厚生労働省の2015(平成27)年の推計によると、日本人の主な死因の死者数は、第1位が悪性新生物(がん)の370,000人、第2位が心疾患の199,000人、第3位が肺炎の123,000人、第4位が脳血管疾患の113,000人です。
ただ、主な死因別死亡数の割合という円グラフを見て、まともな人なら疑問に思うはずです。
平成26年の資料では、悪性新生物が28.9%、心疾患が15.5%、肺炎が9.4%、脳血管疾患が9.0%、以下、老衰5.9%、不慮の事故3.1%、腎不全1.9%、自死1.9%......と続くのですが、その他が21.9%と異様に多いのです。
その他の中の1/2~2/3ほどは変死なのですが、世界的な基準としては、変死者の半分は自死とみなして統計処理するのだそうです。
世界基準の統計処理に基づくと、日本人の死因の3番目は自死かもしれないのです。
遺書があったら自死でなければ変死と扱うのですから、「日本は生きにくくて逝きやすい変な国ですね」と嘲笑う外国人がいても反論できません。
この10年余りの間で、自死数は3万人余りから2万5千ほどに、交通事故死は7千人ほどから4千人ほどに、他殺被害は600人から300人余りに減少したとする資料を見せられると、騙されてスッキリした気分になれるかもしれませんが、実態はゾッとします。変死に見せかけた他殺がどれほどスルーされていることか......。
警察官の手数が足りない?
そうですね。その通りです。
むか~し昔、マッカーサー氏に呼び出されて、提出した資料がデタラメだと叱られた吉田氏は、落語やお笑いが好きだったらしく、まともな資料を提出できるならアメリカ合衆国相手に戦争したりしませんよと応じましたとさ。
ちなみに、そのアメリカ合衆国の死因第3位は医療ミスだそうです。