂れて入るほどの高さしかなく、 テレビは小さいブラウン管で、有料放送を視聴するにはカードではなく100円のコイン式、屋上ビアガーデンも狭く、 周りの囲いのせいで開放感に乏しく、オープンカーでフルオープンにした感覚ではなく、 小さいサンルーフを開けて車に乗っているようなもの。 それでも、ちょっとした雨でも傘がいらない立地は何物にも変えがたい、クラシカルといった雰囲気のあるホテルでした。 ここ数年増えてきた、「ハードはいいけれどもソフトが…」とやゆされるような外資系高級ホテルにはない、 近くのプリンスホテルにもない日本的な温もりというかもてなしさえ感じられました。 宿泊者は朝食が無料(和食か洋食かどちらかを選択)でしたが、朝食の時間が午前7時からで、 二回とも午前6時代の新幹線で出立でしたので「またの機会に…」。 ホテル単独では順調な経営だったのに、合衆国の老舗証券会社の経営破綻を受けて、その幕を閉じることに?

どっこい、日本は老舗企業数が断トツで世界一なのですよ。 何とかなりませんか?「フレー!フレー!京品ホテルの従業員のみなさん!」という声は届かず、このまま廃業してしまうのでしょうか。

デタラメは出たら目なのだそうです。世の中万事サイコロを転がすようなものだとは思いたくありませんが、 その思いはむなしい?


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9月25日  結核予防週間に・・・・

数年前に横浜で、某国際インプラント学会の発足記念大会がありました。 交通費はともかく、招待されていたので、参加費用はかかりませんでしたが、参加費がかかっていたら、 思わず「金返せ!」と、怒鳴りかねないような会合でした。 名前を変えて、今もその学会が存在することは不思議な気がします。

さて、肩を落としながら、桜木町から京浜東北線に乗り、のんびりゆっくり帰ることにしました。 吊り革につかまってしばらくすると、少し離れた左側にいた中高年男性の会話が聞こえてきました。

「しっかし、歯医者って、儲かっていいよな。行くたびに3,000円取られるんだよ。特に何をしているわけでもないのに…。 先生が診てくれるわけでもないし、毎回看護婦か衛生士か助手か訳のわからない女性がちょちょちょっとやって終わるんだ。」

まるで、周りに誰か歯医者がいたら、そいつに文句を言ってやろうと思っているかのような大声でした。

保険診療ならば窓口の負担金は平均1,500円くらいです。 もちろん、数万円かかること(前歯のブリッジなど大きな補綴物(ほてつぶつ)にかかわるときなど)もありますし、 百数十円しかかからないこともあります。毎回3,000円というのは、明らかに自費診療で、 おそらくPMTCといった予防処置をしているのでしょう。 問題は、治療を受けているご本人が、そのことを理解していないこと (予防処置は、これ以上、削ったり詰めたりしないししたくないといった治療をする側、受ける側の意識の流れが合わさって、 有意義なものになります)、そのための説明が不十分と思われること、保険診療と自費診療との区分が不明確なこと、 保険診療が削って詰めてといった疾病治療に傾倒していて、予防処置が軽んじられていることです。

診断をして病名をつけて、それに見合った治療をする流れに“予防処置”は組み込まれにくいのです。 未病とか無病という病名は一応ありますが、この病名では保険治療は出来ません。

例えば、乳歯がグラグラしてはえ変わるような、本来病気とは言えない生理的な変化でさえ、 歯牙交換期という病名のもとに抜歯されます。

予防処置が保険診療に適切に組み込まれていれば、問題ないのですが、「かけがえのない宝物」にも記したように、 そのようなことがなされつつあったときに、皆を二階に押し上げておいて、 ハシゴや階段を外すような制度改定を平然とやってしまうのです。

予防処置を導入することが健全な状態を保つためにも、医療費を適切にコントロールするためにも不可欠なのですが、 医療費抑制と称して疾病治療の費用を成り立たないほどにまで減額し続けている行政。「 オカミ」といった言い方を止めて「オシモ」にしたほうがいいかもしれません。

さて、私が学生の頃に、歯学部の西隣に、抗酸箘病研究所、同附属病院がありました。 それがやがて、加齢医学研究所、同附属病院となり、現在では東北大学病院に組み込まれています。

抗酸箘病とは結核のことです。 当初は結核などを研究、治療していたわけですが、治療研究の主体が、がんなどになって久しく、加齢医学と改名されました。 加齢という言葉は現在では周知されてきましたが、改名当時は「カレースパイス研究所なんですよ。 予防医学の分野にカレーが効果的なことがわかってきて…」と説明されれば、真に受ける方がいらしたかもしれません。

この24日から結核予防週間なのだそうです。 撲滅されたといわれていた結核が、高齢者を中心に猛威をふるい始めているそうです。 結核箘は60年ほど眠った状態でいるらしく、終戦後に感染して今頃になって発症というケースが多いようです。 感染していても発症しなければ何の問題もなく、万一、発症しても薬で治るそうです。 大変なのは、その何種類もある薬を少なくとも6ヵ月から9ヵ月飲み続けなければならないことで、 途中で挫折してしまうと、薬が効かない耐性箘ができてしまうことです。

旧友の一人に結核持ちがいました。 虫歯がない人で、虫歯の治療経験有無が原因で些細な口喧嘩になっても、私が小さくなるしかありませんでした。

虫歯が原因で何本も歯をなくして、満足なかみ合わせが得られていないある方が初診でいらっしゃいました。

相談室で「家の孫は虫歯がないんですよ。大事なのは食生活習慣なんですってね。 分かっていればねぇ」と、こぼしていました。同感です。

“虫歯にならないためには、甘いものを飲んだり食べたりしなければいい”は間違いです。 虫歯の原因となる酸を産生する箘は甘いものだけではなく、澱粉も取り込んで、酸を出します。 糖分と炭水化物は厳密な定義はともかくほぼ一緒なので、ご飯やパン、ポテトチップスなども歯の表面にずっと滞っていると、 虫歯になってしまいます。 “食べたら磨けばいい”も間違いです。食生活習慣はダラダラしているつもりではなくても、 部分的に食べかすが詰まったままになっていたり、滞ったままになっていれば、そこはずっと食事中と同じなので、 そのような所をなくすために歯磨きをするのです。

小窩裂溝のように、最初から入り組んでいて歯ブラシの毛先が届かない部分は、 天然のうがい薬に加えて歯の修理屋のような働きをする唾液が行き渡るような工夫をするだけで、何の問題もないのです。 人の体の中で最も硬いけれども、酸に弱い歯が酸にさらされ続けないようにするだけ(酸性歯質の改善)でいいのです。

結核は結核箘を撲滅すれば予防できます。言うは易く、行うは難いですが。 虫歯の原因となる細菌は口の中に定着する細菌の全種類のうち8割にも達するようです。 ミュータンス箘やラクトバチラス箘だけを抑えればいいわけでも、抗生物質を飲み続ければいいわけでもありません。

旧抗酸箘病研究所附属病院の東側には歯学部学生のサークル棟があって、その南側にはいつもジメジメした泥地がありました。 サークル活動のあい間に皆そこで時間を過ごしていたわけですが、 泥の中には結核箘や破傷風箘が潜んでいたかもしれないと思うとぞっとしますね。


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9月2日  信頼を失うことは・・・・

通院していた方が、そこの病院・診療所に不信感を抱いたら、二度と来なくなるでしょう。 別の病院・診療所に通っても、診療科全体に不信感のようなものが残るかもしれません。

さて、治療機器の不具合が続き、修理、保守・点検を繰り返しても、また、不具合。「申し訳ない」の一言と、 機械側はメーカー、パソコン側はパソコンの業者が担当で、使えない状態になっても、中途半端な修理・点検をして、 責任のなすりあいのようなことや首を傾げるばかり。 当初は「部品を交換しました」とか「ここにしかない器械なので…」といわれても、使いものにならず。 6年過ぎた今では、「問題ないはず。古くなっているからでは…」で、ガラクタ同様のまま根本的な原因は放置。 更新のためにコレコレの金額を払えば、今度こそ不具合はないはずと言われても、他の器械や自動車の場合のように、 代品や代車があるわけではなく、維持管理費ばかりがかかり…ということをウンザリするほど繰り返した後では、 振り込め詐欺にあったような気分で、信頼は消え失せています。 もうこのメーカーの器械自体、他のものも含めて使いたくも、触りたくもないと思うほどになりました。 では、他のメーカーの機器に総入れ替えすればいいかといえば、そういう問題でもないのです。 治療機器は金で買えても、信頼は金では買えません。

ある小児科開業医、踏ん反り返って血液検査の結果を保護者に渡し、薬を処方。 「肺炎になりかかっている。学校はどうしても行くというなら、行ってもいい」と、さらに踏ん反り返り。 保護者は、処方箋を持って調剤薬局に行き、渡された大量の薬を見て、思わず首を傾げ。 案の定、子供は処方された薬を1錠も1カプセルも、粉薬も含めてまったく飲まず(飲んだふりをして吐き出したり、 服用を拒否したり…錠剤、カプセル、粉薬だけではなく、液剤ならば…?)、 小児科医も、ろくな診査をせず、「喘息もあったかな」と首を傾げる始末。 とうとう、付き添いの方はブチ切れて、「あんな小児科医院には、二度と行かない。 高齢で、あと継ぎもいないのだから、早くやめてしまえばいい。 あと継ぎになりそこねた奴は、俳優を名乗っていて、バラエティー番組の中の再現ドラマに出ているというけれども、 知人が見ても、どこに出ているのかわからないし、テロップで名前が出るわけでもない。 そんな輩が俳優を名乗ること自体、おこがましい」と、どのように諌めても、怒りはおさまりそうにありませんでした。 肺炎と喘息の鑑別診断は、(軽い喘息持ちが肺炎になった場合も含めて)難しいことがあるでしょうし、 せめて感情論にならないようにしたいものです。逆もまた真で、いちご歯科クリニックと他の歯科医院や病院・診療所、 あるいは患者間にも、同様のことは起こり得るのですから。

私個人としては、「かけがえのない宝物」にも記したように、上記の小児科医とは別の医師(元小児科開業医)への不信感が、 開業以来、重く大きなトラウマとしてのしかかっていました。本音は、土下座したその元小児科開業医を蹴り殺し、 ゾンビのように生き返ったソヤツに同じことを20回繰り返しても、怒りはおさまらないのです。 医療界だけではなく、法曹界などにも及ぶ不信感と怒り。ただ、それでは、読むにたえませんし、 振り上げた拳の落とし所を考えなければならないのです。本を著すことによって、少しは人間的に成長できたと思っています。

さて、この4〜5年の間に、宮城県内の歯科衛生士専門学校が2件から4件に倍増しました。 入学希望者の絶対数は少なくなっていても不思議ではないのに。 宮城県内のある衛生士の専門学校が全国で初めて2年制を3年制にしたことをきっかけにして、 他の専門学校も追随したわけです。2年制を3年制にすることによって、単純計算で収入が1.5倍になる専門学校側の思惑が、 相次いで新規参入をもたらしたのですが…。

まず、H学園系の衛生士専門学校が仙台駅近くに出来て4年が過ぎました。1回目と2回目の卒業生が巣立ちましたが、 はっきり言って、質が悪いです。1回目の卒業生を採用しましたが、すぐクビにしました。 衛生士の免許証(自動車の運転免許証と異なり、賞状のようなもの)のコピーを提出するように指示しても、 「今度、持ってきます」と嘘をつくばかりで、結局持ってきませんでした。勤務時間中に無断で帰ろうとしたこともありました。 購入時500万円ほどのレーザー治療機を、故意か不注意か、使用不能になるほどに壊し、「申し訳ない」の一言もなく、 弁償もせず、始末書の提出を求めても応じませんでした。サラリーマンと兼業で鮑などの漁もしている彼女の父親から、 採用通知後に、見たこともないような鮑をいただいていましたし、我慢して何とか勤務してほしいと思っていましたが、 患者から「あの衛生士にみてもらいたくない」と、苦情を受けてもいましたし、 猪がレーザー治療機に体当たりでぶつかっていったように、退職への道を突き進んで行きました。 ご存知の方は多いと思いますが、三陸産の鮑は、ヴィトンのバッグなどにたとえられるような、 他の追随を許さないほどのブランドとして確固とした地位を築いています。ただそのことから、ホームページの鮑が、 何ともいえないトラウマになってしまいました。

S学園系の衛生士専門学校も開設されました。ハリーポッターか何かのファンタジー映画にでも出てきそうな、 校舎を仙台市郊外に新設したのですが、学生が集まらず、スクールバスを運行するとうたっていましたがそれをせず、 宮城交通バスのみが運行しています(バス会社が赤字を理由にこの路線を廃止したら…)。 同じ系列の別の専門学校では、学校卒業と同時に得られるはずの資格が得られなくて、問題になっていました。

以前からあった2つの専門学校も、思わず苦笑いするほどの問題がありましたが、まともに思えてきます。 その1つのある卒業生は、いちご歯科クリニックに3年間勤務して退職した後、他の歯科医院に勤務しています。 面接をした直後に、その歯科医院の院長先生から、どのような衛生士か電話で問われたので、 おおまかな勤務成績を話しました。「いちご歯科クリニックに3年間勤務したので、先生のところにそれ以上勤務出来たら、 先生のほうがやさしいと認めてあげますよ」とも言いました。その先生は「1週間も無断欠勤した」と、こぽすこともありましたが、 5年以上勤務させているようです。彼は本当にやさしい先生です。私の完敗ですね。何しろハイシャですから、 勝てるはずがないのですが…(彼もハイシャか)。笑って生きる術は「我慢、ガマン」?

学校そのものよりも、学生のほうが問題なのかもしれません。 学生の質が云々と言い出すと、理工系の大学院まで出た新入社員が、中学高校レベルの数学がわからないからと、 社内で補講のようなことをしなければならなくなっている昨今。まして、学卒ではなおさら。授業料を払ってもらうわけではなく、 逆に給料を支払いながら、何故に会社の利益に直接結びつかないことを強いられなければならないのか。 ゆとり教育の弊害。質の悪化は単に量・数の問題ではないのでしょう。 大分では、黒幕が闇の中に消え、包むものが200から300に変わったそうです。

さて、規制緩和の影響で、弁護士の数が増えると質が低下するからと、各地の弁護士会が反対し始めています。 裁判員制度導入を含めた一連の制度改革であり、裁判員制度は導入して、弁護士の数はそのままというのは、 弁護士のエゴにすぎません。司法は勉強不足な政治家と役人の無責任な作文によって成立した法律の誤りを正す存在です。 それをほとんどしない司法関係者は、存在意義がありません。 そのようなバカドモと同席を強要されること自体が日本国民の不幸を招くでしょう。

2008年4月15日の閣議決定で、裁判員制度の施行が2009年5月21日に決まりました。 制度が廃止されたり、施行が延期されない限り全国50の地方裁判所とその10の支部で、殺人、 傷害致死などの重大事件について、一般国民を巻き込んだ刑事裁判が始まります。 この悪法は今からでも廃止するべきだと思っています。

この制度は憲法違反の疑いがあります。憲法76条1項で「すべて司法権は…裁判所に属する」とし、 その3項では「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」 としているように、憲法は裁判官による裁判を前提としており、裁判官ではない一般国民を巻き込む裁判員法自体が 憲法違反の疑いがあります。

裁判員制度をはじめとする一連の司法制度改革の発端は、1999年の司法制度改革審議会の設置に遡ります。 「日本の裁判は長すぎる」という国民の批判や、「企業活動の国際化のなかで、 諸外国の言語や法律制度に通じた弁護士の必要性」や「訴訟費用の抑制のために、 弁護士を増やして競争を促せ」といった財界の要請を受けて、2年近くの審議を経て、 弁護士増員や裁判員制度などの最終答申を出したのです。

その審議の中で、当然のことながら、一般国民を刑事裁判に参加させることの是非が問題となりました。 その時に、最高裁は「わが国の憲法には、陪審や参審の規定がなく、それらは憲法上許されるかどうか問題だ」 「陪審員の判断は不安定で、予測可能性に乏しい」などとして、一般国民を裁判に参加させるべきではないとの態度をとりました。 法務省も「一般国民に表決権を与えると、憲法違反にあたるという意見がある」と、消極的でした。 それなのに、いつの間にか、最高裁・法務省は態度を一変させて、裁判員制度推進の旗を振るようになってしまいました。

一体なぜでしょうか。推測にすぎませんが、カネの問題が大きいと思います。 裁判員制度導入のために庁舎法廷の改造、関係職員の増員、PRのための広告宣伝費など、 最高裁・法務省は莫大な予算を獲得できるわけです。夕張の人口と負債を一万倍すると、 日本のそれらと同じくらいになるといわれているのに。

いくつかの世論調査では調査対象の7〜8割が裁判員制度に「参加したくない」と反対しているようです。 複数の世論調査で同様の結果が得られていることから、それぞれの調査の信頼性は高く、 国民の7〜8割が反対しているといっていいでしょう。

検察官や裁判官の多くも、本音では裁判員制度に疑問を抱いているけれども、公務員という立場上、反対の声をあげられず、 法律を遵守して、組織の決定に従わざるを得ない状態なのだそうです。

一連の司法制度改革は、法廷で事件の真相を追求したり、国民に開かれた司法というよりも、 司法関係者のお気楽主義としか思えません。

増収賄事件など国民の心理的負担が少ない裁判に限定するわけでもなく、試行期間も設定せず、 殺人、傷害致死などの事件のみ審理で、関わるのは一審の裁判だけ、高裁、最高裁という二審以降の裁判には、 国民は全く関わらないように出来ていることにも疑問を感じます。 一審でいい加減な裁判をしても、二審の裁判で是正出来ると考えていたのでしょうか。 仮に一審がおかしな裁判だったとして、被告や検察が控訴しなければ、それで確定してしまいます。 無罪事件については検察官の控訴をさせないなどといった、タラレバについて、 十分に比較検討議論されなかったことも理解できません。 一般国民からすると、頭がおかしいとしか思えない裁判官による刑事裁判を是正しようとこの制度を導入したはずなのに、 これまでの裁判官の量刑をマニュアルのように編集して、手本にさせようとまでしていることは、もはや笑えないギャグです。

クビにした衛生士(?)を輩出した専門学校に「なんちゃって衛生士を世に出すな」と苦情。 返答は、某弁護士事務所からの一通の書簡のみ。 当方は既にH学園だけではなく、司法関係者に対しても信頼は皆無の状態なのです。

愚かな弁護士職は弁護士の増員は無用な裁判を招いたり、弁護士の質の低下を招くから反対だと言ってはならないでしょう。 司法関係者のお気楽主義や金にも票にも結びつかないからと司法の問題を勉強しない政治家によって、 被害を受けるのは我々国民なのですから。 法律・制度の問題点を正すのは、本来政治家と他でもない司法関係者であり、 首相も含めて他人事のように軽く仕事を投げ出す有様では、存在意義がないと自覚するべきです。


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8月29日  魚骨片刺入(ぎょこつへんしにゅう)

保険診療では、病名をつけて、それに見合った治療とカルテ記載をして、レセプト請求します。
「魚の骨が刺さったのでとってほしい」という主訴(しゅそ)については、「魚骨片刺入」という病名をつけて、刺さった骨を抜きます。 私が歯医者になったばかりのころは、十数点(1点は10円なので百数十円)の診療報酬があったはずですが、 いつの間にか0点になっていました。
初診料または再診料だけの請求で、魚の骨はいわゆるサービスで抜かなければならないわけです。
患者側からすれば、治療費は安いにこしたことはありません。ただ、ちょっと困ったことが起こることがあります。 小児が口の中に魚の骨を刺してしまった場合に、号泣して治療にならない場合があります。 このとき、歯科医は治療を諦めてカルテ記載をして、レセプトは摘要欄に「号泣のために治療不能」と記して、請求します。 保護者は何とか治療してくれるところを探し当てて、魚の骨を抜いてもらうでしょう。 「治療できないから帰って下さい」といわれたところと上手に魚の骨を抜いてくれたところとの請求金額に 差がないことになるのです。
乳幼児の医療費助成制度などから、窓口の負担金が0円ならば患者側は不審に思うことはないかもしれませんが、 治療した側はちょっと首を傾げてしまうかもしれません。
通常は、北京オリンピック男子マラソンで金メダルをとった選手のように「我慢、我慢」と、笑っていればいいのです。 細かいことは言わずに。

ただ、医療過誤の問題になったら…。 泣きわめいて暴れていたような患児を押さえつけて治療しているうちに思わぬ事故が起こったら…。 想像する必要はないですが、タダの治療行為で、やり切れないですね。 医療過誤、医療崩壊といわれて久しく、解決するべき問題は、単に金銭的な問題だけではないのです。

ちなみに、口の中やのどに魚の骨を刺してしまった場合、耳鼻咽喉科でも抜いてもらえます。 拙著「互恵革命」で触れていますが、私も子供の頃に耳鼻咽喉科で魚の骨を抜いてもらったことがあります。 耳鼻咽喉科(医科)と歯科では、初診料、再診料に差があって、口の中に魚の骨が刺さった場合に、同じように治療しても、 歯科のほうが安いのです。競合する他のいくつかの治療行為に関しても同様です。

なぜそうなのか、一言でいえば法律・制度を決める輩の不作為です。 だからといって、口をへの字にしても、周囲もへの字になるだけなので、 これに関しても、「我慢、我慢」と笑うほうが賢明なようです。


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7月28日  暑中お見舞い申し上げます。

例年、梅雨明け1週間前後で、立秋となることが多く、 もたもたしているうちに暑中お見舞いが残暑見舞いになってしまうことが多いのですが、 今年は関東から東北まで一気に梅雨明け。 …といっても、雨量が多かった地域は一部にあったようですが、 ジメジメしていたわりには、から梅雨といわれた梅雨明け後も、何となく変わらないような天気。 この辺は西日本を中心とした連日の猛暑日、真夏日の地域とは無縁の、 本当に梅雨明けしたのかなと思うような天気が続いています。

岩手宮城内陸地震の被災地は降水量が比較的少なくて、二次的土砂災害に悩まされずに済んだようです。 被害は少なかったようですが、福島県沖や岩手北部でも地震が相次いでいます。 それぞれの震源域では余震が続いていて、毎日のように何度も地震があります。

8月1日(金)午後は石巻川開き祭の花火大会に伴う通行規制のため、休診いたします(午前のみ診療)。 いちご歯科クリニックの東側にある大橋中央公園や市役所予定地といわれた所は、 茫々と生えていた草が刈り取られ、花火見物に向けて準備が進められています。 写真のように、ここは牧草地か何かかと見間違うような日もありました。 花火大会当日は、花火日和になればいいですね。

草刈

お待たせしておりますひとり言の本は、8月4日から8日頃には出版されるそうです。 タイトルは「かけがえのない宝物 Treasure of Treasures」で、定価は1,300円+税(65円)です。


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6月23日  社会保障は相互扶助の精神と自己管理・自己責任に基づくものです。

紫陽花

唐突な一言は、わかりにくいかもしれませんが、ひとり言の愛読者には、 理解していただけると思います。

食生活習慣に問題があったから虫歯になったのに、まるで他人事のように、 あたかもコンビニに“健康”を買いに行くかのように、健康保険証を片手に病院や診療所に来院。 初診時と以後月一回に必要な、保険証提示もいつの間にか忘れてしまい、 「なんだコノヤロー、俺は客だぞ」と、罵る輩は、つまみ出されても文句が言える筋合いではないのです。

自分自身がだらしないから、野蛮だから虫歯になってしまったわけで、恐縮することはあっても、 大威張りするようでは変です。「お前の虫歯治療のせいで…」といった苦情もナンセンスです。 最高気温が氷点下の寒い冬に、半袖で外を歩きまわり、乱暴に保険証を出して、 「風邪をひいたから、薬をくれ。はやく、遅いぞ。こっちは急いでいるんだ」と、暴言を吐くような輩につける薬はないのです。 ストレスを溜め込んで、さらに健康を蝕むに違いありません。

ただ、お互いに有り難いと思えるような方向付け、相互扶助の精神が必須です。 自己管理・自己責任の問題だからと片付けてしまうことは差別以外の何物でもありませんし、 そのようなことを徹底すると、患者は誰もいなくなるでしょう。 社会保障は相互扶助の精神と自己管理・自己責任に基づくことを、 社会全体の常識とするような意識の流れを作ることが急務です。 厚生労働省・社会保険庁の役人がどうこうとか、政治家が云々と言う前に、 一人一人が意識の方向付けを正すようにすることが求められます。 「きれいごとを…」と、おっしゃるかもしれませんが、「その通り!」と膝を打つような方が大多数を 占めなければ、いかに法律・制度を改定しようとも、消費税率を引き上げるなどして、金を注ぎ込もうとも、 社会保障は成り立たなくなります。年金、介護を含めた社会保障全般に言えることです。

公立の病院・診療所が、赤字にしかならないという理由で、次々に閉院している時代。 健全な経営をしている病院・診療所ほど、実は、うさん臭いことの裏返し。医療崩壊と言われる所以です。

6月22日は編集者と校正の打ち合わせをしました。あとは最終チェックだけなので、 出版前の編集者との打ち合わせは、これが最後になると思いますが、出版は来月(7月)にずれこみそうです。

出版社の担当者とも話しました。話題はいろいろと…。
秋葉原があって、岩手・宮城内陸があって…。
近い将来に確実に起こると言われている宮城県沖地震がくる前に、岩手・宮城内陸地震のように、 「あの地震のほうが被害が大きかった」という結果になると思われる震災が、この何年かの間に相次いでいます。 想定される宮城県沖地震の震源域とほぼ一致する震源の地震も、数年前にありましたが、 学者によると、震源域の遠いほうの半分が震源になっただけで、近いほうの半分は残っているそうですが…。
東海地震が云々と言い出した学者が講演会で、「私は罪に問われても、不思議ではありません。 どれだけの税金を無駄にしたことか…」と、言っていたことが思い出されます。 阪神大震災など各地で震災が起こりましたが、東海は…。
首都圏では8月6日が大震災のXデーだと噂されているそうです。デマに終わればいいのですが…。
「石巻では紫陽花が咲き始めたばかりですが、東京では満開ですね」と、私が言うと、 「今年は花の咲く時期がおかしくありませんか?  うちの実家は埼玉なんですが、スズランがまだ咲かないんです。近所でも咲いていないと言っているらしいです」と、 返ってきたり、出版界、医療界…裏話などアレコレ。 楽しめる話題に変えてみても、梅雨空のように暗い気分。止まない雨はないと信じましょう。


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6月9日  初夏の花たちも咲きました

紅かなめ

紅かなめ(レッドロビン)。観葉植物ですが、白い花が咲きます。 ある程度揃うと、それなりにきれいですね。ラベンダーも咲きました。 紫陽花はまだ咲いていませんが、日に日につぼみがふくらんでいます。

近日刊行予定の本について、私自身は最終校正と刊行を待つだけなのですが、 編集作業が最終段階で、イラストのスキャニング(手描きのイラストをデータに変換する作業)をしているようです。 最後の「おわりに」の数ページにイラストがないだけで、 あとは、ほとんどの見開きに少なくとも1点はアイキャッチというより、 癒し・箸休めのような意味合いでイラストを(他に写真を数点)入れていただくのですが、 160点ものイラスト(総ページ数は208)のスキャンはベテランイラストレーターの方でも経験がないそうですので、 時間が計れません。スキャンが終わった段階で、DTP作業に入るのだそうです。 今月中には刊行できると思いますが、遅れまして、お詫び申し上げますm(_ _)m。

2006年の時点で宮城県の3歳児の虫歯罹患率が5年連続で47都道府県中ワースト1だったということは 私の誤認で、2000年から2004年までの5年間、 3歳児の一人平均虫歯数が47都道府県中ワースト1だったということのようなので、お詫びして訂正いたします。 情報源によってデータに微妙な差異があるようなので、今回の情報源、 宮城県保健福祉部健康推進課健康推進班歯科保健担当の阿部様からと明らかにしておきます。

3歳児健康診査における一人平均むし歯数

2000年に行われた調査によると、 宮城県(政令市の仙台市を除く)の3歳児一人平均虫歯数は治療済みも含めて2.76本(全国平均は1.67本)でした。 そこで2010年にはこれを1本以下にしようと、目標が掲げられました。

紅かなめ 「虫歯は感染症です。母親など周囲の人の口からスプーンなどを介して、虫歯菌が感染します。…」と言われると、 自分が使った箸やスプーンを消毒する母親が現れるかもしれません。 歯磨きをしたときに鏡に唾が細菌と一緒にとびます。 くしゃみや咳をする時にも、無意識のうちに周囲に細菌を撒き散らしているのです。 乳幼児はあちこち触りまくった手指をそのまま口の中に入れますから、感染は防ぎきれるものではありません。 虫歯の悪玉菌といわれるミュータンス菌は、歯に特異につくのだそうで、 生まれたばかりでは、感染しても定着のしようがなく、歯がはえ始まってから3歳くらいまでの間に、 その定着割合が急速に増えるのだそうです。 ジュースやお菓子など甘いものをダラダラ与える食生活習慣をつけると、このミュータンス菌が定着してしまうので、 3歳くらいまでは、ジュースや甘いお菓子の味を覚えさせないだけで、ミュータンス菌が定着しないといわれています。

まず大事なのは食生活習慣の改善です。眠っている間はうがい薬の役割を担う唾液の分泌が減り、 作用も弱まります。幼児に夜更かしをさせ、夜食に甘いものなどの嗜好品を与えるのは避け、 食生活習慣を整えましょう。虫歯は夜つくられるといっても過言ではありません。

成長してからも、食生活習慣の改善をはじめ、プラークコントロールしましょう。 誰だって痛い思いはしたくないですよね。

紅かなめ

ところで、虫歯の原因となる細菌はミュータンス菌だけでしょうか。ラクトバチラス菌(乳酸桿菌)も知られています。 ミュータンス菌は連鎖球菌(れんさきゅうきん)という、ちょうど数珠のような形をした細菌のごく一部ですが、 他の連鎖球菌は、虫歯の原因にならないのでしょうか。実は、口の中にいる可能性がある細菌全種類のうち、 虫歯の原因となる酸を産生する細菌は、8割にもなるそうです。 口の中は、生まれた瞬間は無菌的だったとしても、産声をあげ、空気中をさまよう落下菌を取り込み、 さらにいろいろな菌に感染して定着させてしまいます。ミュータンス菌やラクトバチラス菌は、 ほんの一部でしかありませんから、これらの細菌だけを抑えても、虫歯は予防しきれません。

実は、虫歯は感染症というよりも、食生活習慣病というべき病気です。 感染症ならば原因となる細菌やウイルスを撲滅すれば(言うは易し、行うは難しですが)、 病気にならなくて済みます。虫歯の原因となる細菌は1種類や2種類ではなく、 それらを全て撲滅するような環境のもとでは、ヒトも生きてはいられません。 ヒトの体の中でもっとも硬い歯の「弁慶の泣き所」、酸に弱いことを何とかしなければなりません。 酸性歯質の改善をすることが、虫歯予防の金科玉条です。 「食べたら磨けばいいんでしょう」とか「甘いものを控えればいいんでしょう」といった考え方は誤りです。 歯が酸にさらされる時間を短くするような食生活習慣によって、 酸性歯質を改善することが虫歯予防のためには何よりも重要です。 歯磨きや甘いものの摂取の仕方に気をつけることは、その一部にすぎません。 勘違いしたままだから、「歯磨きしていたのに虫歯になった」とか 「甘いものを控えていたのに…」といったことが後を絶たないのです。

ひどい虫歯から健康を損ねた人に、自己管理・自己責任の問題だからと突き放すのは簡単ですが、 それは差別的なことなので控えなければなりません。ただ、感情論になると困ってしまいます。 寒い冬に上着も着ずに半袖で歩き回って、「風邪をひいたから、薬をくれ。健康保険で」と、おかしなことをいう輩。 トイレで大きな用をした後で、洗いもしない拭きもしないのに、「何かクセーな」と、わめきちらしている野蛮人。 このような、おかしなことをいう輩や野蛮人をなくすような情報提供や社会の流れをつくることが必要なのです。 このひとり言のコーナーや近日中に刊行予定の本は、微力ながらその役割を担っていると思います。

ラベンダー 口の中にいる細菌の多くは、歯の表面に歯垢(デンタル・プラーク)という垢のような塊をなして、 炭水化物・糖分を取り込んで酸を作り、歯のカルシウムを溶かします(脱灰)。 細菌は甘いと感じられるものに限らず、ポテトチップスやご飯、パンといったデンプンも取り込んで、 ジワリジワリと酸を産生します(正確な定義はともかく、ほぼ「炭水化物=糖質」で、 デンプンも炭水化物の一種です)。食後3〜5分で歯が溶けるほどの酸性に大きくかたよると 唾液の緩衝作用や修復作用が働いて、中和されて溶け出した歯の成分が元に戻ります(再石灰化)。 この歯が溶けるほどの酸にさらされている時間が長くなるような食生活習慣を身につけていると、 歯磨きをどうしようとも、何度治療しようとも、虫歯は悪化の一途をたどるのです。

美顔のパックのように歯にレモンをはりつけておくようなことをしたら、それをはがした後の歯は、 レモンのクエン酸で溶けて、白く濁ったようになります(白濁)。これは酸蝕といわれます。 同じような言い方をすれば、虫歯はウ蝕です。酢を飲んでも、唾液の緩衝作用のおかげであっという間に 元の中性に戻ります。しかし、小さくちぎったスポンジのような食べかすが歯と歯の間にはさまっている状態で、 口の中に頻繁に酸性の飲み物が供給されれば、食べかすにしみこんだ酸性の液体が ジワリジワリと歯を溶かすでしょうし、細菌も糖分を取り込んで、酸を産生し続けるでしょう。 口の中ではウ蝕症と酸蝕症のダブルパンチのようなことがおこりがちなのです。

唾液には、皮肉なことに、歯の表面に細菌がつくための土台をつくるような作用もあります。
虫歯と歯周病の原因には表と裏の面があります。唾液の再石灰化の作用が強すぎると歯石が出来やすくなります。 歯周病の原因といわれる細菌のいくつかは、酸に弱いので、食後、口の中が酸性にかたよることは、 これらの細菌の増殖を抑制する効果があると思います。糖分(炭水化物)をほとんど摂取せずに、 歯の成分が溶け出すといわれるpH値5.4〜5.7以下に絶対にならないようにすれば、虫歯にはなりませんが、 歯周病を惹起しかねませんし、栄養がかたよることから他の病気に罹患する可能性も生じます。
乳酸菌を摂取して、歯周病予防が云々といわれます。歯磨き剤や健康食品に歯周病予防をうたって、 乳酸菌が配合されているものがいくつかあるようです。 たしかに、酸に弱い細菌を抑制して歯周病予防にはなるかもしれませんが、 虫歯を助長する可能性が高くなると思います。

改めて宮城県保健福祉部健康推進課から送られてきた資料を見ると、 2010年に3歳児一人平均虫歯数1本以下と目標を掲げても、全国的には可能かもしれませんが、 宮城県(仙台市を除く)では2本以下になるのが精一杯のようで愕然とします。 平成19年度の数字はまだあがってきていないそうです。

さて、一人平均虫歯数をいつのまにか虫歯の罹患率と誤認したのは、この虫歯数が現在の虫歯の数だけではなく、 虫歯の治療済みの歯も含めた数なので、おそらく虫歯の罹患経験がワーストという認識が、 なぜだか、いつのまにか虫歯の罹患率がワーストというような認識に変わってしまったのだと思います。 いずれにしても、申し訳ないことでした。訂正します。

健康保険制度にしても、学校歯科医制度にしても、虫歯を指摘して削って詰める、取れたらまた削って詰める、 あげくの果てに抜いて入れ歯をいれて量・数こなしてナンボ、歯はどんどん失われ、 健康はますます損なわれ…といったことを助長する面があることは否定できません。 予防的な治療が健康保険制度に導入されつつあった時に、皆を二階に押し上げておいて、 はしごを外すような制度改定を平然とやってしまうのです。流れを正さなければなりません。

アジサイ

さて、地方や国の財政が逼迫する中で、地方では報酬カットが当たり前のように行われている一方で、 中央官庁では法令に違反しているわけではないと、報酬はほとんどそのまま。役人の感覚では、所詮ヒトノカネ。 公務員の原点回帰を願います。

年金、後期高齢者医療制度、介護…、厚生労働省・社会保険庁に対する不信が広まる一方で、 厚生労働省の特定保健用食品(トクホ)のお墨付きが得られた飲食物は、 多少割高でも売り上げは好調な傾向があります。お上の権威には弱い国民性。 トクホの中には、虫歯になりやすい物が散見されます。「虫歯を増やして、保健用食品、健康食品とは何事か」と、 あえて苦言を呈します。

夕張の人口と負債を一万倍すると、ちょうど今の日本になるという現状。 世界的観点から日本が破綻した状態とみなされていないのは、金があるところにはあるから。 ただし、国がその金に手をつけたら、お上の権威・ご威光など地に落ち、 無政府状態になってしまっても不思議ではありません。なるほど、それで防衛庁を防衛省にって、あぁ、防衛省…。

2016年オリンピック開催地候補4/7の4に東京が残り、シカゴとともに有力候補だといわれても…。 一部の人が浮かれているだけだと思っている方は多いでしょう。
経済は生き物だといわれますが、景気の流れを決定づけるのは役人や政治家であり、結果が伴わない時に、 責任の所在が明らかにされずに税金を注ぎ込んで補填するようなことばかり繰り返していては、 財政破綻に至っても当然でしょう。
わずか数十票のカウントミスから、億円単位の税金を注ぎ込んでも平然として、責任の所在をうやむやにしたまま、 市議会議員選挙をやり直し、市役所がどうしたこうしたと閉口する議論ばかり。 つける薬はないとばかりに、多くのつま先は外を向くでしょう。人口減少に歯止めがかかるはずがありません。
春の運動会シーズンが一段落。患児の付き添いでいらした小学校の先生に、 「ご自分のお子さんと、勤務先の学校の運動会が同じ日だったら?」と、お伺いすると、当然かもしれませんが、 仕事優先で…ということでした。運動会だけではなく、入学式や卒業式もそうだとのことでした。 少子化の時代、全校児童数が数名の小学校では父母だけではなく、祖父母までかり出されるのだそうで、 小学校の運動会か敬老会のそれかといった風情のようです。
「立派に運動公園を整備したのですから、石巻市内の全小学校が一同に会して、 文字通り大運動会を開催してはいかがでしょうか」と、お話ししましたら、大爆笑されました。 経費や移動・交通の問題などはありますが、市民みんなが思わず笑ってしまうような、 ささやかな幸せを実感できるイベントはあってもいいと思います。


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4月22日  開業10年目に入りました。

おかげさまで、いちご歯科クリニックは開業10年目に入りました。
厚くお礼申し上げます。

宮城県内各地には金港堂という本屋さんがありますが、 江戸時代から続く老舗らしく、その存在が全国展開している書店の進出を 抑えていたという話を聞いたことがあります。 今では仙台市内に紀伊國屋書店やジュンク堂書店がありますが…。

さて、中学生か高校生の頃か忘れてしまいましたが、 アーケード街の立町にあった金港堂石巻店(今では蛇田に移転して、 跡地は駐車場になっています)で、何かの本を立ち読みしていたときに、 東北大学歯学部という文字を目にした瞬間に、 神のお告げを受けたように感じたものでした。

ちょっとカルトっぽいですが…。なぜ歯医者なのか、医者ではなく。 なぜ東北大学なのか、東京大学でも京都大学でも他の大学でもなく。 ハイシャではなく、ショウシャでありたいのに、文字通り商社マンとか…。 それ以上、何を求めようというのかとお叱りを受けるかもしれませんが、 負けん気が強いと言われた輩は、負け犬の烙印を押された気分で仕方がなかったのです。 納得できないままに、悶々と暮らすうちに信じられないようなことは次々に起こりました。 呪縛から逃れようと必死にもがいたのですが、無駄だったのです。 運命か宿命か、正確な定義づけはともかく、従うしかない有様でした。 地球を何周もしたつもりだった愚か者が、実は、お釈迦様の手の平の上で グルグル回っていただけだったというようなことかもしれません。

大学に入学しても、わずかながら、大学を受け直したい思い (いわゆる仮面浪人をして受験し直したい気持ち)はありました。 周囲も同様だったかもしれません。その思いを断ち切らせたのは、 口腔病理学講座教授の大家教授の一言でした。教授はなぜか石巻と縁があり、 自動車免許取得のために通っていらした教習所は石巻市内にある自動車学校でした。 東北大学歯学部の大先輩、遠谷先生と親交があったためと伺っています。

聖書によるとヒトの理想的な寿命は70歳なのだそうです。 日本人の平均寿命が80歳ほどとなり、世界に例のない社会保障の問題を抱えていることと、 このことは無縁ではないかもしれません。 後期高齢者などといった表現が物議をかもしてさえいます。

90歳以上の長寿を全うされたある方は生前、3時間程度の睡眠時間しかとらないことで有名でした。 いわく「一日8時間眠っていたら、90歳まで生きても、実質人生60年。3時間で済ませていれば、 80歳までしか生きなくても、70年活動できる。私は少しでも長く人生を楽しみたい。 だから寝るのは一日3時間と決めている」。

1日の睡眠時間が3時間では、短すぎるかもしれませんが、しっかり熟睡して、 何かの合間に居眠り出来れば間に合うのでしょうか。 やはり睡眠時間を1日3時間ほどしかとらなかったと言われているナポレオンも、 居眠りの達人だったそうです。

子供の頃から、いびきの爆音がひどいと悩まされている身にとって、 睡眠時無呼吸症は他人事ではありません。 欧米では、例えばスペースシャトルの墜落事故やチェルノブイリの原発事故に 睡眠時無呼吸症の人がからんでいたことから、大きな社会問題になっています。 合衆国では”Wake up America!”と国民の注意を喚起するようなキャンペーンがありましたが、 日本では運行がコンピュータ管理されている新幹線の運転士が睡眠時無呼吸症のために 居眠りしていて…といったことが報じられた程度で、まだ関心は薄いようです。 睡眠時無呼吸症が原因で、脳疾患、心疾患から突然死に至ることも有り得ます。

診断と治療のガイドラインのようなものや保険制度のもとでの診断・治療が 大系づけられていれば良いのですが、宙ぶらりん状態のまま何年も経っています。

睡眠時無呼吸症の方は、就寝時に舌の奥のほうが下がって、気道も塞いでしまうのです。 これを防ぐために、スリープスプリントやサイレンサーといったトレーを装着します。 普通にかんだ状態よりもやや受け口にした位置で上下のトレーを固定して、 これを装着したまま眠るのです。下顎を引っ張り出すことによって、舌も引っ張り出されるので、 舌根沈下を防ぐことができます。そうして口呼吸ではなく、鼻呼吸で眠るようにすると、 無呼吸症状は治まります。

トレーの製作については保険適用されますが、そのためには睡眠中に 無呼吸がみられることを確認して、睡眠時無呼吸症と診断を受けることが前提になります。 病院に入院して、一晩中測定するわけです。問題は、顔中に測定器具を貼り付けて、 それが脱落しないように、網のような物をかぶったり、包帯をまいたりしなければならないことです。 まるで、銀行強盗する人のようなイデタチ。さすがに4人部屋では…と個室に入院すると、 保険が適用されず高級旅館に一泊並みの請求。ならば、睡眠時無呼吸症を自己申告で、 スリープスプリントを最初から自費で製作すれば良いという考え方もありますが、 本来そういう問題ではないでしょう。さらには、各都道府県の社会保険事務局指導医療官の 解釈の仕方が必ずしも同じではないので、都道府県境を越えれば別世界といった現状があります。 医師と歯科医師との関わりを含めて、素晴らしい治療方法がうさん臭いものにならないように 制度を大系づけてほしいものです。

ヒトの無呼吸運動の限界は1分ほどといわれています。 陸上などスポーツで、1分前後の競技時間の種目は体への負担が大きいでしょう。 私は、素潜りで2分間くらい潜っていられますが、吐いた息をまた吸ってと、 牛の反芻の呼吸版のようなことをしているから出来る芸当 (海女さんも同じようなことをして仕事をしているはず)です。しかし、あまり度が過ぎると、 命に関わる問題になります。睡眠時無呼吸症の場合は1時間あたり何度も呼吸が止まることを 繰り返すのです。しかも、1回の呼吸停止が2分以上になることも珍しくありません。 8時間眠ったつもりでも、実際には3時間に満たないくらいしか眠っていなくて、倦怠感や動悸、 妙な汗をかいたりすることを自覚するだけだったけれども、実は…といったことは意外に多いのです。 しかも、老若男女を問わず、屈強なスポーツ選手でさえも、まだまだ現役のうちに 睡眠時無呼吸症に遠因がある心疾患、脳疾患で突然死したケースや、 治療を受けている幼児の症例もあります。

西田 敏行さん主演の、池中某80キロというドラマがありました。 私は身長175センチで体重はせいぜい70キロそこそこ、80キロなんて…と思っていたのに、 あれよあれよというまに80キロどころか90キロも越えて…といった時期がありました。 ひとり言に掲載している写真は90キロ超時のもので、現在は70キロそこそこを維持しています。 久しぶりに会う人に「痩せましたね」と、言われることが多いのですが、 本来の状態に戻ったと思って下さい。

睡眠時無呼吸症は日本人の500万人〜1000万人が罹患している可能性があり、 小顎や肥満といった一見して二重顎に見える人で、いびきをかく人に多いと言われています。 私自身もひょっとしたら睡眠時無呼吸症かもしれませんが、顎が小さい訳はないですし、 肥満の領域に踏み込んだのは過去数年間だけです。いびきはひどいそうですが…。

睡眠時無呼吸症の治療には、CPAP(シーパップ)という器械が使われることもあります。 無呼吸症の方が眠っている時に、鼻にマスクをあてて強制的に空気を送るのですが、 圧力が強すぎると苦しくて仕方がありませんし、弱すぎると意味がありません。 この器械の名前を聞くと、シンディ・ローパーさんのヒット曲が頭の中に鳴り響きますが、 治療器械はシーパップであって、シー・バップではありません。

今年の花は普賢象 大阪の春の風物詩、造幣局の桜の通り抜け。今年の花は普賢象。 雌しべが象の鼻のように見えることから、この名がつけられたのだとか。象の鼻、見えますか?

象と言えば、神戸市三宮は北野坂、いわゆる象ビルにある牛タンの店。 プロ野球のオリックスに在籍していた選手が、足しげく通っていたことで有名です。 店長さんは男ばかり3人兄弟(長男は7歳)のお父さんです。 「4人目(女の子の予定)は?」と聞くと、「私自身が子供みたいなものなので…」と、 答えがかえってくる、やかましいような陽気な店です。 「最近10キロ太った」と言えば、おあいその時に常連客が「そういえば、この辺が…」。

シアトルマリナーズのイチロー選手も、「神戸では週8で牛タンだった」というほどです。 象ビルの店は、昼は営業していませんし、月曜日は定休日ですから、 この店だけではなく常連だった店は他にもあるわけですが、 客の目に触れる位置にショーケースのようなものがあって、 その中に牛タンがいくつも吊してある店が多いようです。

雌しべが象の鼻のように見える

牛タンと言えば、全国的には仙台が有名ですが、終戦後、 米軍兵士が牛肉を食べた後に捨てていた牛タンを、地元の人が炭火で焼いて 食べてみたところおいしかったので…といったことに由来するそうです。 タン焼き、麦飯、お新香、テールスープといった定食を中心に普及していますが、 仙台の牛タンはオーストラリアや合衆国の牛が主なようで、 国産牛で牛タンのコース料理を中心にしている神戸とは牛タン料理の趣が異なります。

いくつも吊してある牛タンを目にすると、大家教授を思い出します。 口腔病理学教室に、舌がんの手術などで摘出した舌が、いくつもホルマリンに浸されていました。 舌にはちょうど口と喉の境目付近に弓状の舌骨があります。 通常、骨は直接、あるいは関節などの軟骨を介して、他の骨と関わっていますが、 舌骨は筋組織が介するだけで、骨としては異質な存在です。 舌骨は嚥下にも重要な役割を担っていますが、研究者はほとんど見向きもしていませんでしたから、 舌骨を研究して嚥下障害の分野で活躍してみたらどうですかと大家教授からお勧めいただいたのでしたが…。

顕微鏡をずっと覗きこんでいると、乗り物酔いと同じようなことが起こって大変でしたし、 論文に必要な文献の検索をパソコンでしていると、 砂時計が動かなくて(当時と今のパソコン動作環境の差たるや…)、 キーを何度も叩いているうちに(何しろ短気すぎるので)、バグってしまったり…と、 大変なことはたしかに多かったのです。 それでも、ミクロトーム(標本をパラフィンに埋めたものを顕微鏡で見るために薄く切る、 かんなのような器械)を使うことは嫌いではありませんでしたし、研究活動は魅力があります。 ただ、大学に残って研究することは、公務員になることでした。 これは私にとって、到底受け入れられないことだったのです。 何より、舌骨を研究するだけで嚥下障害全体を見据えることができるほど甘くはありません。 大家教授から脅されようとも、下野した次第でした。

来院する度に号泣して、ほとんど治療できなかった患児が、 保育所の年長になって「お兄ちゃんになるんだよ」と、 保育士さんに言い聞かせられたことをきっかけに、まるで別人のように、 ある程度までは抵抗なく治療できるようになりました。少しずつ成長して、さらに何年後かに、 大泣きしてほとんど治療できなかったことを聞かされても、 「あれ、そうだっけ」と、当時のことを覚えていないような患児は、 今まで何人かいました。象組さんのお兄ちゃんになったこの子も、同じように成長してくれるでしょうか。 象さんは、お鼻が長いのね。そうよ…アレ?何も長いんだっけ? ボールを投げかければ、かえってきます。

果たして、今後いちご歯科クリニックがどのように展開いたしますか、共感をいただいて、 集った方々の笑顔が何よりの力になります。 象さんのお鼻のように長く、皆様が人生を楽しむことができますように!


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4月3日  ひとり言が近々本になり出版される予定です

かむことは人生を楽しむことで @

 悔しい思いをすることを歯ぎしりをすると言いかえるように、かむことは命をつなぐ食べること以外に、 不快感のはけ口としての役割も担います。ただ、度が過ぎると、厄介な問題が起こります。

24時間のうち、上下の歯がかみ合う時間を累積すると、せいぜい10分くらいでしかないと言われています。 安静時空隙といって、普段は上下の歯の間には2mm程度の隙間が開いているのです。 24時間のうち10分というのは短すぎるように感じます。1時間や2時間くらいでもおかしくないと思いますが、 10時間とか20時間ということはないはずです。

鉄アレイやダンベルを使って、1日10分程度の筋トレは良い運動かもしれませんが、 肘を曲げてそれを10時間も20時間も持ったままでは、もはや運動ではなく拷問です。 耐え難い筋肉痛に悩まされるだけではなく、肘が曲がったまま伸びなくなったりするかもしれません。

以前、顎関節症の原因がストレスだと独り言をつぶやいたのも、同じ理屈です。 毎日イライラしまくって、歯を食いしばったり、歯ぎしりしてばかりいると、 顎の痛みや口が開きにくくなるといった症状のもとになるわけです。

さて、就寝中の歯ぎしり食いしばりは、大なり小なり誰でもやっていることなので、 恥ずかしいことではありません。ただ、困ったことには、日中のストレス・不快感、 寝床や枕の不具合などが過剰な歯ぎしり・食いしばりに通じるのです。 普段は就寝中にあまり歯ぎしり・食いしばりをしない人に、ストレスを与えて(その人の嫌がること、 例えば、大嫌いなホラー映画を何本も見せる等のことをして)、寝床や枕を眠りにくい状態にして眠らせたところ、 ひどい歯ぎしり・食いしばりが見られたという実験報告があります。

就寝中の歯ぎしり・食いしばりには、さらに大きな問題があります。 筋力に100の潜在力があっても、通常はかなりブレーキがかかったようにしか力を発揮できないようになっているのですが、 就寝時は無意識にこのブレーキがききにくい状態なのです。 “ブレーキ”は筋などの組織を守るためのものと思って下さい。 これは、一気に力を発揮して燃え尽きないように、細く長くといった具合に、 長生きするためにも必要なものなのだと思います。 過剰な力がかかることは、疼痛や炎症の原因になり、健康を蝕むことになります。

「歯の痛みは耐えられない」と言われます。歯科・口腔外科領域で、がん性疼痛を除けば、 もっともひどい痛みは根尖性歯周炎(歯根膜炎)によってもたらされると思います。 「(いわゆる)神経の治療をしたはずの歯なのに、こんなに痛むのはなぜだ」と、 イライラしながら来院した方には、「歯の中の神経はないですから、歯がしみることはありませんが、 根の先に膿のふくろのようなものが出来て、これが歯のまわりの神経を押すので痛むのです。 喉元過ぎれば熱さ忘れるというように、熱いものが口の中に入っているうちは大変ですが、 飲んでしまえば何ともなくなります。ただ、お腹にガスがたまってしまうと、 トイレに行くなりしてガスを抜かないと痛くなってしまうのと同じ理屈です。 歯の神経を取った後に詰めてあるものを取り除いて膿を出して、歯茎が腫れていれば切開排膿して、 歯のまわりの神経が押されている要素を減らせば、ある程度痛みが和らぐかもしれません」と、 説明しています。抜歯が必要な時に麻酔が効きにくいことがあるかもしれませんが、 これも「膿で歯の回りの神経が押されて痛いところに麻酔剤が入ってきて、さらに押される要素が強くなって、 麻酔の効果を妨げることになるので、麻酔が効きにくいのです」と、説明しています。 専門的には「何て説明の仕方だ」と、お叱りを受けるかもしれませんが、 ナトリウムチャネルが云々と説明し始めると、理解してもらえないだけではなく、 説明に聞く耳を持たないといった信頼性を失うことになりかねません。

炎症の症状が火山に例えて活火山のこともあれば、休火山の状態のこともあります。 “休火山”の場合は、X線写真やイラストを見せて説明しても、ピンとこなければ治療が必要だと思ってもらえません。 “活火山”の場合は、まず治療に必要な検査をして、実際の治療は次回…ということでは理解がえられにくいですし、 無用な感情論になりかねません。かといってすぐ治療に取り掛かって、トラブルということでは、 治療を受けた側だけではなく、治療した側にとっても“苦”です。「三日三晩痛くて寝られなかった。 何とかして」という主訴の方が来院して、ありとあらゆる方法で消炎鎮痛を試みましたが、 ほとんど痛みが変わらず、「抜かなければ仕方がないならば、抜いて下さい」と言われるままに抜歯した、 根尖性歯周炎(歯根膜炎)の症例がありました。 数日後、その方のご家族の方から「『三日三晩寝ていない』と言ってオタクに行ったのに、 歯を抜く奴があるか。おかげで、会社を休んで三日寝込んでいるよ」とお叱りを受けたことがあります。 誰もが‘三日三晩寝られない状態になる前に歯医者に行けよ’と思うでしょうし、それが正解です。 土日祝日の深夜にも「何日か前から痛くて…」とか、「他の歯科医院で治療していたけれども…」と、 すぐ診てほしい旨の電話を受けることがありますが、いずれの場合も、 明けて9時以降の診察になる旨を伝えています。「それでも治療お願い出来ますか」と言われれば、 治療することになるでしょうけれども、「あっ、そうですか。じゃあ、いいです」という返事が多いです。 以前は、すぐに治療出来ない旨を伝えると、 罪に問われても文句を言われる筋合いではないように罵ってくるケースも多かったのです。

事故による歯の脱臼などを除いて、耐え難い歯の痛みが云々といったことは、 そもそも自己管理に問題があったからであり、自己責任、自業自得でしかありません。 膨らんだ風船がはじけるようなことになる前に、また、そうならなくて済むように歯科医院を利用するべきでしょう。

ただ、困ったことが一つ。根尖性歯周炎(歯根膜炎)は、いわゆる神経の治療が完璧に出来ていた後でも起こることがあるのです。 補綴した冠のかみ合わせが高かったり、かみ癖(顎を少しずらした状態で、 特定の歯にかむ力が過剰にかかるような悪習慣)や、歯の本数が少なくなるなどして、 いわゆる神経の治療がしっかり出来ている歯に力がかかり過ぎると、この炎症症状を呈することがあります。 歯根膜炎というように、この炎症は歯の回りの歯根膜に過剰な力がかかることが原因の場合があるのです。 歯根膜には開口反射のセンサーの役割もあります。例えば、ご飯の中に硬い石が混じっていたとします。 かんできた時に、歯がこの石に触れた瞬間に反射的に口を開こうとするのです。 この働きは歯が欠けることを防ぐといわれますが、歯根膜そのものが挫滅しないようにしているのでしょう。 狂っている人は歯根膜が挫滅してもグイグイとかみ続け、根の先には大きな膿のふくろ、 他の根の周囲は歯槽骨と歯根が癒着した状態で難治性の根尖性歯周炎(歯根膜)を惹起しても、 さらにイライラを募らせ、説明も治療も効果はないまま、風船をはじけさせるかもしれません。 何しろ狂っているのですから。逆に、いわゆる神経の治療は問題がある状態でも、 かみ合わせの力はしっくりしていて、結果オーライという場合もあります。 “困ったこと”は、前者と後者で、後者の方が多いことです。

私の左下第一大臼歯はその後者の一例です。4根管といわれる難しい歯ではありますが、 明らかに根充不良です。治療後5年程は、しみて仕方がありませんでしたから、 明らかに残髄(いわゆる神経の取り残し)もあったはずですが、壊死したかあるいは“休火山”か、 治療後25年以上経ってもかむことに関しては問題ありません。 元々舌側歯頸部(内側の歯茎に近い部分)の虫歯治療を、学校歯科検診で指摘されるたびに、 繰り返していたわけですが、アマルガムを何度詰めてもらっても、舌感不良で(舌触りが悪く)、 明らかに隙間も開いていたのでした。いわゆる神経の治療をされて、全部鋳造冠を補綴されても、 舌側遠心側のマージン(内側の奥の方の冠の縁)は、明らかに隙間があって、物がはさまるたびに、 ブラシを駆使して丁寧に取らなければなりません。 かみ合わせに関しては問題なく調整していただいたこともあり、幸いなことに25年以上経っても、 そのままの状態です。根尖病巣は全くないわけではないはずですが、この状態で再治療して補綴しなおしても、 治る割合は6割程なのです。「隔壁やラバーダム、マイクロスコープも使って、 私が完璧に治療しますよ」とおっしゃる先生がいらしたらお願いしたいですが…。紺屋の白袴と笑って下さい。

いわゆる神経の治療が完璧に出来て、その後のかみ合わせもしっくりしていれば、 理想的で問題ないのですが、治療した側はそのつもりでも、 治療を受けた方が無意識のうちにその歯で強くかみしめるようなことを続けている場合も有り得るわけで、 かみ合わせの調整は中心位だけではなく、偏心位でも吟味しなければなりませんし、 補綴した後の経過観察、調整、半年とか1年などの間隔で(必要に応じてX線診査も含めた)定期検診も重要です。

根尖性歯周炎(歯根膜炎)の場合は、かんだ時に少し違和感がある(石巻周辺の方言で“イズイ”)ことがよく自覚されるので、 この時に治療の必要性を説明されると納得しやすいでしょう。 “百聞は一見に如かず”、さらに、“百見は一感に如かず”です。 “一感”は耐え難い感覚ではない実感であるべきです。

さて、がん性疼痛とは、がんに伴う痛みのことです。 口腔がんの発症割合は体全体の中で1%ほどだそうです。 末期がんの方がホスピスでモルヒネの漬け物のような状態にされているにも関わらず、 弱音を吐いたところを見たことがないと評される人でさえ、「痛い。いたい。イッターイ。 もうこのまま死んでしまいたい!」と叫びながら、人の体はこんなに曲がるものかと驚くほどに、 くの字になったりへの字になったり、ベッドにバネやトランポリンでも仕込んであったかと思うほどに跳びはねてみたり…。 中には神経ブロックということまでして除痛する場合もあるそうです。 末期がん患者の中には死への恐怖感などから痛みを感じている場合もあるようです。

専門の医師によると、がん患者が皆、耐えられない疼痛に悩まされるわけではなく、 その約四分の一は痛みをほとんど感じないそうです。医療費抑制の流れの中で、 一人当たり一ヵ月数百万円の医療費がかかる分野は、タブー視されがちですが、 繊細な議論が続いているそうです。

開業前に勤務していた歯科医院は、仙台のホスピスの先駆けだった病院の近くでしたから、 ‘そのうち、そこに勤務している医師や看護師を診察する機会があるだろう。 いったいどのような人が勤務しているのか’と、ワクワクしながら思っていました。 案の定、その機会はすぐ訪れましたが、一瞬、言葉を失うほどでした。歯がないのです。 もちろん、無歯顎ではないのですが、残っている歯は残根(C4)という状態の歯がほとんどで、 その中の何本かが根尖性歯周炎(歯根膜炎)を呈していたことが主訴でした。 「忙しくて何度も治療出来ない」と聞かされました。自分自身の痛みどころではないのですね。

不安や恐怖感を抱いている患者にとって、医師や看護師の笑顔は、砂漠の中のオアシスのようなものでしょう。 それが白い歯がきれいに揃ったものではなく、かつてのキンさんギンさんのような歯が数本しかない笑顔であっても。

耐え難い痛みと言えば、腎結石の痛みや出産に伴う痛みもあります。 尿管結石の痛みは、耐え難いかもしれませんが石が膀胱まで流れてくれれば、嘘のように治まります。 腎結石で石の主成分であるシュウ酸カルシウムは水溶性で、石を形成するためには核となるものがあるはずですが、 それについては解明しつつあるようで、対処療法しかなかった治療に原因療法が加わる日は、 そう遠くないかもしれません。出産に伴う痛みは、「分娩室に入ったら、すぐポーンって感じで生まれたの。 ポーンよ。全然痛くも何ともなかったわ」という幸せなケースもあれば、 文字通り命に関わることになるケースもあります。


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かむことは人生を楽しむことで A

もちろん、かむことはストレスのはけ口でもあるので、適切にかむことはスッキリすることに通じます。 ストレスをかけてかめない状態にしたマウスが、胃潰瘍を発症したけれども、 特に治療せずに普通にかめる状態にしていたら、胃潰瘍も治ってしまった実験報告があります。

ストレス性胃炎を患っていて、顎関節症もあり、さらに口の中にも緊急を要する治療対象が… といった方が来院されたとしても、その方の中には既に病気を悪化させる大きな意識の流れがあったわけで、 その状態で何をどう治療しようとも、“焼け石に水”、場合によっては“火に油を注ぐ”ことになりかねません。

意識の流れの方向性を見誤ると、歯科医院に勤務している人にも来院した人にも“苦”が待つことになります。 皆が“楽”を感じられるようにしなければなりません。

シモの用を足して、拭きもしない洗いもしないのに「何かクセーな!」と言っている狂ったような野蛮人が、 さらにイライラを募らせてグリグリと食いしばり続けていれば、自身の健康を蝕み、 命に関わる問題に繋がりかねません。歯は体の一部であり、歯の中は体の中なのです。 野蛮人に救いの手を差しのべて、健康で文化的な生活が出来るようにするには、 まず適切な情報提供が必要でしょう。原因が分かっている病気に関して対処療法ばかり繰り返しても、 健康は蝕まれるばかりです。

虫歯(う蝕症)は、歯質、細菌、糖分、時間の4つの要素から成り立ちます。 歯の表面についた細菌が口の中に入ってきた糖分をもとに酸をつくり出すといった時間が長く続くので、 虫歯になるわけです。歯は人の体の中ではもっとも硬いのですが、酸に弱いのです。 直接的に酸で歯が溶けることを酸蝕と言いますが、実は口の中では、 う蝕症と酸蝕症のダブルパンチのようなことが起こっているのです。

アルカリイオン飲料と記してありますから、アルカリ性の飲み物かと思いきや、 ポカリスエットはpH値3.5で酸性です(pHは7が中性、数が少ないほど酸性が強くなり、 多くなるほどアルカリ性が強くなります)。歯の表面、エナメル質が溶け始めるpH値は5.4くらいですから、 ポカリスエットをはじめとしたスポーツドリンクを頻繁に口にしていると、 スポーツドリンクう蝕といわれる厄介な虫歯の原因になります。 スポーツドリンクは、350mlあたり角砂糖換算で9個ほど(ジュースも一般的に10個ほど)の糖分が入っていますから、 それを頻繁に口にしていれば、歯の表面は歯が溶けるような酸に直接さらされ続けますし、 虫歯菌が歯の表面についたままになっていれば、豊富に供給される糖分をもとにして酸を作り続けて、 歯を溶かして穴をあけてしまうでしょう。そんなに糖分が入っているわけがないと、不審に思う方は、 果糖ブドウ糖液糖という食品添加物の存在を知るべきです。 水に、ジュースに入っているのと同じ割合の果糖ブドウ糖液糖を入れて飲んでもらうと、 「甘ったるくて飲めない」。そこに酸味料を加えると「美味しい(o^〜^o)ジュースの味だ。 でも、何のジュースだろう?」。さらに香料を加えると、「オレンジジュースだ」とか、「アッブルジュースだ」。 着色料を加えるとそれなりの色のジュースに仕上がってしまいます。業界で“クスリ”と称される食品添加物は、 毎日何十種類も何十グラムも口から体の中に入ってきます。一つ一つは法律上認められていても、 何十種類もの食べ合わせ飲み合わせが、健康にどのような悪影響を与えるのかは知る術がなく、 毎日全国各地で誰も集計しようとしない人体実験が行われているようなものです。

「虫歯の予防方法は歯磨きですか?」という質問には、「酸性歯質の改善です」と答えます。 歯質が溶けるほどの酸に、歯の表面がさらされる時間を短くすることです。 歯磨きはこの一部を担うにすぎません。アンパン遊びをしている輩の口の中は、 シンナー吸引は歯が溶ける酸性のガスを吸うことなので、診る人が見ればすぐにわかります。 ダイエットの反動などで過食症になると何度も嘔吐して(食べては吐き、食べては吐き)、胃酸は強酸なので、 歯がボロボロになってしまいます。生の人参をかじっただけでは大丈夫ですが、茹でた人参を口の中に入れた状態では、 歯が溶けるほどの酸性になってしまうそうです。「兎や馬じゃないんだから、生の人参ばかり食えるか」と、 お叱りを受けそうですが、飲むな食うなというのではなく、 食を含めた生活習慣を整えることが大切なことを理解して下さいと言いたいのです。 歯質が酸にさらされると、歯の表面付近の成分が溶け出します(脱灰)、 唾液などの働きでもとに戻る(再石灰化)のですが、戻る前に溶け出すようなことが続くと…。 ダラダラ食ったり飲んだりではなく、三食と間食(せいぜい1〜2回)といった規則正しい生活習慣が大切です。 たまには羽目を外すのも良いかもしれませんが、毎日がそれでは病気になるために暮らしているようなものです。

就寝前の水分補給は血がドロドロ血の状態にならないように、脳卒中予防にもなるようです。 ただこの時の水分補給はジュースやスポーツドリンクは控えるべきです。 就寝中は天然のうがい薬の役割を担う唾液の分泌が減り、うがい薬の作用も弱まるからです。 お風呂上がりの一杯は、(特に就寝前の1時間は)水で充分です。

子供の頃にスポーツ少年団で汗を流していた仲間が、脱水症状で倒れて… といったことが何度となく繰り返されたことを思い出します。コーチには「水なんか飲むな。 腹こわすから」と、怒鳴られて、運動中の給水はゲータレードなどのスポーツドリンクを含めて認められませんでした。 スポ少の活動は今でも盛んで、運動中の給水は奨励されるようになりましたが、 なぜかスポーツドリンクに限るとされているようです。風邪をひいた時に、脱水症状になるのをおそれて、 小児科医や内科医もスポーツドリンクをすすめます。 医師にとっては、果糖ブドウ糖液糖などの添加物を多く含んだスポーツドリンクを摂取させて、 糖尿病をはじめとした生活習慣病の患者が増えて、医療費削減・病院経営悪化の流れを少しは食い止めることになるでしょう。 歯科医にとっても、短期間で、削って詰めて、また削って詰めて、抜いて入れ歯をいれて、 量・数こなして…といった“お得意様”を増やしてくれることになります。 そのようなことを求めて、スポーツドリンクをすすめたり、すすめられるままに頻繁に摂取しているのならば、 何も言いませんが、本当にそうならば狂っているとしか言いようないですね。 水で良いのです。こだわるならば、水そのものにこだわるべきでしょう。

ある脳科学者によると脳は快楽主義者なのだそうです。 景気が悪い時代はお笑い産業が流行ると言われます。誰に教わったわけでもなく皆、 無意識のうちに何となく、対処法を心得ているわけです。ストレス・不快感は放射線と同じように、見えません。 味があるわけでもありません。気がつかないうちに、健康を蝕んでいるかもしれません。 ストレス・不快感を溜め込み過ぎて、歯に八つ当たりしているなと、思いあたる節がある方は、 楽しく暮らすために一工夫が必要でしょう。

「食べることが生きている何よりの楽しみ」とおっしゃる方は多いです。 かむことは人生を楽しむことに通じるのです。ストレス・不快感を発散して、楽しく暮らすためにも、 かむことは大切です。

ちょうど昨年の4月に独り言をつぶやいたように、かむ力が歯並びに影響することも事実です。 かむことで、かみ合わせ・歯並びの問題が解決するならば、透明な歯科矯正となり、理想実現と言えるでしょう。

ひとり言のコーナーの文章に加筆修正したものに新たな原稿を加え、出版物を刊行予定です。 編集作業が遅れていますが、1ヵ月後くらいには世に出せると思います。ご期待下さい。


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2月14日

 昨年12月28日付のひとり言で登場した大橋中央公園。1月下旬に軽く草刈りがされ、2月1日頃に、傾いていた西側の欅がまっすぐになおされました。まずは、よかったですね。

 さて、韓国の新しい大統領は、ソウル市長時代に市役所前の雑然としていた道路を整備して、狭いながら市民が集う市役所前広場を作った人物で、当時から「いずれ大統領になるのでは…、なってほしい」と言われていました。川を埋め立てて道路にしていたところを、もとの川に戻したことでも有名ですね。

 その韓国では、南大門が全焼して、ソウル市民だけではなく、韓国の国民にとって、何か心の中に埋めようのない隙間ができてしまったようです。再建には2-3年、20億円余を要するそうですが、形の上では再建できても、歴史的建造物を失った悲しみは…。次期大統領は再建にかかる費用を国民の募金でまかなうことを提案し、さっそくリーダーシップを発揮しています。一方で、防犯警備、消火の問題が批判の対象になっています。逮捕された放火犯こそ憎むべきなのですが…。シンボルを失った南大門市場にも、来客や売り上げの減少など、深刻な影を落とすことでしょう。

 さて、ヨーロッパでは、街の中心には広場がつきものです。長い歴史の中で、資産家が所有地や屋敷を没収されて、整地された跡がその広場になっている街もあります。

 石巻の歴史の中で、この街の中心は?と問われれば、「その役割は北上川が担っていました」と答えるべきでしょう。海路・水路の中継地点だったのですから。河岸は同時に漁港でもありました。

 そういう点からすれば、運送が陸路に転換して、漁港も海岸沿いに立派に整備された時には、既にこの街は中心を失って、まとまりに欠ける状態だったのかもしれません。国道45号線と108号線が交差することや高速道路のインターチェンジがあることから、何となく蛇田地区に商業施設が集中して、今や“市の中心はこの辺か?”と思わせる賑わい。単純に、“市役所も…”と考える方もいらっしゃるかもしれません。もっとも“市の中心部”に暮らしている方にとっては、「何で蛇田村に?」と反発なさる方が多いでしょう。いつの時代の話かと思うような、合併前のことを持ち出して。

 ところで、高速道路から初めて石巻に入った方は“?”と思うかもしれません。イオンがあって、UNIQLOがあって、ヤマダ電機があって…、全国どこの街のインターを降りても、同じような風景が広がっています。当然のように一瞬“何処に来たんだっけ?”と思いますし、「全国各地を出張していると飽きて来ますよ」とこぼす方がいます。

 それでも、蛇田地区への商業施設集積の流れは続いています。ヤマダ電機に対抗して、某家電品店が中里地区から移転しました。歩いて10分ほどで行ける範囲に家電品店があって便利だったのに、それがなくなってから不便さを実感しています。その家電品店自体も、はたして移転は吉と出たのでしょうか。

 空き店舗が目立つ駅近くの商店街でも、中里地区に出店したり移転していたのが、今や蛇田地区やイオンの中に。駅近くの商店街だけではなく、中里地区もシャッター通りになりつつあります。

 全国どこの街の中心商店街もシャッター通りになっているかといえば、借地権に工夫をこらすなどして民間主導で成功している例があります。もっとも、その商店街の隅には三越百貨店があります。

 ただでさえ分庁舎が多い現在の石巻市役所。「シャッター通りを石巻市役所庁舎通りにしてみては?」と提案していたほど(東京など各地に散らばる土地・建物の所有権や改修の費用、大橋地区の問題などから、妙案かもしれないけれども非現実的な案)ですから、駅前の百貨店跡を市役所庁舎にという提案は一つの案として議論されることに異論はありません。百貨店跡の建物が石巻市に寄付されることになって、現実味を帯びてきています。ただ、それでは大橋地区の地権者の方々は納得しないでしょうし、土地の購入費用、建物の改修費用はいくらになるのかも定かではないうちに、結論を急ぐ声があがったり、百貨店の経営母体から石巻市に使途を限定しない二億円という意味不明の寄付金があったり…。寄付金はありがたいことですが、そのような金があるならば、派遣社員を含めた百貨店従業員の待遇改善などに使うべきでしょう。「うさん臭い。何か裏があるカネ?俺には関係ないけど…」といって苦笑いを浮かべる方がいました。

 市役所庁舎の問題は、場合によっては、市の信用を失うことになりかねません。シャッター通りには人々が集う“中心”が必要なはずです。それを市役所が単独で担えるかといえば、否です。あっちもこっちも中途半端で、魅力がない街になり、人口流出にも歯止めがかからなくなるでしょう。石巻市役所庁舎の問題が、ただ単に建物だけではなく、この街の中心を考える契機になるのかもしれません。

 閉店する百貨店の敷地には当初ジャスコが誘致されていたのは、なんとも皮肉なことです。蛇田地区に新築移転した石巻赤十字病院は新しく、評判も良いのですが、そばを通る高速道路の無料区間が延長されたことから夜間の通行量が増え、「うるさくて眠れない」という不満をこぼす患者さんが増えているそうです。新しい鉄筋コンクリートの建物のはずなのですが…。

 さて、駅近くの商店街の路地を入った所にあった焼きそば屋さんが、数年前に閉店してしまいました。閉店を惜しんで、従業員を連れて食べに行ったことがあります。あの焼きそば屋さんで焼きそばを注文すると、そば・うどん屋さんでかけそば・うどんを注文するようなものでした。ちょっと独特な存在だったのです。トッピングが欲しい時は、例えば肉ならば肉焼きそばを注文するのでした。

 人が集う所には“食”が付き物です。人が集う所を、百貨店や市役所のような箱物からひとまず離れて考えてみましょう。焼きそばに使われる麺は石巻が発祥なのだそうです。岩手のわんこそばのパクリと言われるかもしれませんが、例えば“小皿そば”というような、小皿にもった“かけ焼きそば”を何十枚も百枚以上も食べてもらうようなことで起業、街起こしはいかがですか?

 途方もない資金を投じなくても、石巻独自の人を呼ぶ案、みんなが笑顔になるようなワクワク感を提供できる企画は、いくらでもあるように思います。盛岡の冷麺もある店から始まったのですし、日本での大きなイベントの一つになっているバレンタインのチョコレートも、50年ほど前にある百貨店の片隅で3日間のフェアで3つだけ売り上げたことから始まったそうです。肩肘張らずに小さな一歩を踏み出すことが、大きな流れを生む力になるはずです。

2月1日

「あれ、トナカイさん。まだ帰ってなかったんですか?」

「そうなんだ。石巻駅前の百貨店に、いつも年末になると、 サンタが何人も壁をのぼっているような飾り付けがされていたのに、 昨年末はなかったから気になってね」

「その百貨店なら、この4月下旬に閉店することが決まりましたよ」

「やっぱり、そうだったか。寂しくなるね」

「市役所がそこに移転する案が出ていますよ」

「あれ、市役所はここの裏に出来た消防署の隣接地に移転するんじゃなかったの?」

「そうなんですが…」

「福島市でも、同じ系列の百貨店が閉店した後に、 その建物を市役所庁舎に利用する案が出たけれども、その案は採用されずに、 以前からの計画通りになったんだ」

「よくご存知で…」

「サンタのお供をしているからね」

「石巻の市役所職員の中には、以前から『あんなとこに行かねー』と 悪態をついている輩がいました。わずか数十票のカウントミスのために、 市議会議員選挙のやり直しを億単位の税金を投入して平然としている“前科”もナンノソノ。 地元の大橋地区周囲で市役所庁舎移転に尽力された方々の中には、 既に他界された方もいらっしゃいますが、 皆が納得できる結論に達しないと大変なことになるでしょうね。 ところで、お隣りのかわいらしい方もトナカイさんのお仲間でしたっけ。 笑顔が素敵ですね。皆が笑顔でいられると良いのですが…。そう祈りましょう!」


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12月28日

 いちご歯科クリニックの東側に大橋中央公園があります。躍進と刻まれた石碑と小さい松の木がある他は遊具の一つもなく、草茫々でとても公園には見えないようなところでした(草刈りは年に数回行われます)。北側(開北橋近く)にある大橋北公園は、一目で児童公園とわかるので、その差に苦笑い。

 「せめて、木があと何本か植えられていれば…」と、治療中にいつものようにブツブツ言っているひとり言が、届くべきところに届いたわけではないのでしょうけれども、欅が2本植えられました。このうち、東側に植えられた欅の幹に、運搬する時に巻き付けられていたロープによるものか、表皮が幹の全周ぐるっとはがれていた部分(地面から高さ1m程)がありました。欅の導管は表皮に近い所を通っているのでしょうか。表皮がはがれたところから先の部分は、全て枯れてしまいました。

 枯れ枝は切り払われましたが、木自体はまだ生きています。表皮がはがれた部分の下から、小さいながらも枝がいくつか伸びています。

 西側の欅にも表皮がはがれた部分がありましたが、ダメージは少なく済んだようでした。順調に根付いたと思われたのもつかの間、今年の台風などの突風で西側に傾いています。傾いた木を元に戻そうと押してみましたがびくともしませんでした(小児の治療中にこの話をしたら、付き添いの保護者の方に笑われてしまいました)。

 11月は3週連続で出張でした。11月11日はインプラントのシンポジウム。その際に聴講した最新の癌治療に関するトピックスを一つご紹介。

 ドーム球場を思わせる大きな建物に収容する重粒子を用いる100億円の治療器械。治療費は300万円程なのだそうです。ニュースで紹介されていたので、その存在は承知していました。メスで切るような外科処置によらず、侵襲がほとんどないので、治療を受けた実感がわかないほど画期的な治療方法で、病巣に選択的に作用して、健全な組織が受けるダメージが少ないそうです。治療費の300万円は安くはありませんが、器械自体の価格が100億円ということからすると、‘果たして治療費はそれで間に合うの?’と思ってしまいます。ニュースで伝えられませんでしたが、他にも‘?’がいっぱい。本当に癌が治るのか、どの程度の癌が治療可能なのか、治療は何回もしなければならないのか、治療費の300万円は1回あたりで、治療する度に何回も請求されるものなのか、どこでその治療が受けられるのか。

 さて、いつものように話が大きくそれてしまいましたが、インプラントのシンポジウムで話題になったのは、この器械のある問題点。金属を身につけていると重粒子が跳ね返ってしまうので、この器械で治療を受ける際には、体から金属類を取り除く必要があるそうです。アクセサリーの類ならば、簡単に外せますが、チタン合金等の金属を使わざるをえないデンタルインプラントは、事前に除去しなければなりません。虫歯の治療で金属の詰め物・被せ物をしている場合や骨折をした後ボルトなどの金属が入ったままになっている場合も同様、事前の処置や手術の方が、金銭的な面はともかく、侵襲的な面の負担が大きくなってしまいますし、治療後どうするかといった問題も生じます。最新の器械で、宮城県内には導入している病院はまだありませんが、今後インプラント治療を希望する方や、治療後メンテナンスで来院された方には周知をはかる必要があります。

 18日は日本顎態調和法研究会の全国大会でした。今回は、成人の反対咬合(いわゆる受け口)に関する症例報告で、私も発表。内容は4月の当欄のようなものでしたが、まとまりに欠けたものになってしまい反省。私の発言を引用されたりして赤面。

 23〜25日はホスピタリティーを求めて、従業員の研修でした。私としては約20年振りに神戸に行ってきました。宿泊先のホテルで何気なく目にした雑誌に、神戸のご当地食べ物ランキングのようなものがありました。第一位は“いかなごのくぎ煮”。いかなご?くぎ煮??ホテルの方に、それはどういう物か質問すると、売れないお笑い芸人のような返答。「…いかなごの…くぎ煮なんですよ。」

 ちりめん山椒ならばわかるけれども、果たして…。次の日、たまたま立ち寄った大阪駅の土産物屋さんに、詳しい解説が記された“いかなごのくぎ煮”が、ちりめん山椒と並んで平積みされていました。いかなごはスズキの仲間の稚魚で、これの佃煮が“いかなごのくぎ煮”なのだそうです。煮姿がちょうど釘のように見えるので、そう呼ばれるようです。見聞きするだけでは、錆びた釘を口の中に入れるような食欲が失せるどころではなく、背筋がぞっとするかもしれませんが、ご飯のお供に最適な美味しい食べ物で、ランキング1位には納得します。

 宿泊先の近くに、“いちご歯科クリニック”があり、菓子折りをお土産にご挨拶。十二間道路という、文字通り広い道路に面した診療所。院長は市後(いちご)先生です。「(石巻のいちご歯科クリニックのことは)インターネットでちょっと見たことがある。」

 と、おっしゃっていました。

 宿泊先に質問したこと、もう一つは神戸光プロジェクト。神戸センタープラザビル南側壁面。神戸信用金庫本店、神戸市役所24階展望ロビーから作品鑑賞可能な光のアート。わざわざインターネットで調べてプリントした資料を部屋まで届けてもらい感激したまではよかったのですが、“15〜16時が良いと思います”と手書きされた時間は、鑑賞には遅すぎる時間でした。

 約20年振りだと思っていたのは、実は私の勘違いで、前回神戸を訪れたのは、震災後の16年前でした。三宮あたりをウロウロして、後でよく考えたら、そのことに気付きました。震災後に始まったルミナリエ。資金的な問題から、一人100円の募金を呼びかけ、市役所などに大きな募金箱が置いてありました。ささやかながら協力。三宮駅近くの地下街、クリスマスツリーに、ぬいぐるみがいくつも。名前をつけて、願い事を書いて。クリスマスが終わると、ぬいぐるみは発展途上国で両親をなくした子供たちなどにプレゼントされるのだそうです。

 ホスピタリティーとは、必ずしもリゾートとかデラックスでゴージャスなといった贅沢から得られるものではない、ささやかなもてなしの心から得られる幸福感なのですね。同行した従業員も、充分にホスピタリティーを感じてくれたでしょうか。今後の就業に役立てば良いと思っています。半年以上前から提案している、待合室のちょっとした仕掛け…やってくれるスタッフになってくれると良いのですが…。

 市場原理主義に翻弄され、金銭的な問題だけで勝ち負けと言われても、おかしな世の中になるだけ。“市場の失敗”をどうこうできる立場にない私は、どう頑張ってもハイシャでしかないわけで、最初から負けが決まっているならば、せめてほのぼのと暮らしたいと思います。そのつもりが、あの公園や欅のように、ボロボロになってしまうので、困ったものです。来年は良い年でありますように!


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11月02日

 クリスマスシーズンに入り、今年も恒例の装飾が登場しました。いちご歯科クリニック西側に、いしのまき矢吹クリニックがオープン。立派な診療所。地域に親しまれますように!

 さて、160-170度ほどに加温した熱可塑性樹脂を加圧・吸引して、マウスピースなどを作る装置の一つにエルコプレスがあります。箱型の写真は以前のエルコプレスです。加圧型で交流電源の他にコンプレッサーが必要でした。SF映画に出てくるような複雑な形をした装置は、最新型のエルコプレス3Dです。吸引型で、真空ポンプを内蔵しているので、通常の交流電源さえあればどこでも作業が出来ます。コンプレッサーと配管する必要がないので、出張先などでマウスピースの製作を実演するなど持ち運びも容易です。真空ポンプの作動音は、そう大きくないので、気になりません。正確な温度センサーがついているので、以前のエルコプレスのように、トレー製作失敗につながる加温の過不足がないように工夫されています。操作は容易で誰でも使えるほどですが、操作手順のデジタル表記が英語とドイツ語しかないので、日本語しか読めない人には敬遠されるかもしれません。

 舌を巻いて感嘆するばかりの進化は、ユーザー側のリクエストにメーカー側が真摯に対応した結果に違いありません。メーカーにどんなに優れた研究員がいようとも、その頭脳だけではこれだけの進化はないはずです。国産メーカーも是非見習って欲しいところです。技術力は大差がないと思いますが、そういう対応力の欠如が決定的な差を生んでいるからです。


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11月01日 「空、広いね。」

 石巻を初めて訪れた友人が一言。
 「空、広いね。」

 さて、10月20、21日に石巻線(小牛田・女川間)をSLが走りました。実に33年ぶりだそうです。言われてみれば、子供の頃に白い煙をモクモクと上げて走る蒸気機関車を見ていた記憶があります。ただ、当たり前ですが、視界の端から端まで見えていた機関車は、住宅が立ち並ぶにしたがって年々見えにくくなり、気動車に置き換わる頃には線路のすぐそばに行かないと見えないほどになりました。
 
 SLの豪快な汽笛は遠くまで聞こえましたが、その勇姿は線路沿いに行ってようやく見ることが出来ました。ただ、沿線住民に配慮してか、白い煙はしょぼかったような…。記憶の隅には、まるで沿線一帯が火事にでもなったような、煙があったので、ちょっと期待ハズレでした。

 火事と言えば、消防署。特診室でお待ちになっていたある方が、立って外を眺めていました。待たされたとお叱りを受けるかと思いきや、
 「庁舎を建てている頃、夜に女房と散歩していて、クリスマスの電飾は税金の無駄遣いでけしからんと思っていた。ここから見ると建物が立派に見えるね。」
 と、静かにおっしゃっていました。

 もう、特診室から写真のような庁舎は見えなくなりました。そういえば、もうすぐクリスマスの電飾が見られるシーズンですね。あの方がおっしゃっていた、建築中だった消防署庁舎にささやかなイルミネーションを配していた頃からまだ一年経っていないのに、ほんの少しですが、空が狭くなりました。


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9月18日

■日本人の顎は

 日本人の顎は小さくなっていると言われますが、これは誤りで、細長くなっているという言い方ならば正しいようです。

 平均身長は伸びていて、手足も長くなっています。長管骨(大腿骨のように両端に軟骨がある長い骨)が長くなっているのです。顔面領域では下顎骨が長管骨です。実は、下顎骨も伸びているのです。細長くはなっていても、小さくなっているはずがありません。

 一方、歯自体が大きくなっているとも言われますが、これは立証されていません。本当ならば、栄養の改善などがその理由として考察されますが、顎が細長くなったために、特に前歯が大きくなったように見えているだけかもしれません。

 顎の形を細長くならないように整えたり、歯を小さくする治療方法が提案されます。

■バランス

 奥歯(臼歯)には咬頭といって、かみ合わせの部分に高まりがあります。歯の並びの中でこの咬頭が外側、内側の2列を成しています。上顎臼歯は内側が、下顎臼歯は外側が特にかみ合わせに関わる咬頭(機能咬頭)です。

 さて、下顎の臼歯は一般的にやや内側前方に傾いています。外側にある機能咬頭にかむ力がよくかかって、歯が次第に直立します。成長過程にあるうちからよくかむことによって、このようなことが促されると、歯に比較的まっすぐかむ力がかかります。一方あまりかまないまま成長すると、歯には比較的斜め方向から力がかかりますから、将棋倒しのように倒れ込んできて、前歯の方に皺寄せがくる可能性があります。きれいに並んでいた歯がジグザグ(叢生)になってきたり、元々ジグザグだったのがさらにひどくなったり。

 無茶苦茶かめば良いというわけではありません。かみ合わせの力がかかりすぎると、歯槽のうろう(歯周病)や顎関節症を惹起します。しかし、後にも触れますが、歯並び・かみ合わせにはかむ力が無視できない要素です。

 歯は唇・頬と舌とのバランスが良い所に並ぶべきものです。たまには、頬粘膜や舌をかむことがあるかもしれませんが、バランスがとれているから歯と歯がかみ合って、物を食べることが出来るのです。歯並び・かみ合わせを治療することは、理想的にはこのバランスを整えることです。そして、歯槽のうろう(歯周病)や顎関節症を防ぐことにも通じる理屈が成り立つのです。

■乳歯の並びで

 乳歯のかみ合わせが出っ歯ならば、そのままにしておくと、永久歯も100%出っ歯になるといわれています。切端咬合という上下の前歯が真っすぐかみ合う状態や軽度の受け口の場合は、永久歯にはえ変わるときに自然に治ってしまうことがあります。

 前歯に関しては、乳歯よりも後からはえてくる永久歯の方が、一回りずつ大きいのです。乳犬歯の脇には隙間があって、乳犬歯の間にある上下それぞれ4本ずつの乳歯間にも隙間があった方が自然で、はえ変わるときにきれいな歯並びになりやすいようです。乳前歯が隙間なくきれいに並んでいる場合は、永久前歯は乱杭歯(叢生)になるかもしれません。

 「乳歯の時はきれいな歯並びだと思っていたのに、永久歯になったらグチャグチャになって…」(´Д`)

 「乳歯の時は隙間だらけでみっともないと思っていたら、永久歯はきれいに並んだ」(*^o^*)

 対称的な声が聞こえてきます。不安を除く、適切な情報、知識が提供されるべきでしょう。

■真ん中手前奥

 乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯の後からはえてくる犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯は、まとめて3本ずつの幅はほぼ一緒です。それぞれの(近遠心的)幅(径)は、乳犬歯<犬歯、第一乳臼歯≧第一小臼歯、第二乳臼歯>第二小臼歯です。3本の乳歯が一度に脱落して、永久歯がボンッとはえてくれば問題ないように思いますが、それは机上の空論です。実際のはえ変わりは、真ん中手前奥だったり、前から順番だったりします。そのため、はえてきたばかりの永久歯が右往左往するようなことがあります。

 第一・第二乳臼歯間は乳歯の虫歯治療では泣きどころです。治療しなければ、虫歯はどんどん…、治療しても再発を繰り返しやすく、あげくに残根という根だけのボロボロの状態になります。そうすると、後からはえてくる永久歯のスペースが足りなくなって、かみ合わせにズレが生じることになります。治療しなければしないで「何で治療してくれないの?」(;`皿´)、治療したらしたで「何でこんな治療したの?」(`Δ´)。「じゃあ、どうすりゃいいのよ」o(><)o。咬合誘導といって、永久歯の歯並び・かみ合わせを導くために、どうするか考え、実践するようにしましょう。

■矯正治療はいつ頃から?

 治療を受ける側が、ぜひ治療したいと思った時からという答えが、曖昧なようですが、無難な答えだと思います。

 「会社を定年退職して、暇で経済的にも問題がなくて、楽しみと言えば、いろいろな人と話して笑うことくらい。ただ、以前から歯並びに自信がなくて、笑う時に口元を手で隠してしまうのが気になる。手はきれいなものではないから、人前にかざすべきではない。不作法と分かっていても、ついそうしてしまうと、暗くなってしまう。人前で自慢げに歯を見せて、大口を開けて笑いたいので矯正したい」

 このような60代の方の主訴に応じようとしない歯科矯正科医がいるでしょうか。

 もちろん成長過程の矯正と成人矯正では、それぞれ一長一短。ケースによって治療に適した時期、方法があるかもしれません。歯並びが気になるけれども、治療するかどうか迷っている場合、一度面談されてはいかがでしょうか。

■矯正治療の方法

 国民性の違いでしょうか。アメリカでは金属の色がギラギラした治療方法や、顎外固定装置といった目立つ方法が受け入れられます。むしろ、見せびらかすほどです。一方、日本や韓国などアジアでは目立たない治療の方が受け入れられるようです。ブラケット・システムでも、透明か白いブラケットだけではなく、ワイヤーまで白くコーティングしたものが使われています。舌側矯正というブラケットやワイヤーを内側につける方法もあります。

 アジア地域を中心に、取り外しが出来る、可撤式装置も注目されているようです。拡大床や透明なマウスピースを矯正治療に使用するのです。外したままでは治療にならないので、敬遠されていたのですが、外せるメリットが受け入れられているのでしょう。

 「夜眠ろうとしたら、ブラケットが外れてワイヤーが頬粘膜や舌に刺さって…」(-.-;)

 ブラケットシステムでは起こり得る不快なことがないのも特徴の一つです。

■ここでも歯根膜

 歯の周囲に歯根膜という組織があります。靭帯なので、歯周靭帯ともいわれます。

 歯と歯の間などにある歯周靭帯は、矯正治療終了後に後戻りを引き起こすもとになります。何本ものロープで繋がれ港に停泊している船の位置を、童話の世界に登場するような大男が大きな手で少しずらした後でその手を離したら、元に戻るだけではなく反動があるかもしれません。歯周靭帯はこのロープのようなものです。

 では、これが矯正治療の厄介物かというと、そうは言えません。歯根膜がなければ歯は動かないのです。トルクがかかっている歯の周りで、押される側の骨は少しずつなくなり、引っ張られる側では少しずつ骨が出来てきます。こうして、歯が移動するのですが、歯根膜がなければこのようなことは起こりません。軟組織のようで硬組織の骨に近い。歯根膜(歯周靭帯)は、骨の再生医療でも注目されている組織です。

■矯正に必要なゆとり

 歯並び・かみ合わせの問題は、大なり小なり誰もが抱えているといっても過言ではないでしょう。けれども、他の人には問題があるように見えたとしても、本人が矯正治療の必要性を感じていなければ、治療するべきではありません。上の前歯に隙っ歯(上顎前歯部正中離開)があるモデルが、これを歯科矯正しないことを前提にして契約する旨を、モデルの契約書に記している例があります。

 八重歯のアイドルが流行っていた時代に、きれいな歯並びを敢えて八重歯にしたがるケースが多かったようです。「後悔するからやめなさい」と、歯科医が再考を促しても無駄だったでしょう。実際に、八重歯だった当時のアイドルは、今では皆、きれいな歯並びに見えるように治療しています。真似をした人々の多くも、同様かもしれません。

 江戸時代の日本では、歯並びに問題があっても、「食うに困らない」などと、良いように独特な解釈をしていたようです。治療する場合でも、ただ目立たない材料を使うだけではなく、例えば、ブラケットとワイヤーを留めるゴムをクリスマスシーズンには赤、緑にするような、治療を楽しむようなゆとりがあっても良いと思います。

■強制から矯正と共生へ

 「検診でかみ合わせの異常を指摘されたので…」血相をかえていらした方。異常という言葉に過剰反応を示しただけで、検診で指摘された歯並び・かみ合わせは、大きな支障はなく、以前から治療せずそのままにしておきたいと希望していたもの。

 さて、異常があるならば正常があって、正常咬合という言葉もありますが、学問の上でのことであって、実際には厳密な意味での正常咬合はありえないのかもしれません。苦し紛れのようですが、個性正常咬合という言葉もあります。では、満足咬合ならばどうでしょうか。満足は欲望なので、満たしたと思っていたら、時が経つにつれ満たされていないと感じる点が現れて…といった具合に、100%満足出来るゴールはあるようでないのかもしれません。

 治療をする側は充分合格点をつけられるくらいと思っていても、治療を受ける側は不満だったり、その逆になる場合もあるかもしれません。このようなことにならないように、どうすれば良いでしょうか。まず、両者が問題を共有、理解します。そして、素朴で原始的なやり方で、意外に手間がかかるのですが、以下のようなことが提案されます。

 治療前に型をとり模型(スタディモデル)を作ります。この模型から治療のゴールを想定した模型(セットアップモデル)を作って、治療をする側と受ける側のイメージを擦り合わせしておくのです。

 矯正は強制的なものではなく、共生的なものであるべきですよね。

■歯並びよりもかみ合わせ

 歯並びの見た目は大切ですが、かみ合わせという機能を無視してはいけません。ただ、残念ながら現在の歯科矯正治療は、ほとんどの場合、歯並びを中心に考えられています。歯をあるべき位置に並べているにすぎないのです。しっくりかめるようになるためには、矯正治療後に、適切にかんで食事をする生活習慣が必要です。よくかまずにサプリメントなどに頼った生活をしていては、適切なかみ合わせが得られないだけではなく、天然のうがい薬のような役割を担う唾液の分泌が促されないので、口臭、口腔乾燥症、さらには消化不良を惹起しても不思議ではありません。

 見た目だけを求めるならば、歯を移動させずに、削りもしない付け爪のような治療方法で充分と考えるのは私だけでしょうか。このような治療方法では対処しきれないケースはありますが、歯を移動したり、削ったりすることが、別の問題を招くならば、さけるべきでしょう。

■歯がこぼれるような…

 「歯がこぼれるような笑顔を求めて治療を受けたいけれども、矯正治療ではなく、コンタクトレンズとかネイルアートのようなイメージの治療方法はありますか。治療に何年も何十万円もかけたくないし、歯を動かすことにも抵抗を感じるので…」

 笑顔があふれる社会を目指して、笑顔の中心にある口元・歯並びに関わっているつもりで、なぜだかいつの間にか、眉間にシワが…。しかも、治療を受ける側もする側も。

 患者の声というより、矯正治療に可撤式の透明なトレーを多用しているうちに、沸き上がってきた疑問が新たな治療方法を求めているようでした。熱可塑性樹脂を上手に使用すれば可能ですし、比較的多くの方に受け入れられる治療方法だと思います。

 お笑い芸人が、出っ歯に見える入れ歯のようなマウスピースを使って、笑わせます。歯科医がきれいな歯並びに見えるマウスピースを使って治療すると、皆が自然に笑顔になるでしょう。笑顔あふれる世の中へ、エンターテイナーのような歯科医が活躍するのです。


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8月8日

■いびき注意報(睡眠時無呼吸症候群)

 子供の頃からいびきがすごいと言われ続けた身にとって、 睡眠時無呼吸症候群は厄介な恐ろしい病気に感じます。 スペースシャトルの墜落事故やチェルノブイリの原発事故に睡眠時無呼吸症候群を 患っていた人が関与していたらしく、米露では深刻な問題になっています。 日本では運行がコンピューター管理されている新幹線の運転士が、 睡眠時間は充分だったはずなのに睡眠時無呼吸症のために居眠り運転したと報道された程度。 それでも、社会的認知度は徐々に高まっていますし、 学会などで紹介される治療方法の多くは歯科的なもののようです。

 睡眠時に舌根沈下的に舌が気道を塞いでしまうことを防ぐために、 横向きに寝せたり、スリープスプリントというマウスピースのようなものを用います。 治療に関しては健康保険適用されるようになってきましたが、2007年現在、 各都道府県の社会保険事務局指導医療官によって微妙に見解が異なったり (同じはずの制度が、県境を越えると別世界!の一つ)、 病院に自費で入院して診断後に歯科で保険治療というわけのわからないことを強いられる状態。

 診断をするために計測機器につながれて、計測器脱落防止のために銀行強盗にいく人のように、 顔をネットで覆われて一晩入院。さすがに(保険適用される)4人部屋では…と、 個室に入院すると、高級旅館に一泊並みの料金!宙ぶらりんな制度の早急な改善を望みます。

■いちごのプリン(嚥下障害対策)

 乳幼児や寝たきりの高齢者の方が、肺炎で亡くなることは比較的多く、中でも、誤嚥性の肺炎が占める割合は高いようです。

 嚥下の機能が衰えると、水やお茶などでも気管に入ってむせてしまうことがあります。このような場合は、少しとろみをつけてジェル状にすると、不思議なことに誤嚥せず嚥下できるようです。魚料理や野菜も同様ですが、ドロドロの料理を何品見せられても、食欲がわかないばかりか、何を食べているのか実感できずに、認知症の症状がさらに悪化するかもしれません。

 いちごが大好きだったという寝たきりの方には、ドロドロにしたいちごを型に入れてプリンのようにしてはどうでしょうか。ヘタの部分は何か緑色の材料を使って。魚料理や野菜も同様にすると良いと思います。一般家庭で何品も作る手間はオドゲデナイ(大変な)ので、加工会社の出番です。蒲鉾など魚の練り製品の加工技術が生きるところでしょう。

■かんなの花に学ぶ

 日本の木造建築物が1000年以上もの耐久性を示しているのは、宮大工職人の技術によるところが大きいようです。特にかんな仕上げは、木の細胞をスカッと切った面がほとんど水が染み込まず鏡のようにピカピカ。火災にあうことがなく、長材の両端の防湿が問題なければ、耐久性は永久的といっても過言ではないでしょう。

 国宝の木造建築物を修理する必要が生じると、新しい材料に置き換えることは、必要最小限に抑えるように工夫がこらされます。長材の両端部などの傷みを樹脂などで修復している様は、次元が違うとお叱りを受けるかもしれませんが、虫歯の治療と似ているように思います。

 樹脂による修復が、果たしてどれだけの耐久性を示すかと疑問に思っていると、光重合コンポジットレジン(主成分はガラスのようなものだけれども、樹脂に区分される)を使った虫歯の治療はどうなのかと自問自答してしまいます。「20年以上保っているよ」という声がある一方で、耐用年数はせいぜい5年ほどという報告があります。

 宮大工職人のかんなからは、削りかすというよりむしろ、削り花というべきものがあふれ咲きます。修理屋も大事ですが、かんなの花に学ぶことを臨床に生かすことは、笑顔の花を満開にする術に違いありません。


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7月24日 澱んでも水?

 山形県山形市に、東北でもっとも紅茶が美味しいといわれた喫茶店がありました。 山形市に行った時は、必ずといっていいほど立ち寄っていましたが、27年続いたその店が閉店してからは、 山形市を訪れることが少なくなってしまいました。

 さて、気の抜けた水からは、美味しい紅茶は生まれません。いかに名水と言えども、汲み置きの水ではいけません。

 球形に近い容器に人数分に1杯多い茶葉をティースプーンで入れ、沸騰する直前のお湯を注ぎます。 あとは蓋をして、茶葉が躍るように上下して、美味しい紅茶が出来るのを待ちましょう。

 さて、九州のある村では、上水道が整備されていないのに、軟水と硬水の2種類が豊富に湧き出していて、 コーヒー・紅茶には軟水を、パスタを茹でるには硬水をといった具合に用途によって使い分けられるそうです。 まさに、理想郷。水は澱んでほしくありません。諸行無常。 変わってはいけないものもあるかもしれませんが、変わらなければならないものまで、そのままにするべきではないでしょう。


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6月28日 水で良いのに…。

 子供が風邪をひいたときに、脱水症状を恐れて、小児科医にスポーツドリンクを飲ませるように勧められることがあります。“お医者さんに勧められたから”という安心感と、味をしめてしまうことから、風邪が治ってからも、風呂上がりなどの水分を欲する時にスポーツドリンクを口にすることが習慣化。スポーツドリンクう蝕といわれる、再発を繰り返しやすい厄介な虫歯の原因です。

 スポーツドリンク350ml中には、角砂糖に換算して9個もの糖分が入っているといわれます。多くの場合、果糖ブドウ糖液糖が添加されています。実際に水に果糖ブドウ糖液糖を加えて飲むと、「甘ったるくて飲めない」。そこに酸味料を添加すると、「おいし〜い。でも、何の味だろう」。さらに、香料を添加すると、「○△味だ」。業界でクスリといわれる食品添加物を、無意識のうちに大量に何十種類も摂取している危険性が指摘されはじめています。

 糖尿病・高血圧で小児科を受診している小学生が増えているそうです。対処療法よりも、原因療法が大切です。子供の健康を損ねて、小児科や歯科の経営を助けるために、アドバイスをお聞きにならないならば、むしろ歓迎しますが…(苦笑)。

 高血圧など生活習慣病を患っている人の低年齢化に伴い、歯科治療中に思わぬトラブルにあったとして、責任はすべて治療者側にあるとされるならば、それは違うでしょう。

 スポーツをしている時の水分補給は、脱水症状を避けるためだけではありません。食道が心臓のすぐ側を通っているので、火照った心臓を冷やす役割も担います。

 水で良いのです。こだわるならば、水そのものにこだわるべきでしょう。


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6月21日 歯ブラシ1000本の教え

 いちご歯科クリニックで、1本100円で売っている歯ブラシがあります。 この歯ブラシの仕入れ値が1本76円だったとします。ここでは、わかりやすいように、消費税は考えません。

 さて、ある人がその歯ブラシ1,000本を3日以内に完売するように、課題を出されたとします。 1本1本を手売りで頑張って、1日目になんとか100本を売り上げました。 1日目を終えて疲れ果てて寝床に就き、しばらくは100本を売り上げた充実感に浸っていましたが、 間もなく、このままのペースでは3日間で300本しか売れないことに気づき、眠れなくなりました。

 果たして、課題をこなせるか否か。選択肢は3つ(@諦めてドロップアウトする  Aこのままのペースで売り続けて、ノルマをこなせなかった旨を報告する  B一工夫して、1,000本全てを売りさばく)です。@かAが選択される可能性が高いと思います。 Bを目指したけれども、結果的にはAになってしまうケースが最も多くて、Bは少数かもしれません。

 ところで、課題の意図は、何でしょうか。歯ブラシ1,000本の売り上げによる利益は (100−76)×1,000=24×1,000=24,000で、24,000円です。 ここでは、わかりやすいように、消費税は考えません。 仮に3日間だけではなく、1ヵ月間同様のことを続けたとします。 休日を考慮して、わかりやすく実働24日とすると、24,000×(24÷3)=24,000×8=192,000で、 1ヵ月の利益は192,000円です。実働が少なければ、利益はより小さくなります。 頑張って頑張って働いて、給料として支払われる金額が192,000円を超えることはないと悟らせる。 …資本主義の基本教育…そのような、夢や希望を奪うことを意図したわけではありません。

 たしかに、労働者は多くの場合@かAに甘んじて、給料泥棒と罵られても文句を言えないかもしれません。 一方で、Bを選んだ場合は、工夫の仕方によっては、2日目で完売することもあるでしょう。 創意工夫の有無が、雲泥の差に変わるのです(もっとも、Bを軽々と達成してしまう人が、 一労働者に甘んじているとは思えませんが…)。では、創意工夫をさせるために課題を出したのかというと、少し違います。

 松下電器産業株式会社の礎を築いたあの方も、もともとは家電製品の小物を一つ一つ 売り歩くことから身を起こしたと言われています。 思うように売れなくて、挫折しかかったこともあるでしょう。 ひょっとしたら、マッチ売りの少女のような、悲劇の主役になっていたかもしれません。

 地に膝をガクッとつくような絶望、挫折感からこそ、大望は見いだされるのです。 “かわいい子には旅をさせよ”という諺のもつ意味合いは、旅が一般的に快適なものになって、 大きく変わってしまいましたが、この本来のもつ意味合いこそ、意識の流れを導く処方箋なのだと思います。

 世間では、年金問題で大騒ぎ。もっとも、救済とは笑止、すべて、弁済と訂正しなければならなりません。 歴代厚生大臣、社会保険庁長官の責任?誰が云々言う前に、小泉、菅始め歴代厚生(労働)省、 社会保険庁の長から平まで、過去数十年にさかのぼって給与没収、足りなければ全財産をぶんどって、 事態の収拾にあたる職員、臨時職員の人件費にあてるのが当然。 税金投入してはなりません。もっとも、以前あった石巻市議会議員のやり直し選挙も同様。 僅か数十票のカウントミスのために、億単位の税金投入無駄遣い。ミスの責任は結局問われず終い。 まったく、この国は…。こんなシステムいずれ破綻。税金を徴収する税務署も、無用となる日は近いかもしれません。

 開業したばかりの頃、最近多くの国民が抱いているであろう不信感とは比べようがない、 怒りを超越した絶望感に打ちひしがれたものでした。 一時は、抗議の意味で、割腹自殺を覚悟したほど。仕方なく、売られた喧嘩を正面から受けて、 多くの人を傷つけて、結果的には場外乱闘の末、一応勝利。 たとえが悪いですが、実際ほめられるようなことではありません。 ただし、抗議の自殺をしなくて済んだかわりに、すっかりふてくされ、未だに拭い去れない面がありました。

 恨みを糧にして生きても、ろくでなしにしかなれません。絶望を大望に変えましょう。 対峙するべき相手は、実はソヤツではなかったのです。ワケノワカラナイヤカラは相手にせず、 一定の距離をおき、日暮らし。振り上げた拳の落とし所を、ようやく見つけることが出来たように思います。 歯ブラシ1000本の教えも、実は自分自身にこそ、ありがたい教訓なのです。


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5月1日(雲のち雨) 調和共生歯科に向かって

 いちご歯科クリニック院長の廣田和好です。1967年4月生まれです。開院したのは32歳の誕生日でしたので、おかげさまで丸8年になり、9年目に入りました。(・_・)......?40??

 診療所名の由来を問われることがよくあります。一期(生まれてから死ぬまで)と苺の意味合いをかけたものです(^o^)/。

 私が歯科に興味を抱いたのは、小学生の頃だったと思います。歯医者や虫歯にではなく、歯並び・かみ合わせにですが…f^_^J。

 もともと、やや受け口だったのです。大学生の頃は切端咬合(せったんこうごう)といって、出っ歯でも受け口でもない、上下の前歯がまっすぐかみ合う状態でした。歯医者になって、いちご歯科クリニックを開院した後も、8年近くはそのままだったのです(>_<)。

 最近、この前歯のかみ合わせに変化が起こったので、お知らせします。写真向かって右側が平成7年1月31日に、左側が平成19年4月18日に、それぞれ印象採得した(型をとった)私のスタディモデル(研究用模型)前歯部です。違いがわかりますか(?_?)?

研究用模型

 右側は切端咬合、左側は正常咬合といわれるかみ合わせの模型です。歯科矯正の専門医や矯正治療の知識をお持ちである歯科医の先生方は、「矯正治療の方法は?アンカー(固定源)は?」と、ご質問なさるでしょう。んなもん、ありませんV(^-^)V。

 もちろん、ブラケットシステム(注1)やPooシステム(注2)、アクアシステム(注3)という現在使用している矯正装置は自分の口の中に装着したことがあります。しかし、それぞれ4〜5年前で、1週間ほどずつ、治療目的というよりも違和感などを実感して、説明に生かそうとしただけでした(*^_^*)。

 ブラケットシステム、必要に応じて外科矯正(注4)、スケレタルアンカレジシステム(SAS)(注5)を併用すれば、治せない不正咬合はないと豪語なさった某大学矯正科の助教授は、「歯は頬、唇と舌との力関係に調和がとれるところに並ぶのです。矯正治療では、歯を大体のところに並べているに過ぎないの です」ともおっしゃっていました。かみ合わせのやや甘い部分は挺出(注6)やかむ力によって、自然にしっくりなじんでかめるようになります(^O^)。

 洋画の字幕で有名な戸田奈津子さんが、どのような字幕が理想的か問われて、「透明な字幕」とお答えになっていました。なるほど、字幕はないと困るかもしれませんが、目障りと言われれば、否定できません。画像を損なわずに、意味合いはすっと伝わる理想的な字幕を、言葉で表現すると、透明な字幕になります ね。Pooシステムの顎態調和法研究会全国大会で、荻原和彦教授の御曹司・栄和先生が、装置は何も付けなくても歯並び・かみ合わせが治る、透明な矯正治療が理想だとおっしゃって、満場の拍手喝采に包まれたことを思い出します∈(^O^)∋。

 荻原和彦先生の著書に、オーストラリアの原住民アボリジニーが紹介されています。下顎が発達しているアボリジニーは、加齢に伴い歯が少しずつ移動して、全体では上下左右それぞれ小さな歯1本分ずつ移動してしまうのだそうです。歯が並ぶスペースが足りない時に、犬歯の奥に第一・第二と通常2本ずつある小 臼歯を、上下左右それぞれ1本ずつ抜歯して矯正治療(抜歯矯正)することがありますが、このような治療が行われている根拠として、アボリジニーの例が挙げられるそうです。歯と歯はかむことによって、徐々に擦り減ります(咬耗)。これは、かみ合わせの部分だけではなく、歯と歯の間の部分(隣接面)にも起 こる現象です。ケースに入っていたビール瓶の脇の部分に、摩擦によってこすれた跡がつくことを想像するとわかりやすいでしょう。アボリジニーはかみ合わせの部分だけではなく、隣接面の咬耗が著明で、さらにかむ力が働くことによって、歯が移動するのです└|∵|┐。

 拙著でチューリップの歯と紹介していますが、はえてきたばかりの前歯は、ちょうどチューリップの花を想像させるように、先がギザギザになっています。これは異常ではなく、咬耗によって、次第に平らになります。大人になってもチューリップのギザギザが残っている場合は、その歯を見ただけで、歯並びに問題があることがわかります。逆に、咬耗が進み過ぎるとかみ合わせの部分に凹みが出来て、やや黄色い象牙質が露出してしまいます。

 ところで、歯と歯がかみ合う時間は24時間のうち、せいぜい5〜10分くらいでしかないといわれています。唇を閉じてじっとしている時は、安静時空隙と言って、上下の歯の間に1mm余の隙間が開いていて、ずっとかんでいるとすると、むしろ異常な状態とされています。かみ合わせのストレスがかかり過ぎると、異常な咬耗だけではなく、顎関節症の原因になることもあります。上下の歯がかみ合う時間を累積すると、24時間のうち5〜10分ということは、あまりにも短過ぎるように思いますが、かみ合う時間が12時間以上ということはないでしょう。それでも、かむ力が歯を動かすことは、疑いようがない事実です。

 歯に弱い力がかかると、歯は動きますが、強い力が長くかかれば動くというものではありません。なかなか動かない時は、歯にかける力をむしろ弱めると、動くことがあるのです。歯に力がかからない時間よりも、かかる時間の方が長くないと戻ってしまうから、結局歯は動かないと、単純な理屈の上では考えられますが、本当にそうでしょうか。

 筋力アップあるいは維持のためのトレーニングを、休みなく続けていたのでは体が参ってしまうでしょう。トレーニングをしている時間よりも、安静にして休んでいる時間の方が長いはずです。負荷をかけては休み、また負荷をかけては休み、無理せず、コツコツ、むしろ何々しながらの方が良いと言われています。歯にかける力もずっとよりむしろ、断続的にかかっている方が良いのかもしれません。

 さて、骨を強制的に伸ばす方法があります。もともとロシアで考案され、現在でも実施されています。インプラント様の金属製の器具で固定した大腿骨など長管骨を人工的に骨折させて、あるいは骨の表面にあって硬い皮質骨に切れ込みを入れて、ネジを使って少しずつ伸ばす方法です。もちろん、感染症には特に注意が必要です。背筋がゾッとするような過激な方法と思う方もいらっしゃるでしょう。このような方法は、歯科矯正の分野にも応用されることがあります。ただ、技術的には可能ですが、口の中は細菌が多いので、感染症対策がどうしても充分に出来ないことが問題で、歯科矯正ではおすすめしにくい方法です。

 虫歯は癌と同じように不可逆性疾患(一度罹患したら進行する一方で、自然治癒しない病気)なので、早期発見早期治療するべきだと言われてきました。現在では、原因はほぼわかっているので、ならなくて済むはずの病気なのですが、治療する側は削って詰めて、また虫歯になったり、詰め物が取れたところを削って詰めて、あげくの果てに抜いて、入れ歯を入れて、量数こなしてナンボの旧態依然とした治療体系に依存して、治療を受ける側も同様の現状があります。歯医者の側はそうしないと儲からず、経営が苦しくなります。治療を受ける側もそれが当然のこと、常識としてとらえられているようです。小泉某が俳優デビューした際に、父親(厚生大臣も歴任した当時の首相)から「『歯医者には行っておけ。忙しくなると行けなくなるから』と言われました」と、芸能レポーターからの質問に笑顔で答えていました。そういう問題ではないのですが…(-_-#)。

 さて、ご存知でしたか?歯は体の中、体の一部なのです。人の体は皮膚や粘膜などの上皮組織で被われています。ところが、歯は骨のところから上皮を突き破って出てくる特異な組織なのです。上皮を突き破って出ている歯の表面はエナメル質と言って、皮膚に相当します。その中にある象牙質は肉に相当して、さらにその中には神経と言われる歯髄があります。虫歯が象牙質よりも中まで進んでしまうことは、治りようがない怪我をすることと同様です。その一方で、虫歯がひどくなったり、歯槽のうろうで歯を抜いたあとは、上皮組織でおおわれてしまいます。

 根尖性歯周炎という状態で歯根の先に膿の袋が出来ると、通常の根管治療で治る割合は6割程と低いのです。治らない場合は抜歯、あるいは歯根端切除という外科処置をせざるを得ません。もっとも、炎症が火山に例えて休火山の状態に留まっていてくれれば、不幸中の幸い、敢えて治療せずにそのままにしていた方が幸せかもしれません。ただ、活火山の状態になると、感情論になったり、そのような場合は、体調を崩していることが多いので、治療したことがきっかけとなって、さらに体調の悪化を招く可能性があります。

 皮を剥いで、肉を削ぎ落とし、場合によっては神経まで取って、そこに金属や樹脂、瀬戸などの詰め物、被せ物をする。天然の瘡蓋を外して、人工のハンコン(石巻の方言でいうバガニグ)治癒を促す(バガニグは漢字を当てると、馬鹿肉でしょうか)。虫歯の治療とは、そのようなものです。口の中で目立ちにくいことから、実感がわかないかもしれませんが、これが頬とか、顔面だったら…。ガソリンスタンドの爆発事故に巻き込まれた場合などは、治療しなければなりませんが、そういう方は極少数です。虫歯の治療未経験者の方が少ないことが異常なのです。

 エナメル質は人の体の中では最も硬く、ここを削ってもほとんどしみません。C1(エナメル質限局性の虫歯)もしみないのです。象牙質は肉に相当する組織で、C2(象牙質に達する虫歯)はしみる場合が多くなります。口の中、歯の中にも防御の働きは備わっていて、虫歯の進行を抑える壁のようなものが作られます。この状態で虫歯を取り除くと、麻酔なしでもほとんどしみません。ヒトにやさしい治療と言えるでしょう。痛くなってから大騒ぎするのではなく、痛くならなくても済むように、治療する側も治療を受ける側も意識を改めるべきでしょう。

 象牙質のさらにその中にある、いわゆる神経(歯髄)の部分まで虫歯が進むと厄介です。顕微鏡を使用した精密で、なおかつ感染対策を徹底した治療が望まれますが、まだ一般的ではありません。歯髄炎、根尖性歯周炎の治療には、極めて有効なのは事実ですが…。

 野口英世の千円札で、NIPPONGINKOと1000の間に、桜の花が3つ並んでいます。この雄しべの部分にそれぞれニ、ホ、ンと隠し文字があります。視力が良ければ、肉眼でも見えるかもしれません(ちなみに、私は肉眼でも見えます)が、これを顕微鏡にCCDカメラを接続すると、モニター画面に映し出すことが出来ます。この顕微鏡の世界を実際の治療に生かすと、見えにくい物がはっきり見えている状態で治療が出来るだけではなく、映像を録画すれば、これから行う治療や実際に行った治療を説明するためには、この上なく有効です。文字通り、百聞は一見に如かずです。

 医療行為に顕微鏡が利用され始めたのは、1950年代に耳鼻科が先駆けだったと聞いています。1960年代には眼科などにも導入され、現在では眼科の手術は顕微鏡下で…ということは、常識かもしれません。歯科の世界に顕微鏡が導入されたのは耳鼻科、眼科に遅れること約20〜30年。普及するためには、まだまだ時間がかかることでしょう。当クリニックに備えている歯科・頭頚部用X線CTは、県内では他に東北大学病院の耳鼻科に備えられているだけです。医科では健康保険が適用されますが、歯科では保険が適用されていなかったので、いわば趣味の世界で撮影診断に生かすしかなかったのです。ようやく、大学病院などで顕微鏡を併用した外科処置(マイクロサージェリー)の診断などに限って、保険請求が認められるようになるようです。いわゆる手間ひま、コスト面、保険など制度上の問題と治療する側・治療を受ける側の意識が、有効な診断治療装置を受け入れるようになるには、それなりに時間がかかるのです。変化が激しい昨今でも、それは変わらないようです。

 地球規模での環境問題を論じる時に、調和、共生といった言葉が登場します。バランスをとると言葉でいうことは簡単ですが、実践するとなると容易ではないかもしれません。しかし、これらの概念は歯科の世界でも大切で、これからその重要度を増すことは明らかです。

※ブラケットシステム(注1);ブラケットと呼ばれる留め具とワイヤーを用いた一般的な矯正方法
※Pooシステム(注2);可撤式(外せる)緩徐拡大床装置を用いた方法
※アクアシステム(注3);透明なトレーを用いた小矯正方法。可撤式
※外科矯正(注4);全身麻酔下での手術を併用する矯正方法
※スケレタルアンカレジシステム(SAS)(注5);東北大学の菅原先生が提唱された歯の移動をするためのアンカー(固定源)をインプラントに求める矯正方法。この場合のインプラントは歯の移動終了後除去する。通常の矯正方法では、固定源も若干動いてしまう(アンカレジロスを起こす)が、それがないことが、最大の利点。マイクロインプラントアンカレジ(MIA)システムはその一種。
※挺出(注6);かみ合わせの歯とかみ合っていない状態の歯が、押し出されること

 生まれたばかりの頃は、男の子か女の子か区別がつきにくく、高齢で無歯顎の方も、男女の区別がつきにくいようです。歯が見かけ上の男女差を決定しているとまでは言いませんが、面白い傾向です。前歯の歯並び一つでも、犬歯がその存在感を誇示するような並びは男性的に見えます。逆に犬歯が全体に移行的に並ぶと、女性らしい歯並びになります。

 歯並びを気にしだしてから、かれこれ30年かかって治ったということが、果たして治療と言えるのかと苦笑いされるかもしれません。それでも、歯並び・かみ合わせは一生ものですし、ちょっとカルトっぽいかもしれませんが、透明な矯正治療を経験したことの報告にはなるでしょう。


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4月11日(晴)

 入学式シーズン。ある小学校の入学式で、他の学校から転任された校長先生の第一声に、 苦笑いしたことがあった。「私も一年生です」ではなく、「生きていくのが難しい時代…」(^_^;)。

 さて、宮城県における3歳児の虫歯罹患率が、5年連続で47都道府県中ワースト1なのだそうで、 対策はいくつか(歯医者でフッ素塗布を実施している所をインターネットを通じて紹介したり、 1歳6ヵ月児検診と3歳児検診の間に2歳児検診をするなど)講じられているが、効果をあげていないことになる。 虫歯は基本的には感染症で、生活習慣病でもある。親など周囲の人から感染した虫歯菌が、 食生活習慣に問題があると、3〜4歳までの間に定着の割合を急速に高める。感染は防ぎきれないが、定着を抑えることは難しいことではない。
 @3〜4歳まではジュースやお菓子を与えない
 A就寝前2時間の飲食を控える
この2点を条例化すれば、宮城県における3歳児の虫歯罹患率は数年のうちに47都道府県中で最も少なくなるだろうo(^-^)o。

「そんなこといったって子供なんだよ」とか言う前に、 未成年者の喫煙や飲酒が禁止されていることや、 何故そうなのかをちょっと考えていただきたい。「そうだね。ぜひ、やるべきだ。少なくても、 自分の家ではこれからそうするよ」と考えを改められるはず。 やらない、出来ない、する気もないという方がおかしい。 そうせずに、いたずらに歯科治療を繰り返して、「歯医者なんて…」と口をへの字にしている輩(`へ´)を、 「頭がおかしい」と、罵って悪いか。まず、自己管理が必要。それが充分に出来ない乳幼児に、 良い塩梅に手を差し伸べることは保護者の役割。少子化の影響で、お菓子メーカーも工場を閉鎖したり、 大人向けのお菓子に比重を移すなど工夫が必要で、大変なことは事実だが、子孫の代に負の遺産を残す愚は避けるのが当然だ。

 歯の主な結晶成分ハイドロキシアパタイトにフッ素が取り込まれると、フルオロアパタイトとなり、 見た目には変わらないが、非常に虫歯になりにくくなる。問題は効率が悪いこと。 つまり、フッ素は簡単にはハイドロキシアパタイトに取り込まれないのだ。 何ヵ月間隔でフッ素塗布を受けていれば大丈夫とは言えない。やらないよりはましかもしれないが…。 薄い濃度の物を何度も何度も応用する方が良い。水道水に入っているフッ素濃度を、現状の規制を緩和して、 フッ素添加することが、経済的だし、効果的だと思う。宮城県における3歳児の虫歯の状態が47都道府県中 5年連続でワースト1という事実は、宮城県が47都道府県の中で最も野蛮だと言われているようで、 宮城県内で開業している歯科医の一人として、屈辱的に感じる。意識の底上げが必要不可欠と、 水道水フッ化物添加の署名活動などに取り組んできたが、大きな影響・効果が現れているとは言えない(ToT)。 社会的にコンセンサスが得られていない。ぶっちゃけ、歯を削って詰めて、抜いて入れ歯を入れて、 量数こなしてナンボの歯科医がそれを推進すること自体が、自分の首を絞めるような行為だし、 フッ素は毒物だと狂信的に騒ぎ立てる勢力に歯科医がくみすれば、何も進まない。 しかし、私が歯科医になったばかりの頃に、治療した人に配っていたフッ素入り歯磨き剤の一覧表は、 半年も経たないうちに過去のものとなった。次々と発売される歯磨き剤のほとんどがフッ素入りだったのだ。 現在ではフッ素が入っていない歯磨き剤を見つける方が難しい。歯科治療に使用される詰め物や接着剤の多くも フッ素徐放性。水道水にフッ素は…と声高に反対する歯科医もそういったものを使っている現実(?_?)。

 羨望されることはあっても、尊敬されることはなかったとしても、 仮にも日本歯科医師会の会長だった輩が逮捕され、一方で、その事件に関わったとされる政治家は 結局全員無罪。 立法・司法に対する不信の理由はこの一点を挙げれば充分。 当時、東京地検特捜部でその事件を担当していた輩は、今や地検のトップ。 日銀の総裁は今も福井さんだっけ。日銀職員の株取引はインサイダーじゃない(?_?)。 財政再建団体となった夕張の負債と人口を一万倍すると日本のそれらとほぼ同じ。 「合衆国は主に日本から借金をしているが、日本は国民から借金をしているから良いんだ」 とはある政治家の言。ほとんどの政治家も本音は一緒か。世界的にも日本が財政的に 破綻した状態と見なされていないのは、ある所にはあるから。ただし、国がその金に手を出したら、 ほぼ無政府状態?なるほど、それで防衛庁を防衛省に!戦時中東京大空襲で被災された 齢80〜90歳の方々は、国に損害賠償・慰謝料を求めて訴え。その訴えが通ったとしても、 損害賠償・慰謝料は、税金から。果たして国って何ですカネ?

 学生の頃から時々行っていた、仙台にあるイタリア料理の店。 ここ5〜6年はご無沙汰。向かいの景色が気に入らない。行けるとすれば日曜日。 その店の向かいにある診療所は、日曜日で休診なのに駐車場が一杯。 中は照明が灯っている一方で、ブラインドは閉まっている。 この診療所に勤務していた元小児科開業医曰く、「カルテ何か、適当に書いているだけだ。後は事務がやってくれる」(・_・)......?

 地元石巻市のある総合病院がこの3月に閉院。勤務していた人々は悔し涙。 50年以上続いた伝統も何のその、ズルズルと決まった閉院話に行政に対する不信感を募らせたことだろう。 負債を抱えて閉院という問題は、数年前に東京都区内に巨費を投じて建設された公立の総合病院が、 開院を数ヵ月後に控えた時点で、赤字にしかならないからという理由で閉院した件と同じ。浮き世離れした行政に対する信頼も失せる。

 バイキンマンの真似をしながら治療していると、「キムタクの真似もして。できると思うけど…」と リクエスト。キムタクの真似って…と、戸惑っていると、「『ッザケンナョ』とかさ」。なるほど、「ッザケンナョ(`o´)」

 「生きていくのが難しい時代…」と、話し出す前に、子孫の世代が笑顔で生きられるように 微力を尽くすことが大切。当たり前のことを当たり前に出来ないと嘆く前に、自ら殻を破れば良い。 笑顔を引き出そうとして、逆の結果が待っているかもしれないが、まずやってみるV(^-^)V。

 この3月は、1日18時間労働休みなしといった具合でハードだった。一方で、お世話になった方、 大学同期のご令室と周囲で他界される方が相次ぎ、花をお供えするくらいしかできないくらいに 忙しかったにもかかわらず、地元の方言でいうトゼンだという感覚を味わった。 トゼンは漢字をあてると徒然だと、ある人が言っていた。改めてご冥福をお祈りしたい。合掌。


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2月28日(晴)

 暖冬。今シーズンは2月末の今日まで、東京では雪を観測していないし、石巻では、つららを見ていない。

 つららは地元の方言ではタルシと言う。タルヒがなまったもので(シはヒとシの中間音のような音。 生粋の江戸っ子も同じような発音をすることがあるかもしれない)、漢字を当てれば垂氷だ。文字通りのものを示している。

 イズイという主訴で、来院する人がいる。歯に冠をかぶせた直後にも、「両隣がイズイ」と言われることがある。 痛いほどではないが、違和感があるという意味。かみ合わせの感覚がイズイのはマズイかもしれないが、 隣り合わせの感覚がイズイのは、食べかすなどが挟まることが少なくて良いこととされる。

 ネッパル。「入れ歯が頬にネッパって困んのっしゃ(くっついて困るんですよ)」というような使い方をする方言。

 コーネヅ。「孫の歯のどごにコーネヅ出でっしゃ」歯茎の所に出来た、いぼのようなもの。 「コーネヅ出だげど、塩つけでもんでだら治った」(苦笑)。虫歯が進んで、いわゆる神経(歯髄)の部分の炎症が、 歯根の先にある骨の部分まで広がった状態(根尖性歯周炎)で膿が歯茎の一部を押し上げた状態ならば、 塩をつけてもむことは、切開して膿を出すことと同じような効果があるかもしれない。 ただ、エプーリスという良性の歯肉腫瘍の場合は、塩ではどうにもならない。

 イグサキサタッテ…。泥棒が来てから…というような意味。「早ぐ歯医者に行げばいいのに、 いっつもイデぐなってがらどが、明日出掛げるようなどぎばっかりで…。 イグサキサタッテ、ホニホニ(早く歯医者に行けばいいのに、いつも痛くなってからとか、 明日出掛けるような時ばかりで…。どうしようもなくなってから、本当にもう(`o´))」 まったく家の孫は…と、ある高齢の方がかわいい孫のために予約。電話の声は怒っているような、笑っているような…。

 イマズニ。祖々母(曾祖母)が生前よく言っていた。みかんなどを差し出すと、 「イマズニ食うがら」。子供心にイマズは3時の意味で、 3時のおやつの時間に食べるからと答えたのだと思っていた。 イマズニが「あとで」という意味だと知ったのは、祖々母が亡くなった後のことだった。

 コーチングということが、医療の分野にも導入されはじめている。 「右側のホッペが腫れぼったい感じがするんです」という患者の主訴に対して、 「そうですか。右側頬部(うそくきょうぶ)に腫脹感があるのですね」と受け答えされれば、 患者は、この人は私の言ったことを聞いていないし、理解しようともしてくれないと感じることだろう。 コーチングでは「そうですか。右側のホッペが腫れぼったい感じがするんですか」 とオウム返しにすると良いとされる。地元の方言についても同様で、口をへの字(`へ´)にして来た方が、 笑顔o(^-^)oで帰るような流れを作るための最初の一歩として、必要不可欠なことだ。


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1月30日(晴)

20年程前に読んだある英文が、どうも頭の隅に引っかかっている。 出典は不明だけれども、内容は以下のようなもので、よく覚えている。 マラソン選手になりたいならば、ウイリアム・ジェイムズを研究しなさい。テクニックやトレーニングは二の次だ。

 ウイリアム・ジェイムズは、プラグマティズムという分野の哲学者。 “我々は意識とはどういうものか知っている。その定義を求められなければだ。 ”といった発言で知られる。“意識”がキーワード。マラソン選手になるためには、 当然トレーニングは必要だが、それ以前に42.195km(26.2マイル)を走破するに足る、 “意識の流れ”を作ることが重要なのかもしれない。

 さて、顎関節症で他院に通っていたが、いつの間にか虫歯治療に切り替わっていた。 顎の痛みは治まらないのに、虫歯の治療が一通り済んだら「もう来なくていいですよ」と言われて、 腹が立ったので…との主訴で来院された方がいた。
 お怒りはごもっともだけれども、感情的になることが症状を悪化させている可能性や、 他院と当クリニックが逆の関係になる場合もあり得るわけで、まずは少し冷静に冷静に…と軽く説教。
 そして、治療する側の事情、治療を受ける側の感情、顎関節症について説明をして、 応急処置によって痛みも和らいだようなので、なんとか笑顔o(^-^)oを引き出すことが出来た。

 顎関節症の患者は、潜在(発症する可能性がある)患者を含めると、過半数を超えると言われている。 では、集団検診、顎関節ドックのようなものをすれば良いかと言えば、そういう単純な問題ではない。
 原因はよく分かっていないが、ストレスと言われているので、発症していない潜在患者が、 検診の結果「あなたは顎関節症になる可能性がありますよ」と言われたことをきっかけとして、 顎が痛いとか口が開きにくくなったと訴える可能性があると考えるべきだからだ。
 発症者はなぜだか若い女性が圧倒的に多い。 原因と言われるストレスは広義のストレスで、心理的なストレスだけではなく、 口を大きく開き過ぎたり、歯ぎしりや歯を食いしばることが多い場合、 頬杖をついたり、寝相が悪いなどの理由で、 顎に好ましくない力(ちから/ストレス)が長くかかることも含む。
 強くかんでいるわけではないけれども、上下の歯がかみ合っている時間が長い場合も原因の一つ。 24時間のうち、上下の歯がかみ合っている時間は、せいぜい10分くらいと言われている。 唇を閉じた状態でも、通常は上下の歯の間に1〜2mmの隙間(安静時空隙)があることがほとんどで、 食事の時などに上下の歯がかみ合う時間を累積すると、意外に短いらしい。 子供に大人を何人もおんぶさせていれば、悲鳴(ToT)をあげるようなもので、 意識するしないにかかわらず、長い時間上下の歯がかみ合っていれば、負担過重に耐えきれず、 顎関節症を発症しても不思議ではない。

 一般的な関節の構造は、蝶番を想像するとわかりやすいと思う。
 まず、一つの関節に凹凸二つの骨が組み合わさる必要がある。 忘れてはならないのが、この骨と骨との間に軟骨(関節軟骨)が介在すること。 顎関節症は、顎の関節軟骨がズレたり、変形したりすることに起因する。軟骨の問題だけではなく、 骨が変形する場合もある。

 顎関節ドックのような精密検査をするならば、まず、 関節軟骨の位置にズレがないかということと変形の有無を検査したいので、MRIが必要。 しかも、既存のMRIではかゆい所に届かないようなものなので、 顎関節用のMRI(開発中と聞いていたが、そろそろ出来たろうか)が望ましい。 顎関節に関わる骨の変形や癒着についての画像診断は、従来のX線写真に加えて、歯科用CTによる。 一般的な医科用のCTは、顎関節の画像診断についてはピンボケ写真を見せつけられ、 診断をせまられるようなもの。 開・閉口筋(口を開いたり、閉じたりする筋肉)をモニターで診査。 歯並び、かみ合わせもチェック…。 果たして、一連の検査を終えるだけで、かえって顎関節症になりそう。 コストもかかりすぎ、普及は難しいかもしれない。

 顎関節症で仙台の大学病院を紹介する場合、旧呼称で高齢者歯科、口腔外科、歯科矯正科、診断科と、 紹介先が大きく4つに分かれる。 それぞれの診療科が柔軟に連携してくれれば良いのだけれども、そうならない場合があるとなると、 患者側にも、紹介先にも、相当に気を遣う必要がある。 「某々が治れば、顎関節症も治りますからと言われて、 石巻から仙台まで50km余を数年間にわたって何十回も通院した結果、某々は完璧に治った。 それなのに、顎関節症は少しも良くならなかったので、文句を言ったら、 精神科を紹介された」との苦情をお受けしたこともあるので、 顎関節症で大学病院を紹介する場合には、なおさら慎重にならざるを得ない。
 大学病院で治療を受けてもダメで、整体術で治ったという例もある。 もちろん、整体術で治らなくて、大学病院で治ったというケースもあるだろう。 一方、当クリニックで顎関節症治療をしても、ほとんど症状の改善がみられないような方がいる。
  もちろん、1〜数回の治療で治ったと実感する方はそれより多いと思うけれども、 前より少し良くなったと感じる程度に留まる方が、最も多いかもしれない。
「私は顎関節症治療の大家だから、私に任せていれば100%大丈夫!」 と豪語する大先生が出現してくれれば、お困りの方はその治療を受けたいと願うだろうけれども…。 医療行為に100%はないことを、治療を受ける側も、治療する側も、踏まえておく必要があると思う。
 何より診断が重要なのだけれども、その正確な診断が出来にくい環境の下にあることが問題。 顎関節症の治療が保険診療の中で充分に体系づけられているかというと、 思わず苦笑いしてしまうような現状も問題。 いつの間にか虫歯の治療に切り替わっていて…といったことも、この点に端を発している。 痛い、口が開きにくいといった主訴に改善がみられなければ、感情論、医事紛争に発展しかねない。
 お怒りはごもっともだけれども…。

 ヒトの関節の中でも顎関節は、最も複雑な動きをする。 手の人差し指、中指、薬指を横に揃えて、人差し指の側を上の前歯の方に、 薬指の側を下の前歯の方にして、口を開いてみる。 指3本が入るだろうか。指1本の幅は大まかに1.5cm。通常は4〜5cm開くので、 3本入るはず(最大開口三横指/さいだいかいこうさんおうし)。
実はこの時、蝶番がズレた状態になっている。 両耳の前の方にある顎関節の部分に軽く指先を当てて、口を開いたり閉じたりすると、 このことが何となくわかると思う。口を大きく開いても、2本しか入らない方は、 顎関節症を自覚しているかもしれない。1本しか入らない方は、 満足に食事を出来ないほどの状態のはず。
 口が1.5cm開くからといって、1.5cmの食塊を一口で食べられるかというと、そうはいかない。 ようやくストローをくわえて、流動食を摂るだけで精一杯。 どうも、口が開く大きさよりも、約1cmほど小さいものならば、 一口で食べられると思うらしい。「思いっきりあくびが出来るようになれば幸せ」ある人が言っていた。 あくびをすることは不謹慎だとされるが、中国では福を呼ぶことで、 悪いことではないらしい。最大開口三横指で大あくびが出来ることは、やはり幸せなことなのだ。

 顎関節症の予防策としては、ストレスを軽減することが挙げられる。 上下の歯がかみ合っている時間が長ければ、それを短くする工夫をすること。 「私はあなたのような髭面でロンゲの男を見ると虫酸がはしるのよね。 嫌だイヤだと思って、ついグッとかみしめちゃうのよ」という方は、髭面ロンゲ男と距離をおくと良い(-_-#)。

「私、顎関節症なんです」と、困った症例。何しろ、最大開口三横指、口は普通に開く。 口を開いた時に、音がするかとお伺いすると、カクンと音がするとおっしゃるが、 そのクリッキングといわれる顎関節雑音は、ついに確認出来ない状態。 いらっしゃる度に「痛い」ところが変わる。 前回は右、今回は左…、おまけに口の中もあっちが痛い、こっちが痛い。確かに少し磨き残しがある。 「痛くて磨けない。舌もヒリヒリする。夜も眠れない」
 …実は、典型的な口腔心身症。 何が困ったと言えば、通常、診断をして病名をつけて、 それに見合った治療をするわけだが、歯科の健康保険制度の中で、 顎関節症の病名は存在する一方、口腔心身症、心身症はない。 精神科、診療内科の領域。間接的にこの領域の病院、診療所を紹介して、 イッケンラクチャクと思いきや、「処方された薬が合わなくて…。 保険が効かなくてもいいから、こちらで治してほしい」…。

 数年前の4月に、東京都区内に総合病院がオープンするはずだった。 建物が完成して、当初の予算では間に合わなかった医療機器についてリース契約をして、 オープンを待つばかりとなったある日、突然、閉院決定。 理由…「開院しても、赤字にしかならないから」。 公立だ。本来は、そのようなことがないように、医療制度が改められていなければならないのに…。 設計・建設費だけではなく、リース契約を組んだ費用も、全て税金投入。 設計・建設、リースに関わる業者は苦笑い。都区民、国民は笑えない。 果たして、国民一人あたり均等に何十円負担すれば、その金額と同じになるか。只今、日本国総夕張化へ邁進中!

 ある元小児科医。進行した癌の手術を終え、4人部屋に入院中、 痰が絡んでも咳も出来ない状態の術後、痰を除く装置は一部屋あたり一つしか支給されない。 確率4分の1はスッキリ。4分の3は苦しみ悶え、耐え忍ぶ。大便をしようにも、 トイレのドアにはロックがかからない。過酷な入院生活を乗り越え、類い希な生命力のおかげで、 めでたく退院。術後5年生存も10年生存も、難なくクリア。 ある診療所に勤務医として復帰。 「カルテなんて、適当に書いているだけだ。あとは事務がやってくれる」と豪語。 もっとも、彼が小児科の診療所を開業していた時には、危険な状態の小児患者を一晩つきっきりで看病して、回復させたことがあった。

 田中角栄を崇拝しているというあるタレント弁護士が、あの人が作った法律が…と周囲にからかわれ、 「あれは、当時は必要だったんだ。その後の政治家が駄目なんだ」と力説。 違うぞ。司法に関わるお前達の不作為だ。法律の問題をチェックして、 必要に応じて改めさせることが、司法の重要な役割のはず。 裁判で勝った負けたばかりで、判断のもとになる法律・制度は時代にそぐわなくても、 そのままソノママ。日本国は法治国家ではなく、放置国家だ。

 ある人が言っていた。某々国民年金基金の事務局が入っている建物に、 官僚から天下りした輩が、運転手付きで黒塗りの車の後部座席にふんぞり返って出入りしている。 百歩譲って、その組織にその輩が必要だとしても、運転手はイラナイ。 人件費はどこから出るか。これでは、年金、年金基金に対する不信感は、どうしようもない。

 地元石巻。カウントされなかった数十票をきっかけに裁判を経て、 市議会議員再選挙。やはり、税金投入。ミスをした人の責任が、その人の給料返上、 今後何十年かけてでも、無駄になった金を弁償させるなどと問われることはなく… (問われたからといって、根本的な解決策になるわけでもないが)。 官尊民卑?寒村罠費。ジャブジャブ無駄使いが過ぎると、外に向かう住民のつま先は、 止まらなくなるかもしれない。

消防署新庁舎

 4月1日オープンを目指して、工事が順調に進んでいる消防署新庁舎。 建物の上にそびえ立っているアンテナが、若干西に傾いて見えるのは、気のせいだろうか。 市役所の建設予定とされていた土地。市役所がくるなら、隣接地に合同庁舎も…。 ただそうすると、敷地が手狭と言われていた土地。 そこに消防庁舎。自動的に、市役所、合同庁舎の少なくともどちらか一方は来ない。 市役所職員は、もとより「アンナトコロニ、イカネー」。 だったら来るな。税金泥棒諸君の給料も全額返納してはいかがか。 市役所予定地は未だに白紙の状態。ひょっとしたら、市役所そのものも要らなかったりして。

 このままではいけないことは、みんなが知っている。 みんなが笑顔になれる“意識の流れ”は、ウイリアム・ジェイムズを研究するだけでは、 見いだすことが出来ないことも。実は、本当はどうするべきなのかさえも…?


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消防署新庁舎。12月完成?

消防署新庁舎

11月15日

 常識にはcommon senseとcommon knowledgeの二通りの意味合いがある。前者は道徳的にほとんどの人が心得ていると思われること。 後者は多くの人が得ていて当然と思われる情報や知識。困ったことに、常識と思われていたことが、 実は非常識だったということは、案外少なくない。

 歯磨きを一日三回した日には青色を、二回した日には黄色を、 一回した日には赤色をカレンダーのような紙に塗り分ける。 小学生に与えられた夏休み中の課題の一つ。いい加減に三回でも青色、理想的に磨けていたとしても、 一回なら赤色。毎日三回食後に磨いているのに、虫歯の治療を繰り返すような症例がある一方で、 歯磨きしない日があっても、虫歯がない例もある。それでも、評価の基準は質より量を重視。 小学校の先生は「全部青になるように頑張りましょう」。f^_^@

 何回磨いたか(量や数)をチェックすることは簡単だけれども、 どれだけしっかり磨けたか(質)を評価することはちょっと難しい。 歯科医や歯科衛生士の常識としては、プラーク・コントロール・レコードがある。 いつものように歯磨きした後に、磨き残しを染め出して客観的に評価する。

 □の中に×のように対角線が2本。同じような記号が2列に十数個並んでいる。 プラーク・コントロール・レコード(PCR)といって、磨き残しの記録に使う。 □の中の二等辺三角形は、歯のそれぞれ唇頬側(外側)、近心側(手前側)、舌口蓋側(内側)、 遠心側(奥側)に相当して、歯茎に近い部分に磨き残しがあるかないかをチェックする。 PCRは歯の歯茎に近い部分をチェックすることから、 虫歯予防よりも歯槽膿漏の予防に力点がおかれているモノサシといえる。 歯の外側内側は良く磨けているのに、隣り合わせの部分は全体的に磨けていない場合はPCR50%。 仮に歯が20本ある人が、一番奥の歯で奥側の部分(最後臼歯遠心側)だけ磨けていない場合はPCR5%。PCRは20%以下が望ましいとされている。

 たとえPCRが20%以下の状態を維持していたとしても、磨き癖や歯並びの問題から、 毎回磨き残しになる部分が同じならば、その部分に関してはPCRが100%近いわけだから要注意。 磨き残しになりがちな部分に、かみ合わせの力がかかり過ぎるような場合は、 局所的に歯槽のうろうが助長されやすい。このような場合は、自己管理 (セルフ・ケア/ホーム・ケア)だけではなく、歯科診療所などでのプロ・ケア、 さらに、咬合調整、小矯正といった治療をして予防することを提案したい。 もっとも、痛みや歯茎の腫れなどの実感を伴わないと言葉や写真、イラストを駆使して説明しても、理解は得られにくい。

 さて、磨き残しがある状態か、磨けている状態か、同じ症例でも判別する目が異なると、 得られるPCRのデータも変わることがある。染め出された磨き残しの部分をチェックする人によって、 PCRのデータが大きく変動してしまうことは、あまり取り上げられないけれども、臨床では大きな問題。 体温計のように磨き残し計のようなものがあれば、解消されるだろうけれども、今のところは夢物語。

 誰が見てもPCR 0%、歯ブラシを使って、理想的な状態まで歯磨きをしようとすると、少なくとも40〜50分はかかる。 「歯槽膿漏を悪化させたくない。歯槽膿漏でもうこれ以上歯を抜きたくない」とおっしゃる方は、 一日何回歯を磨くかよりも、どれだけじっくり時間をかけて丁寧に磨くかを重視するべき。

 ある歯科医は1回40分〜1時間、それを3回だから24時間のうち、 少なくとも2〜3時間を歯磨きに費やすことをすすめる。使う歯ブラシも最初は柔らかく、 徐々に硬めのものに、食事も最初は柔らかい粥と流動食のようなもの、段階的にかみごたえのあるものにする。 歯磨きが原因で腱鞘炎になったり、うつのようになってドロップアウトする方もいるかもしれないし、 有閑階級など極一部の人にしか有効ではないかもしれないが、経過の良い例や、 その歯科医を慕って全国各地から通院する方がいらっしゃる事実は認めなければならない。 ところで、一度でも40分〜1時間かけて理想的な歯磨きをしたことがある方ならば、 毎日そうしなくても充分だと思うだろう。 文字通りに、垢のようにやわらかい歯垢が一週間も磨き残しのままだと石灰化してかたくなり、 歯ブラシでは取りきれない歯石になってしまうといわれる。 逆に考えると、一週間に少なくとも一回理想的に磨くと、歯石は沈着するはずがない。 右上奥、上の前歯、左上奥、左下奥、下の前歯、右下奥と、 口の中を6区分にしてそれぞれ1日ずつ理想的に歯磨きすると、 歯磨きの時間が1日あたり7〜10分で1週間に1回理想的な歯磨きが出来ることになる。 あとはササッと済ますだけでも、大きな問題は起こらないかもしれない。 磨き過ぎの部分と磨けていない部分とのギャップが開くことや歯磨きのマンネリ化を防ぐためにも有効なのでオススメ。

 バス法(歯と歯茎の境目に斜めに歯ブラシの毛先を当てて軽く振動させるようにする歯磨きの仕方) が紹介されることがあるけれども、歯磨きの仕方をアドバイスする時に、 このバス法を第一選択にはしない方が良い。バス法は難しい。特に力加減が。 歯ブラシを当てる方に親指や人差し指を押しつけたりせず、ブラシを指先で軽く持つような工夫が必要。 歯や歯茎を傷めないようなコツを心得ていないと、知覚過敏、楔状欠損といった歯磨き病を惹起する。

 歯や歯茎を傷めず、歯垢(プラーク)はしっかり取り除く、そ〜っとそっと法といった歯磨きの仕方や、 毛先の向きがバス法と90度違うつまようじ法をまず提案するべきかと思う。 つまようじは歯茎に突き刺すように使うと汚物を歯と歯茎の境目に押し込み、腫れ、痛みの原因になる。 歯と歯の間にはさまった食べかすなどをサッサッと掻き出す。 ついでに楊枝の横の部分が歯茎に軽く触れることでマッサージ効果が期待される。 この楊枝を歯ブラシに置き換えたのがつまようじ法という歯磨きの仕方。 デンタル・フロスや歯間ブラシなどの補助器具を紹介すると 「それを使うと歯と歯の間に隙が大きくなりませんか?」と不安に思う方は、 歯磨き病傾向と考えられるので、ブラシとフロスを歯茎にあてすぎないように力加減や使い方にご用心。

 歯と歯茎の境目に歯肉溝といわれる溝がある。歯肉溝の深さは健全な状態では約1mm。 その中に幅約1mmの接合上皮付着、さらにその中にやはり幅約1mmの結合組織付着がある。 接合上皮付着は歯肉の方からだけ歯に付着しているので、弱い付着とか片思いのような付着、 結合組織付着は歯と歯肉の両方が付着しているので、強い付着とか両思いのような付着とそれぞれ説明している。

 歯と歯茎の境目についたプラークが出す毒素が原因で歯肉炎、歯周炎といった炎症が起こると、 歯肉溝は深くなり、歯周ポケットといわれるようになる。どんなに上手に歯磨きをしても、 歯ブラシの毛先が届く範囲は、歯周ポケットの深さ3mmに満たない。 3〜4mm以上の歯周ポケットがある部分は歯科診療所などでのプロケアを受け、歯周病を予防しましょうo(^-^)o。

 弱い付着と強い付着を合わせた約2mmの幅は、ポケットが深くなったり、 歯茎がやせてもあまり変わらないといわれている。けれども、 この付着を傷めるようなことを積極的にする必要はない。ある音波歯ブラシの取扱説明書に、 アメリカ歯科医師会が2分間の使用をすすめていると記してある。磨き過ぎにならないように、 上下左右をそれぞれ30秒間隔で磨くように体系づけられているのだが、満足できるほど磨くためには、 2巡(4分)必要に感じる。この音波歯ブラシをお使いで、歯磨きが非常に上手なある人も、 同じ意見だった。この音波歯ブラシの営業担当に、なぜ2分なのか確認を求め、納得できる返事があれば、 この音波歯ブラシを大量に仕入れる約束をしたが、待てども待てども返事がない(`ε´)。

 お口は消化管の入口出口の違いで、お尻同様細菌が沢山いて、臭いもするもの。 歯が痛いとか腫れたとか大騒ぎするのは、トイレで大便をした後、お尻を拭きもしない、 洗いもしないのに、「何かクセーな」と言っている野蛮人と変わらない。 温水便座の普及率が6割に達しているという。中には、センサーがついているドアを開けると、 便座の蓋が開き、用が済めば適度な温水により気持ち良く洗浄、温風乾燥、 手を使うのは着衣の下げ上げだけ…といったものまである。はたして、このようなトイレを使用している方は野蛮人か?

 問題は、子供のトイレをしつける時に、着衣の上げ下げまで親が召使いのようにやってしまうと、 家以外の場所や幼稚園・保育所などでトイレを使用する時に、笑えない事態が起こり得ることか。 このような環境で育てられた方が立派に成長されて、高等学校の校長先生になって、 履修問題のようなことが起こると、敵前逃亡よろしく勝手に自殺したりして。

 簡単便利だけを追い求めると、洗練させたつもりが、 野蛮なものになり得ることを承知しておかねばなるまい。 手があっても使わない。ボタンをかけたりすることが煩わしいので、 トレーナーのような服を好んで着る。テレビゲームやケータイのボタン操作は目にも止まらぬ早業。 不器用を揶揄する“全部親指”の意味合いが、微妙に変わってくるかもしれない。

 虫歯がなくて、治療した経験もない人は少ない。虫歯の経験がある人の方が大多数ならば、 虫歯の経験があることは常識と思われがちだけれども、実は非常識で恥ずべきことかもしれない。 3〜4歳くらいまでジュースやお菓子の味を覚えさせないだけで、親など周囲の人から感染した、 ミュータンス菌などの虫歯の悪玉菌が定着することを、抑制できるといわれる。 4つの要素(@歯A虫歯菌B糖C時間)が揃わなければ虫歯にはならない。虫歯で悩みたくない人は、 歯を全部抜けば良い。ただ、これでは幸せを感じることはできても、文字通りかみしめることはできない。 歯の結晶ハイドロキシアパタイトにフッ素を取り込んでフルオロアパタイトにすると、 非常に虫歯になりにくい歯になる。フッ素の取り込み方が課題。 虫歯菌は完全に0にはできないかもしれないが、特に幼少期に食習慣を適切にしつけることが、 その後、虫歯菌に悩まされるか否かの大きな流れを作る。糖分がダラダラと供給される環境にも改善の余地。

 口の中に食べ物が入ってくると、歯の表面から歯の成分が溶け出す(脱灰…ダッカイと読む)。 しばらくすると唾液の働きなどにより、歯の成分が歯の表面に戻ってくる(再石灰化)。

 加熱調理した人参を食べた後は、速やかに歯の表面から歯の成分が溶け出す脱灰が起こる。 不思議なことに、生の人参では、脱灰は起こりにくい。 もっとも、歯と歯の間に生の人参が漬け物のように何ヵ月も挟まっている状態が続くと、 虫歯菌様どうぞこの人参を餌にして虫歯をつくって下さいと言っているようなことになるわけで、そういう時間が長く続かなければ良い。

 食べたら磨こうといわれる。ある医師が「食後3分以内に歯磨きをすると良い」 と言ったことが一人歩きしてしまった様子。冷静に考えれば、「洗面所で食事をしなさい」 と言っているようなナンセンス極まりない発言。彼も以下のように、考え方を改めている。 食べた直後は脱灰により、歯の表面から歯の成分が溶け出している状態。ここで歯磨きしたら、 歯が傷んでしまう。再石灰化がすすむまで、美味しかったなと幸せを充分に味わってから、おもむろに歯磨きすることが常識でしょう。


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11月1日(晴)

 11月1日、恒例のクリスマスツリーが登場。昨年とほとんど変わらないのだけれども、 今年はオーナメントが増えたように見える。スタッフの飾り付けが上手だったということにして、まずほめる。

ツリー

 いちご歯科クリニックのオープン当時は、院内にパソコンが5台あった。 それから1年1台のペースで増え続けて、13台になっていた。いたずらに増やしたわけではなく、 必要があって増えてしまったもの。
 自称パソコン嫌い(?_?)としては居心地が悪くて、 何とかパソコンの台数を減らしたいと思っていたが、ようやく1台減らして12台にすることができた。V(^-^)V
 それに伴って、待合室にプラズマテレビ(40型)を設置した。 さて、地デジが見られると思っていたが、テレビを設置した業者は 「BSは普通に入りますが、地デジは電波が弱いので、地上波はアナログにしておきます」。 UHFの電波は川向こうのわずか数キロしか離れていない所から出ていて、 アンテナもそちらを向いている。電波が弱いはずがない。…なぜ?
 
信号  テレビを設置した業者も、なぜそうなのか、 どこに問い合わせれば良いのかわからないとのことだった。ひょんなことから、 問い合わせ先を知ることができ、地上波デジタルの電波は宮城県内では 仙台と涌谷の2ヵ所(2006年現在)から出ているが、涌谷からはデジタルの電波だけ、 石巻からはアナログの電波だけが出ていて2009年に地デジ対応になる予定だが、 何月からか未定ということがわかった。地デジを見るために、 涌谷に向けてアンテナを増設するかといわれても、そこまでする気はない。 テレビが新しいのは良いが、リモコンの操作に対して反応が鈍い。 地上波アナログとデジタルの画像と音声を並べて比べると、前者よりも後者が2秒程も遅いことに苦笑い。
 プラズマテレビなど薄型テレビは1インチ1万円といわれていたが、 最近では40型以下は、1インチ1万円を下回る商品が増えている。 それではメーカー側やディーラー側は薄利になるからと、50型以上の大画面テレビの販売に力を入れている。 ただ、電波や次世代DVDプレーヤーをはじめとして周辺機器の環境などが今一つ整っていない現状では…。 地上波デジタルに移行するのは2011年。ゆっくり待てば良いということか。

 11月。取引のある金融機関が定期積立等のキャンペーン期間に入った。 定期積立は月1000円からの受付。月1000円では、 プレゼントがもらえるキャンペーンの対象にならないこともあって、相手にされないが、 月1000〜2000円の積立で、3〜5年後の満期には充分に大画面の薄型テレビ購入資金が 積み立てられているかもしれないし、固定型電話から携帯電話への流れのように、 数年後は設置型のテレビよりワンセグ付ケータイ(モバイル)の世の中になっているかもしれない。  汚職事件で揺れるお隣福島県では、NHK福島局を市役所の近くから駅の近くに移転したが、 充分な周知をはからなかった(はかれなかった)ので、地元の人でも未だにそのことを 知らない人が多いと聞いている。信頼回復よりも受信料徴収を優先することは、 テレビは見ても合法的に受信料を払わなくて済む方法を選ぶ人や、テレビ離れする人を増やすだけ。

 さて、この夏に、ある役人が言っていた。「信用を積み重ねていくのは大変だが、 失うのは一瞬だ」と。もっともだけれども、(だから役人を信用していないんだよ)とも思っていた。 私に対しての温かい助言的な意味合いがある言葉だったので、思うだけで敢えて反論しなかった。 むしろ感謝していた。そんな時に、北海道根室市のカニかご漁船が、 北方領土と北海道の中間ライン付近で銃撃・拿捕され一人死亡、船長ら三人が連行された。 なぜ?わけわからん。スターリンの影?外務官僚の怠慢・不作為?

 財政再建団体になった北海道夕張市の人口・負債を一万倍すると、ちょうど今の日本と同じ。 破綻していてもおかしくないのに、世界的に日本が破綻していると見なされないのは、 アルトコロニハアルカラ。ただ、国がこの金に手をつける時は、国民の信用を完全に失う時かもしれない。

 診療が終わってから、やらなければいけないことがたくさんあったにもかかわらず、 ほとんど出来ずに、気がついたら夏から一気に冬になっていた様で。独り言の原稿は、 未完成だった9月1日、9月15日分をまとめて加筆修正して、 ついに独り言がなかった10月分を合わせて11月15日に入稿予定m(_ _)m


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9月1日(雲)

 昨年8月にあった大きな地震は、震源地がほぼ想定される宮城県沖地震のそれだったので、“これで終わり。 被害はほとんどなくて済んだ”と安心したものだった。 「想定される震源のうち、その地震を引き起こしたのは遠い方の半分だけで、 近い方はそのままエネルギーを蓄えている状態。震源が近い分、より大きい地震が起こる可能性が高い」 と言われても、今でも心のどこかでそれを否定しようとしている自分がいる。
 備えあれば何とかと言うけれども、想定した以上の災害にはなすすべもなく、右往左往。 例えば、チリ地震津波を超えるような大津波がくれば…。一応いろいろなケースを想定しているつもりだが、 その時になって自分自身の甘さを思い知らされることになるかもしれない。
 阪神大震災で何とか助かったものの、家が瓦礫と化し、入れ歯もその中で探しようがない。 支給された食料は、カンパンとガチガチに固いおにぎり。 飲める水は僅かで途方に暮れた方は少なくなかったと聞いている。 当時、そのような方に手を差し伸べるべく、近隣の大学病院や病院歯科に勤務する歯科医の有志が、 ボランティアで義歯を作ったという話をご存知の方はそう多くはないだろう。
 ただ、そういった活動を派手に行うと、被災地の開業歯科医との間に大きな問題が生じる。 かといって、何もしないわけにはいかない。 本来あるべき医療行為と保険診療の間にあるズレを人々が実感するのは、皮肉なことに大災害の直後などしかないのかもしれない。

 ある人が言った。「刃物で人々を幸せに出来るのは料理人だけだ」と。 食べられる幸せ、幸せをかみしめる案内人の役割は料理人だけではなく、歯科医も担いたいものだ。

8月15日

 通常の診療が終わって、ほっと一息していたある日。症例報告などの論文に、さっと目を通していると、 極稀としか思えない症例に苦笑い。‘このような患者が来院することはないだろう’と思っていたところに急患の電話。 思わず驚くまさにその症例。症例報告を目にしていなかったら、痛みの原因を見落として、治療にならなかったことだろう。
 以前、深夜にあった電話の例を2つ。
 @「他院で夕方に処方せんをもらったけれども、調剤薬局に行かないうちに閉まってしまった。何とかならないか」
 …残念ながら調剤薬局ではないいちご歯科では、何ともできない。
 A(ある病院から)「顎をぶつけた患者が来たので、X線写真を撮ったところ、どうも下顎骨骨折の症例のようだ。 治療をお願いしたいが…」
 …口腔外科を標榜しているが、下顎骨骨折治療や口腔癌など全身麻酔下で行う手術まではカバーできない。

 先日、ある人の付き添いで、知人の調剤薬局に行くことがあった。 処方せんを受付に出して、薬剤を受けとるまでの間に、ちょっとした掲示物が目に止まった。 営業時間外でも24時間電話で受付をして、薬局に来てもらい薬剤を処方しているとのこと。これで、@のような方は救われる。
 いつものように(?)ブラブラ歩いていると、オートバイに乗ったイケメン(ハンサムボーイ)が挨拶してきた。 知人の医師だった。…といっても、かれこれ10年ぶりくらいの再会。前に会った時は、彼はまだ医学生だったかな。 そういう感慨もなく、いつものように無愛想に挨拶。某病院の形成外科に勤務しているとのことで、 「先生のところでは、口腔外科もやっているんですね。下顎骨骨折もやっているんですか?やっていないなら、 顎骨骨折の症例があったら、紹介して下さいよ」Aのような例の対処方法も見つかった。

 彼に会って、彼にとっても、私にとっても先輩で、 いつも猥談ばかりしているように思っていた方がいたことを思い出した。 その先輩も私もそれぞれ医学生、歯学生だったある時、真顔でポツリと呟き。
 「なぁ、ヒロタ。日本の政治家で、一番好きな政治家、政治家らしいと思う政治家は誰だ?」
 「政治家なんて…」
 「俺はお前がヒロタだから言うんじゃないが、広田弘毅だと思う」
 「A級戦犯じゃないですか」
 「戦犯か…、ふふん」

 さすが。誰が猥談ばかりしているって?その後はそんな失礼なことは、思わなくなった。 確かに、広田元首相は戦犯の汚名をきせられ、処刑されたけれども、伝記的書物などを拝見するにつけ、 これほど政治家らしいと感動できる政治家は、他にいないかもしれない。」

 さて、靖国神社は神聖な場所だった。敢えて過去形。 昭和53年(1978年)、広田元首相を含むA級戦犯十数名が、靖国神社に合祀された。一方的に。
 遺族に何の知らせもなかったという。 神社側は、「一度合祀したのを分祀したりできない」の一点張りだそうで。 胡散臭さは、その後、天皇陛下が靖国神社に参拝されなくなったことが物語る。

 8月15日。大方の予想通り、頭が縮れている、髪がおかしい…おやおや変換ミス、もとい、 髪が縮れている、頭がおかしいとしか思えない輩が靖国神社に参拝した。
 今、日本国の首相が靖国神社についてするべきは、自ら首相として公式参拝することではない。 まず、天皇陛下が参拝される道筋をおつくりすることだ。靖国神社を“神聖な場所”に戻すことは、 戦死者の慰霊のためだけではなく、 中国、韓国からとやかく言われる筋合いのことではないと突っぱねるためにも、 絶対に必要なことだ。21年前の首相は、公式参拝を違憲としないという、めちゃくちゃな政府見解を盾に、 8月15日に靖国神社に参拝してから、首相在任中公式参拝しなかった。 これは、中国、韓国との外交関係を悪化させたくなかったからというよりむしろ、 自分が靖国神社について本当にするべきことに気づいたからだ。 残念ながら、思い通りにはならなかったけれども、最近になってようやく、 少しずつその思いを理解する、あるいは理解しようとしている人が増えているように感じる。 そういう人が増えない限り、問題解決はあり得ないのかもしれない。

 政治家なんて…、ステゴマだ。我が身、エゴを犠牲にしてでも、国を守れ。 公人であることをわきまえて、私人的要素の多くは捨てざるを得まい。それが嫌なら政治家になんかなるな。


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8月1日(雲)  川開きの夜空に!

信号  前回の独り言で触れた放課後児童クラブのお菓子の件。お菓子代は別に徴収されているそうで…。ならばなおさら、保護者の側からの意見が受け入れられても良いように思う。お菓子やジュースがまるっきりダメとは言わない。おやつとして摂取することは、気分的なリフレッシュだけではなく、栄養補給の意味合いをもつから。「歯医者さん的にはNGだと思うんですけど、歯にべったりくっつくようなお菓子を、食べ残して持って帰るほど出されるんです(`ε´)」と多くの保護者が不満を抱いているのに、なぜ放置?
 うるさい子供をだまらせるには、適当にお菓子を与えておくに限るといった誤解を何とかしないと、大変なことになる。お菓子などを与えられて、ほったらかしにされている状態は、ネグレクト。虐待の一種だ。食品添加物の塊を食らわされて、体をつくる大事な時期なのに、それが損なわれるだけではなく、精神成長にも支障をきたすかもしれない。健康は失ってからその有り難みが分かるといわれるが、そうなってしまう方向付けがなされているのに何もしないのは、正気の沙汰とは思えない。全国各地で虐待に伴う悲惨な事件が頻発したり、おかしな輩がおかしな事件を起こしまくってしまう。極自然な成り行きかもしれない。意識の流れを整える必要がある。
 350mlの缶ジュースの中には、角砂糖に換算すると十数個、スポーツドリンクの類でも9〜10個くらいの糖分が入っているという。“そんなばかな…”は、業界で“クスリ”といわれる食品添加物のトリック。“果糖ブドウ糖液糖”と水を混ぜて飲んでみる。思わず「甘ったるくて飲めない(>_<)」。ここに酸味料と香料を加えると、「(?_?)美味しいジュースだ!o(^-^)o」。気がつくと、台所にある味噌、醤油に至るまでスナック菓子やジュースと変わらない、食品添加物で“汚染”されていたりして…。クスリは毎日何十種類も我々の口から入ってくる。一つ一つの安全性は確認されていて、法律的にも認められているかもしれないが、体に何十種類もいっぺんに入ってくる場合の相互作用、いわゆる食べ合わせ・飲み合わせは、誰にも分からない。ただ、食品添加物を一切否定するような生活を、今すぐ出来るかといえば、無理なわけで、問題と現状、将来のあるべき姿を見据えて、今出来ることを少しずつこなして暮らすだけ。
 野菜を含めて、子供達の好き嫌いをなくすためには、菜園で実際に野菜を作らせて、それを給食の食材として使用することが有効らしい。このような取り組みをして、好き嫌いによる食べ残しが激減した例が、国の内外でいくつもあるという。“いただきます”とは、動植物の命をいただきますということで…といった説教くさい話をしなくても、みんなが実感できる。極自然にあるべき方向付けがなされるだろう。

 ろくに歯磨きをしない。ダラダラ飲んだり食ったり。「歯医者も歯磨きも嫌いで、食べたい時に食べて、飲みたい時に飲んでいます。」我々歯科医は削って詰めて抜いて入れ歯を入れて、量・数こなしてナンボなので、歯科医を儲けさせようとしているのならば大歓迎。ハイいらっしゃい毎度ありまたどうぞってなもんだ。ところが、実際そうではない。そういうことを求めて歯科に来院している人はいないはず。
 何れからか転居してきた親子連れが、どこぞの病院小児歯科で上の前歯の虫歯を何度も治療したという。削って詰めては取れて、また詰めて…。挙げ句の果てに、「もういいでしょう(`o´)」と、嫌な顔をされたとお怒りで来院。拝見した時には既に、残った歯の根まで虫歯が進んでボロボロ。何をどう詰めようと、保つはずがない。治療するなら、いくら腕の良い歯科医でも、残った歯の根を抜くか、それが嫌なら、そのままほったらかし。気持ちはわからないではないが、プラークコントロールを踏まえた上での治療でなければ、何処の病院・診療所でも同様の結果が待つのみ。
 「半埋伏(完全にはえていない状態)の親知らずを、他の診療所で『抜かなければならない』と言われたけれども、抜きたくない。どうすれば良いか。」
 「ずっと虫歯の治療で他の診療所に通っていた。親知らずが痛くなったと告げたら『ここでは抜けない』と言われ、他を紹介されもせず、そのままにしていたら、我慢出来ないくらいに痛くなった。」いずれのケースも、まず前医のフォローをして、プラークコントロールを徹底して、症状が治まった(もちろん、それだけでは症状が多少和らぐ程度で、抜歯せざるをえない場合もある)。
 消化管の入り口・出口。ケツにクソがつけば、クチには歯垢といわれるハクソがつく。クチもケツもキタナイのだ。「痛いので薬だけでも…」という気持ちは、わからないでもないが、クソした後にケツを拭きもしない、洗いもしないのに「クセーな」って言っているような野蛮人につけるクスリがあるか?。歯科に来院される方を笑顔にすることは、みんなで脱・野蛮人宣言することに他ならない。
 歯科での主訴(来院理由)は「痛いから」がダントツトップ。体温計のように痛みを客観的に評価できる検査器具があれば、治療をする側だけではなく、治療を受ける側にとっても、大いに役立つはず。「20の痛みが治療して10になった。よかったね」といった具合。痛み計のようなものは、いろいろなメーカーが研究開発しているかもしれないが、残念ながら実用化には至っていない。
 虫歯の酷い痛みよりも、出産に伴う痛みや尿管結石の方が痛いといわれる。場合によっては逆のこともあるかもしれない。しかし、末期癌患者が感じる痛みには、どれもかなわないと思う。ホスピスで、モルヒネの幻覚症状を隅に追いやるかのような激しい痛みに、くの字になったり、への字になったり。弱音をはいたことがないという人でさえ、「(イタクテ)モウシンデシマイタイ…(-_-#)」。
 虫歯の痛みに悩んでいられるのは、生きている証拠。むしろ、幸せなことかもしれない。洗練された方は、辛苦を楽しむ余裕をもっている。野蛮人にはそれがない。午後8時以降の電話予約は、基本的に明くる朝9時以降の治療としてから、両極端な淘汰が進んだように思う。自分自身良くなりたいと思っている、電話を通じても人柄が伝わってくるような方もいれば、すぐ治療しなければしないで乱暴な口調で騒ぎ、治療したらしたで何でこんな治療をするんだとわめきちらしたり、あら探しをしてくる野蛮人タイプ。自分自身を分類すれば、間違いなく後者だし(*^_^*)、成り立たないのではないかと心配していたが、杞憂だった。
 英国ロンドンで、ある紳士が道端にいた人に話しかける。定番の天気の話題。返答の“訛り”を聴いて、自分と同じ層の人だと思えば、会話を続け、そう思わなければハイサヨウナラ。
 米国、ある州のとある街で倒れている人がいたので、知人が救急車を手配しようとしたところ、周囲の人に制止された。貧困層の人なので、健康保険に加入していない。治療を受けるだけの金もなく、病気になったら死ぬしかない。かの国では、このような人々が実に人口の過半数を超える。国の恥といわれていることだが、有効な対策は…?。食生活だけではなく欧米化が進む日本でも、このような人々が確実に増えている。生活保護を受けている人の水準以下の生活を強いられている人が、全人口の1割とも2割ともいわれている。中には健康保険がなく、金もないので、病気になったら死ぬしかない人や、生活苦を理由に保険診療一部負担金の請求を踏み倒してしまうケースもある。世界に誇っていた国民皆保険制度は、木っ端微塵に崩壊しつつあるのだろうか?全て国民は健康で文化的な最低限の生活をする権利を有し?(・_・)エッ......?
 層は富裕層、貧困層という見えない形で、日本人をも序列化している。経済的な面から大きく二つに分けられているだけではなく、多様化している考え方などから、いろいろな層が生じているように思う。幸い、歯科診療所の数はコンビニエンス・ストアよりも多く、数の面から言えば、多種多様な層に対応しやすいかもしれない。

 開業した日。7年以上前のことになってしまったが、いろいろなことがあった。お叱りを受けたり(ToT)、お叱りを受けたり(∋_∈)、お叱りを受けたり…m(_ _)m。そんな情けない輩にも、祝ってくれる方は大勢いたらしく、室内に置ききれない花を玄関前スロープの脇にあるスペースにも置いていた。来院された患者さんが、一輪ずつ記念というかお土産として持って帰っていたようだった。すると、「アーッ」と受付にいた人が大声をあげた。自転車に乗ってきた患者ではない人が、花をガバッと一抱え持てるだけ持って、あっという間に去って行ったらしい。ある人が言っていた。そやつのあとをつけると、花屋に持っていって売りさばくのだと。…ふ〜ん、なるほど。
 「この子はいろいろな歯医者さんで治療してもらおうとしたけれども、暴れて出来なくて…。でも、先生の所では…。初めてです。これからもよろしくお願いします」治療後、喜んで礼を言っている母親の脇をすり抜けて、外に飛び出していったいたずらっ子。花壇の縁取りのように植えていた可憐な花を次々と引き抜き、雑草を埋めるよりもヒドイことをした。おかげでその花は一株を残して全滅してしまった。保険医は、正当な理由なく、受診を拒否することは出来ない。では、正当な理由って何だ。これからもよろしくお願いしますって、どういう意味だ。やんわりと淘汰されるのは、当たり前かもしれない。その親子、いつの間にかドロップアウトしていた。
 全部自由診療でやれば良いかと言えば、単純にそういう問題でもない。自動車事故にあった人の歯科治療時、自動車保険の関係で健康保険の範囲のみに治療が限定されている場合は、手の差し伸べようがなかった。趣味の世界に浸って、ただで治療する手もあるが、何か違うだろう。
 全部自由診療に移行してようやく落ち着いてきた頃に、クマガイ ユーコ(仮名)と名乗り、妊娠中だという人が、上の奥歯が痛いから診てほしいとやってきた。いわゆる親知らずの大きな虫歯で、状況から抜歯適用の歯。無難に抜歯。
 さて、会計の際に「今日持ち合わせがないんです」。次の日、抜歯後の経過をみる時に清算をするということで帰った。その次の日、予約時間になっても来ない。30分ほどしてから、不審に思って電話すると、お見事「アナタノオカケニナッタデンワバンゴウハ、ゲンザイツカワレテオリマセン」。書いた住所は、既に引っ越して引き払った所。おまけに提示した健康保険証も、保険料を払っていなくて失効状態。もしかして、妊娠中というのも嘘?
 役所に問い合わせてみたが、転居先、連絡先はブライバシーの問題で、教えられないとの返答。これはごもっとも。保険診療の場合は、社会保険事務局や保険者を通じて、これこれそんなことをしなさんなと、穏やかに注意してもらう。健康保険証によっては、保険証を不正使用すると刑法で罰せられるので…云々と、記載されているが、実際にそのような問題になることは、果たしてどれだけあるか。
 県警にこれは無銭飲食同様に詐欺かと電話で問い合わせると、「詐欺にならない」との返答。納得が出来るはずがない。身元不明遺体の捜索で、カルテ紹介を求められることがあるが、これは善意の協力でしかない。今後そのような協力はしない旨を告げると「県警内で周知させます」との返答だった。その半年後くらいに、「塩竈港で身元不明遺体があがったので、先生の所にもご協力いただきたいと思いまして…」。無視していると、数日後、身元が判明したとの連絡があった。保険医復帰のきっかけになったと同時に、未だに拭い去れない警察への不信感を抱くようになった出来事。
 さて、私が歯科医になる以前の話を一つ。ある歯科治療所で、小児の歯科治療中に事故が起こり、訴訟問題になったことがあるらしい。その判決は子供が眠くなる昼下がりに治療したことが問題だという内容。なるほど、では何時頃治療すれば良いのか?何て愚問。
 不思議の国やお菓子の国には夢があるけれども、おかしな国には夢も希望もない。
 ドラマの影響か功名という言葉を耳にする。功名が云々の前に、先行きが暗いとか不安だといわれる世の中に光明を見いだしたい。夜空を照らす花火のように。

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7月15日(土) 雨降ったり止んだり 

この4月からの健康保険診療改定の中に、「患者への指導内容を文書にして情報提供する」ことがありま す。診療台に乗ったまま説明を受けても、記憶力の限界や緊張から、一割程度しか覚えていなかったり、 誤解を生じたりすることが問題になりがちです。
面談室や相談室といったスペースで説明をすると、少し は緊張感を和らげることが出来るかもしれませんが、診療台での説明と大差がないようです。家に帰って から落ち着いた状態で、必要に応じて何度でも読み返し可能(^O^)。文書提供により、患者側が受けるメ リットは大きいでしょう。

このホームページの中でもご紹介しているように、虫歯で嫌な思いをしないためには、歯磨きも大事ですが、 食生活習慣を整えることが重要です。ただ、口頭での説明だけでは、通じなかったり、思わぬトラブルに なることがあります。親が働いている間、祖父母に子供を預けているような環境では、ついついダラダラ 飲んだり食ったり、ジュースやお菓子などを飲ませたり食わせたりしがちです。生活習慣は当事者にとっては 当たり前のことなので、その問題を指摘されても不快なだけで、問題点を理解して何とかしようと思っても、 急に変えられるものではありません。
改善するべきことや目標を紙に書いて家族みんなが見える所に貼り、 少しずつ変えるようにすることが寛容かと思います。

4歳と2歳のある兄弟は、おばあちゃんっ子ですが虫歯ゼロです。お茶好きのおばあちゃんにご相伴でよく お茶を飲むので、歯に少し茶渋がついていましたが、ジュースやお菓子をむやみに与えてはいなかった そうです。

最近、少子化対策として提起されたことについて、患児の付き添いでいらしたほとんどの方が異口同音に 「ズレてますねぇー(`ε´)」。 少子化対策は経済支援だけではなく、生計をたてるために仕事をしている間、安心して子供を預けられる 環境・場を提供することが重要だとされます。効果があがっていないように感じられるのは、ズレている からというよりむしろ、支援の金額や提供される環境・場の規模が小さすぎるからかもしれません。それ ともそれこそが“ズレ”なのでしょうか?

提供される場の一つに、放課後児童クラブがあります。最近、来院した小学校低学年の患児で、放課後児童 クラブに世話になっている子が目立ちました。「頼んでもいないのに、お菓子などがいっぱい…」と 学校歯科検診で虫歯を指摘された子供の治療に、付き添いでいらした方のご不満。中には初めての歯科治療の 子もいました。放課後児童クラブは大人気で、順番待ちの子があふれている状態。要らないお菓子などの予算を、 一人でも多くの子を受け入れる予算に振り替えることは出来ないものでしょうか。
プラークコントロールを説明する紙を数年前からできるだけ配布していますが、食生活習慣の改善は プラークコントロールの中でも忘れがち。小・中学生と保護者を主な対象に口腔衛生指導として、 食生活習慣改善のためのカラープリントを配布しています。さて、ちょっと考えてみると、このプリントを 配布するのは、“国”の方がより効果的だったりして(^o^)/。


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7月1日(土) 曇り時々晴れ所によりにわか雨 (独り言)

紫陽花を愛でる季節。涙雨か、激しく降ったり止んだり。 「これはポマードではなく、クリームだ」などの迷台詞を残した方の訃報。剣道の名人。
首相在任中、訪米時に大統領に竹刀をプレゼントすれば、即、突きを返され(>_<)。
たとえ羨望されこそすれ、尊敬されることはなかったとしても、日本歯科医師会の会長だった輩が逮捕され、 同じ事件に関わった政治屋が結局誰一人として罪に問われない矛盾。
歯科界に関わりのない方でも、 誰しもがおかしいと思っている。

小選挙区から立候補しないといった茶番で幕引きをはかり、選挙に出ない一方で、 女をあてがわれて…と噂されながら、中国の言いなり(?_?)。無用な影響力を行使しようとしていた。
政治に対して失った信頼を云々と、軽率な発言をする奴らは要らない。 政治家の仕事は法律をつくることで、法律をねじ曲げることではない。

国の舵取りをすることであって、国を潰すことでもない。あれは政治家ではなかったのだろう。 ちょっと複雑な思いで、哀悼の意を表したい。


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平成18年6月15日(木) 右折 OK

石巻バイパス東端部の拡幅工事が終了し、中央分離帯で隔てられていた三叉路に右折レーンと 信号が設置されました。新たに設置された信号は電球式ではなく、発光ダイオード式です。

15日頃から使用されているこの交差点のおかげで、女川、渡波、鹿妻方面から、 いちご歯科クリニックにいらっしゃる方は、便利になったと思います。 石巻駅方面にお帰りになる方も、この交差点を右折出来るようになったわけです。

石巻大橋の方からは生協大橋店の角まで迂回するか、 時差式信号でもなく右折の矢印信号も設置されていなかった手前の交差点を、 水明方面へ右折せざるをえなかったのですが、この交差点にも、 右折の矢印信号が増設されました。ようやく、石巻大橋から水明方面、 石巻バイパス東端から元倉・石巻駅方面へ右折しやすくなったのです。

信号 今回拡幅工事が終了した道路の西側も拡幅予定のようですが、 計画が公表されてから20年以上経過して道半ば。多くの人の思惑が絡むだけに、大変なことです。 この道路のずっと西側、あけぼのの交差点も、矢印信号がないし時差式信号でもなくて、 渋滞のもとになっているようで、改善が待たれます。いずれにしても、 便利になったからといって危険が減るわけではないはずです。 交差点毎にお墓がたっているような道路ですから、くれぐれも交通安全を心がけましょう!


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平成18年6月1日(木)晴れ08:15 はじめまして!バッポン

月1回の は・ひ・ふ・へ報告

私も“混合診療が認められるようになったのか?”と一時期勘違いしたものでした。

低濃度フッ化物水道水添加署名活動に関して、ご協力いただいた皆様と
文書による丁寧な回答をお送りくださいました石巻広域水道企業団に改めて感謝いたします。
その文書をスキャンして、皆様にご披露しようとしたところ、
“公文書だと思うけれども誤字が13カ所もあったので、打ち直しました”
と、こぼしながら笑顔で対応してくださったクレッシェンドの担当の方にも、お礼申し上げます。

さて、健康保険適用されないある歯科治療法が、メディアを通じて報じられています。
歯科医師向けにはこの治療法の講習会が企画され、大盛況のようです。

歯科雑誌に“新聞、テレビで紹介されている治療法です”とうたった広告がされているのを見ました。
歯科にかかる主訴は「痛いから」が最も多いので“歯をほとんど削らず、ある薬を塗るだけで、痛みがとれる”
と紹介されれば、患者側も治療側もすがりたくなるのは、当然かもしれません。

地元某紙では健康保険の負担金に加えて1,000円支払うと、この治療法が受けられると紹介されていました。
このようなことは混合診療という脱法行為ですが、具体的に報道されていることから、
私も“混合診療が認められるようになったのか?”と一時期勘違いしたものでした。

社会保険事務局は、黙認しているのでしょうか。
テレビ局は放送禁止(そうすると、テレビ局はスポンサーから違約金を請求される?
大震災後ではないのにテレビがない生活…たまには良いかも、
新聞や関わった歯科医も同様に行政処分され、社会保険事務局長は更迭、 局員は減給という大きな社会問題になっても不思議ではないことなのですが…。

年金問題から社会保険庁の抜本的改革が云々といわれていますが、
果たしてバッポンバッポンというだけで終わるのか。

日本は法治国家というより、放置国家と呼ぶべきシアワセな国ですねぇ。バッポン!

いちご歯科で歯科頭頚部用CTを導入してから4年半になります。
この機械は、県内ではいちご歯科と大学病院の耳鼻科の2カ所にあるだけです。
大学病院では医科の健康保険を適用してCTによる画像診断をするのかもしれませんが、
歯科の健康保険にはCTによる画像診断項目がないために、どんなに優れたものであっても、
請求の仕方によっては、混合診療になります。
以前、2年程一切保険適用しない自由診療にしたのも、請求の胡散臭さをなくしたい思いなどからでした。
歯科用CTの運用にはひと月あたり50万円ほどかかります。
大変有用な機械ですが、正直なところ、重荷に感じることがあります。
本来、無料でやれば良いという問題ではないのですが、

思い切って歯科用CTの撮影料を無料にします。
他、自由診療分の料金を別記のように改定いたしますので、ご確認下さい。

虫歯予防週間が近いですが、メディアへの抗議の意味合いを込めて、広告の協力は控えることにします。
変わろうと思っても、人はなかなか急に変われるわけではないかもしれません。
それならば、皆様が笑顔でいられるような変化が穏やかにもたらされることを願いますし、
そのために微力を尽くそうと思っている次第です。

最近治療中にご紹介することがある『食品の裏側』『国家の品格』
という本がベストセラーになっていることから、方向付けはしっかりとなされようとしていると感じています。

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